jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

「ジャズ喫茶の名盤」 の一枚・・・・・ IN THE WORLD / CLIFFORD JORDAN

2023-01-27 | ジャズ・ts

年初め、DU(名古屋)の買取査定10%UPキャンペーンを利用してレコード、CD、合わせ60枚を処分した。STRATA-EAST盤の思いもよらぬ高査定で弾みが付き、諭吉の枚数が増えました。こちらの腹積りと丸ッと逆転するケースがあり、帰りにコーヒーを飲みながら明細書を見るのが、ホント、面白く、楽しいです。それにしてもBN盤は急激に人気が上がったのか、音符ラベルでも状態が良く、RVG印有、シュリンク付きなら、いい値が付きます。オリジナル盤はもう庶民に手が届かない領域に突入している。バブルですね。その点、CDは弱くなるなぁ~、二束三文を実感します。一時はCD、CDと騒がれたのに・・・・・、でも、逆に、今、狙い目ですよ。現にゲッツとエヴァンスで美味しい思いをしました。CDを侮るべからず。一時、CDはデジタルだから音が良い、今度はアナログの方が良い、ってマスゴミに踊らされずに(笑)。

 

かって、「ジャズ喫茶の名盤」と崇められた一枚を。悲しいかな、もう、こうした呼び方は二度と来ないでしょう。

 

 

STRATAーEASTという特殊なレーベル(独立系・自主製作)のため、なかなか手に入り難い状況が続き、噂が噂を呼び、持っていた店は連日、「満員御礼」の垂れ幕が下げられたとか、自慢げに煽る店主とか・・・・・(笑)。1969年録音ですが、リリースは1972年になってからで、ジャズ喫茶のピークを飾る最後の一枚かもしれない。この1、2年の間にジャズ・ファンの嗜好がガラッと変わり、ソロ・ピアノ、リターン・ツー・フォーエヴァー等々が持て囃されるようになり、本作のようなアングラぽさを醸すレコードは少なく、余計にファンを惹きつけたのだろう。60年代のジャズ喫茶黄金期の匂いだ。

 

TOPの”Vienna”(ヴィエナ)の退廃的なメロディが殊の外、人気ですが、ウィーンの街のイメージと異なるエセモノ風のD・チェリーとデリカシーに欠けるA・ヒースのプレイに馴染めなかった。だから、まさか「ジャズ喫茶の名盤」に大出世するとは夢にも思いませんでした。もっとも、ウィーンだけでなく、どんな街でも「表と裏、陽と陰」の顔を持っているので、自分勝手なイメージの押し付けと分かっているんですが・・・・・ でも、改めて聴くと、だんだん遠くに霞んでいく懐かしい「あの頃」が思い浮かび、当時より身近に聴こえますよ(笑)。

B面に最晩年期のドーハムのプレイが聴けます。どういう経緯からか、DB誌でディスク・レヴューを担当し始め、辛口のコメントを発したのが原因なのか、60年代後半からめっきり出番がなくなりました。自信作”TROMPETA TOCCATA”(BLUE NOTE 4181)の評価が三星半と低かった事を理由に他のミュージシャンの作品(特にトランペッターの)をシビアに評したのは拙かった。本音は違う所にあったけれど、曲解、悪用されたケースも見受けられます。口は禍の元でしょうか。そもそも、この手の二刀流はあり得ないでしょう(笑)。ただ、ひょっとしてこの時、体調を崩し演奏活動が出来なかったかもしれない。亡くなる3年前の貴重な録音ですね。そういえば、ケリーも2年後に亡くなっている。

この白ラベルが1st盤で白黒は2ndのようです。STRATA-EASTはトリヴァーとカウエルのMUSIC INC.から注目し、早くから他のレコードも含め入手していたので、ラッキーでした。

 

 

さぁ、 「どうする?」(笑)。狙っているブツが目の前に現れたら、その時、考えよう。


なんという巡りあわせでしょうか ・・・・・ THE PARIS CONCERT EDITION TWO / BILL EVANS

2023-01-21 |  Artistry of Bill Evans

 

久し振りにJAZZ茶房「青猫」に出かけた。もう5、6年以上?行っていない。直線距離では近いのですが車で行くとちょっと駐車が面倒で、バス、地下鉄を乗り継ぎ、そして徒歩では・・・・・ まぁ、そんな事を言っていては耄碌しますね。念のためNetで確認すると、健在でした(笑)。

地下鉄藤が丘駅から、北へ緩やかな坂を7~8分下るとビルの1Fにさり気なくこの看板が立ててありますが、見過ごし易いですね。でも、それが良いんです。店舗はB1にあり、ざくっと画像で紹介します。

