「美術館」
青い絵を一枚 柔らかに飾って
冬晴れの 雲のない空は
広々 静かな 美術館
いつまで見ていても 飽きない
その絵画と 尽きず会話をする
久しぶりに本棚から
好きな詩集を取り出しました
本を開くと
いつからそこに閉じておいたのか
落葉の栞が出てきました
自分が気に入った詩だったので
その人に読んで聞かせてあげたいと思い
ついに適わなかった詩の一編
その人の面影を思い出しながら
呟くように読み上げてみました
三男と手を繋ぎ家を出たのですが
その日は寒い風が吹いていたせいか
三男の手がいつもよりも暖かく感じられました
自分も体温は低いほうではないのですが
子供の体は新陳代謝が活発だからでしょうか
三男の手はとても温かく感じられます
小さなカイロを手に握り締めているようで
別れ際には、その手を離したくはなくて
少しぐずぐずとした自分でした