風のささやき 俳句のblog

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夕映えて稲架は誰待つ蓑の影 【季語:稲架】

2017年09月30日 | 俳句:秋 人事
刈り入れの終わった稲が
青空の下で
稲架に乾かされていました

実りの季節を迎えて
一年の大きな仕事が終わった安堵の心持に
すべてがその身を委ねたように
穏やかな風景が広がっていました

やがて日も暮れて
足早に山の向こうへ夕日が帰ろうとすると
稲架に干されていた稲が
蓑を被った人の群れのようなシルエットになり

誰かを一心に待ちわびているようで
僕は一人でその姿に胸を打たれていました

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