 

 

 

 

こちらはリスニング・コーナー、いい感じでしょ、落ち着きます。以前より照明が明るく?なっているかも。SPはJBLですが、モデルは変わったのかな?ちょっと自信がありません。

 

 

定位置のシートに座り、コーヒーが運ばれると、流れていたCDが変わった。え、エヴァンスかな?と振り返ると、何となんと!”EDITION TWO”ではありませんか!前回、触れませんでしたが、当然、”EDITION TWO”は視野に入っている。それがこんな形で直ぐ目の前に、とてもサプライズ如きではありませんよ。マスターは何もかもお見通しなのか? まっ、それはないでしょうけど(笑)。しかし、あまりにもタイミングが良すぎますよね。全てバレているのかな、まさか ・・・・・

それはともかく、二曲目に”Gary’s Theme”が流れた。この曲はあの”YOU MUST BELIEVE・・・・・”にも入っており、目立たないけれど一番好きな曲です。エヴァンスはこの一曲以外は”YOU MUST BELIEVE・・・・・”に収録された曲をパリ・コンサート Ⅰ 、Ⅱで取り入れていない。流石ですね。

”WE WILL MEET AGAIN”で予兆があったけれど、確かに変わった。一音、一音の間の取り方が良い時に戻っている。ただ、残された時間は、一年を切っていた。

 


これは事件ですよ ・・・・・ THE PARIS CONCERT EDITION ONE / BILL EVANS

2023-01-12 |  Artistry of Bill Evans

 

10点以上なら査定10%UPに釣られDUへ。運動不足解消を兼ねて外出するモチベーション・アップにしている。今回はレコード7点、CD3点、計10点で5千を越えた。10%UPってバカにできない。稼ぎ頭はJ・スミスのBLUE NOTE 4011・NY盤 MONO で3千をクリアした。でも、他は、厳しいね。ただ、データーから確りと査定しているのでしょう、ほぼ納得出来ますよ。何らかの付加価値?の有無で随分、左右されますね。D・ザイトリンのライブ国内盤が意外に高査定され、反対にCDが二桁とは、驚きです。ケースにすり傷が多いと減点大ですが、アナログ・ブームの影響でしょうか。

帰りに購入したエヴァンスのCD。死後の1983年にまずレコードで発表され、CDは後のようです。

エヴァンスは一般的にあの起死回生の逆転満塁サヨナラホームラン”YOU MUST BELIEVE IN SPRING”の一発でハッピー・エンドと思っていたら、いやいや、真打が控えていましたね。年代層が入れ替わり「起死回生」ってなに?、と訝る方も少なくなさそうですが ・・・・・・ 話が長くなるので割愛します。

通常、ライブ演奏となると、プレイヤーとオーディエンスの間でコミュニケートする空気感のようなものが漂うものだが、本作はそうしたものが希薄でエヴァンスはプレイに没頭し、聴衆は邪魔せず見守るという構図が会場を覆っている。勿論、曲毎に盛大な拍手が送られているけれど、不自然でいっそのこと、ない方がいいんじゃない、とさえ思う。予備知識が全くナシで聴き、違和感を覚えたので調べると、本作は1979年11月26日、パリのエスパス・ピエール・カルダンという劇場で録音されている。やはり、クラブとの違い(距離感)がはっきりと出ています。録音はフランスのラジオ放送局がしていますが、何とリ・ミックス・エンジニアがコロンビアの名録音で知られるF・ライコ、マスタリングがS・ロメインとクレジットされ、このコンビ、他にもあった記憶がしますが、失念しました。

後期のエヴァンスのpの音は、本人が意図したのか、どうなのか、分かりませんが、高域が多用され、キラキラした音のイメージが残っているけれど、本作では落ち着いた深みの有る音に変わっている。出だしのワン・フレーズで直ぐ分かります。エヴァンスの本質でもあるハード・ボイルド魂も蘇っている。pは劇場ホールに備え付けのハンブルグ・スタンウェイでエヴァンスがとても感激したそうです。だから、プレイに専念出来たのかもしれない。

一度、8曲全部聴き通し、再度、聴き直した。そんな経験、最近、記憶にありません。命と引き換えても追い求めた「エヴァンス流美学」の到達点は全キャリアの内で極めて高い。中でも、7曲目”All Mine(Minha)”は3分48秒と短いけれど、まるでリリシズムの結晶。もっと聴きたいなぁ~

