![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/c9/e96e1be58a09d6f589b35cc1ecb62a3f.jpg)
録音データは、
Carmell Jones(tp, out on #6)
Forrest Westbrook(p) Gary Peacock(b) Bill Schwemmer(d)
Recorded at Forrest Westbrook studio, 2021 Sta. Monica Blvd. Hollywood, August 1960.
1.Willow Weep for Me
2.If I Love Again
3.Ruby
4.For Every Man There's a Woman
5.Baubles,Bangles and Beads
6.Airegin
(Alternate takes)
7.Willow Weep for Me
8.If I Love Again
9.Ruby
10.For Every Man There's a Woman
ご存知のように、カーメルは1960年、各地を旅行していたヨアヒム・ベーレントがDB誌で‘wonderful trumpet player’と紹介した無名の新人ですね。といっても、もう24歳になっていましたが。
ライナーによると、夢を胸に抱き1960年8月、生れ故郷カンサス・シティを後にし、ロスに着いたカーメルが、ピアニスト、Forrest Westbrookのスタジオでプライベート録音した音源。
当時パシフィック・ジャズの社長、Dick(Richard) Bockに録音テープを聴かせたけれど、「無視」?され、55年の時を経て昨、2015年に日の目を見た作品。ただ、カーメルの優れた資質を認めたBockは翌年、カーメルの初リーダーをレコーディングしている。
カーメル・ファンの自分にとって正に「驚愕」の一枚、しかもtpのワン・ホーン・カルテットです。
新進性、オリジナル性、キャッチーさ、等々、この発掘盤をポジティブに語る要素は何一つない。
しかし、55年後の今、本作を耳にすると「モダン・トランペットの王道」とも言える真摯でストレートなカーメルのプレイに不思議な「新鮮さ」を感じるのは自分だけではないと思います。
音はスタジオ録音なのでプライベートものとは思えないほど良好で、G・ピーコックが既にいい仕事をしていますね。
数少ない「tpワン・ホーン」ものとしての価値は充分あります。
暇つぶしにこちらもどうぞ。
もう一枚、
こちらは「超」が付く驚愕の話題発掘盤、‘SOME OTHER TIME / BILL EVANS’
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/36/925371f713c72e9e6c8927695b4a5d8b.jpg)
LPです。当初、3,000枚の限定でしたが、後から1,000枚追加し完売とのこと。
シリアル№は2084/4000
うぅ~ん、「音」がマズイですね。ディジョネットのdsが奥に引っ込み過ぎで、MPSの正規のスタジオ録音とは思えないほどバランスが崩れている。また、カッティング・レベルが意外に低いせいか、やや「精気」に乏しい音質。
一瞬、システムの故障か?と思いました。マスタリング段階での問題なのか、それ以前の問題なのか解りませんが「音」をかなりいじっており、MPS本来の音とは違う気がします。
LP専用にマスタリングされたような趣旨の記載があるので、ひょっとしてCDはそうではないかもしれない。
それと、こちらの思い込みですが、デュオとソロが入っているのですね。全てトリオと思っていました。中に差し込まれたリーフレットに記載されていますが、リア・カヴァにはありません。
全体の印象は「まずまず、でも期待外れ」というのが、率直な思いです。