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先々月、メンテと保管から戻ってきたALTEC CRESCENDO、今一の状態がずっと続いていましたが、ラインケーブル、電源ケーブル、そしてコンセント等々を差し替え、やっと納得のいくレベルに追い込んだ。
一時は、下手にメンテなどしなければ良かった、と後悔の念が生まれたほどです。
で、これで良いのか、検証に取り出した一枚がコレ、「TONY FRUSCELLA」。
選んだ曲は、6曲目の‘His Master's Voice’。
フラッセラの独り言のようなtpが果して上手く出るか・・・・・・・・・・・・・
うん、まるで呟くように低中域に重心を置き、芯のある音で吹き切っている。イケル。
続く、イーガーのts、微妙に強弱を付け、日本流に言えば「泣き節」ですね、とてもGooです。その後のトリグリアの清らかなpも曲想にピッタリ。日本文ライナー・ノーツによると本作の作編曲を担当したフィル・サンケルのオリジナルでMJQに捧げた良い曲です。
不幸な生い立ちと境遇からか、麻薬に走り42歳でこの世を去ったフラッセラの心の拠り所はtpしか無かっただろう。だから、たった一枚のこのリーダー作は、生き様から連想される悲哀、暗さや、カヴァが見せる孤独感を背後に感じさせながらも、録音の喜びと希望への一筋の光に向おうとする強い思いさえ垣間見える。
ただ、これまでの人生で自分の思いをストレートに出す術を知らなかったフラッセラにとって、ちょっとはにかんだ様な語り口が精一杯の自己表現だったのだろう。
なお、アレン・イーガー(ts)が凄く良い仕事をしていますね。
TOPの‘I'll Be Seeing You’、3曲目‘Metropolitan Blues’もイイ。
画像はCDですが、音質は国内盤LPの方が若干、イイですね。ホントはオリちゃんが欲しいのですが・・・・・・
今宵は、抜群のカヴァと意外にハード・テイストのTALISKERで夜更かしを・・・・・・・
このシングル・モルトは間違っても水で割ってはいけません。