100円のお年玉クーポンを使い、何と580円。コーヒー一杯並みって、もう、事件以外何物でもない。こんなことは許されないぞ(笑)。


驚きの買取査定、そして、PEOPLE TIME / STAN GETZ & KENNY BARRON

2023-01-07 | ジャズ・ts

年始の買取査定10%UPキャンペーンを利用してレコードを二度、DU名古屋に持ち込みました。初めてなので査定の傾向が分からないけれど、それなりに6枚づつ選出した。一回目でいきなり10,039円と、万馬券!をヒットした気分。S・フォーチュンのSTRATA-EASTのオリジナル盤がメチャ効いてますね。同じフォーチュンのホライズンのオリジナル盤も四桁近くでビックリ。ただ、あとの4枚は二桁で、甘くないです(笑)。二回目も、STRATA-EASTで味を占め、今度はD・グリフィン(tb)を入れましたが、S・フォーチュンの6掛けで、BENNIE GREENのエンリカの再発FSR盤や国内盤帯付きが割と良い査定が出て、7,502円、計12枚で17,541円と上々でした。それにしても、STRATA-EAST盤の高額査定には、正直、驚きました。何年か前、地元の廃盤屋に他のレコードとどんぶり勘定で何枚か安く手放したことが悔やまれる。もっと早くDUが名古屋に出店していれば・・・・・・(笑)下衆の勘ぐりで販売上代はちょっとしたBNのオリジナル盤レベルになりそうですね。こうなると、手持ちのC・ジョーダンの"IN THE WORLD"の査定はいくらになるのだろう。興味が大いに湧きます。

帰りに何枚か購入した内の一枚がこちらです。今更ものですが、実はこのCD、リリースされた時(1992年?)、飲み会の帰りタクシー(個人)に置き忘れ、プロパーでは買う気が起きず、ずっとそのままでした。意外に手古摺り、やっと手に入りました。

野暮なコメントは無用。ただ、一言、C・ヘイデン作”First Song”を語る様は関西弁で言う「何やねん、この濃さ!」がピッタリ嵌りますね。バロンの手記では、ゲッツはかなり衰弱しており、ソロを終えるたび息を切らしていたそうです。でも、フレーズに些かの乱れはなく、tsの音も死ぬ三ヶ月前とは思えぬほど屹立している。稀代のインプロヴァイザーとしての矜恃だろう。オーディエンスの反応も「何やねん、この熱さ!」、もう、ミュージシャン冥利に尽きます。また”People Time”では聴衆の叫び声が聴こえ、スロー・バラードでこうした反応は他に例を知らない。ゲッツが極みに達していたエヴィデンスだろう、命が尽きる直前に。凄いなぁ~、ゲッツって。

 

 

 

その昔、新しいレコード・ショップがオープンした際、手ぶらで店を出るのは、ちょっとしんどいなぁ、と思いながら壁面に目を遣ると「エアメール新入荷」と書かれてPOPが付けられた本アルバムが目に入った。これがレコード(オフィシャル)上、ゲッツとバロンの初共演です。それほど期待はしていませんでしたが、家に帰りターンテーブルに乗せると腰が抜けた。BLACK HAWKと言う新興レーベルだったせいか、玉があまり出回らず、早い段階で廃盤にもなり、意外に知られていない。

でも、この”VOYAGE”はゲッツのBEST3の内の1枚と思っている。今回、”PEOPLE TIME”に続き、久し振りに聴きました。もう、既に二人の相性、いいね!

 

 

人それぞれですが、ゲッツは80年代~が素晴らしいです。

話を戻すと、帰りに「コンパル」でコーヒーを飲みながら「査定明細書」を見て高額査定にニヤニヤし次の作戦を立て、そして、30年前に果たせなかったデートにわくわくし、結果は上記の通りでした。


新春の名古屋城

2023-01-04 | 日記・エッセイ・コラム

 

正月三が日に名古屋城を訪れるのは初めてです。いつもは車で正門前に駐車して入るのですが、今回(3日)は、アプローチを変え公共機関を使い東門から入ることにしました。最寄りの地下鉄駅名は今日、1/4に市役所から名古屋城に変更されました。左が名古屋市役所、右は愛知県庁で、どちらも趣と格調が見事に融合した建築物です。東門まで飲食店通り・金シャチ横丁(宗春ゾーン)が出来ていて、賑わっていました。

 

 

通称、東門と言われる「旧二之丸 東二之門」

 

これは石垣を補修するまでの保管中の石です。ここだけでなく他にもあり、その数は・・・・・・

 

 

天守閣と本丸御殿が重なるところに来ました。天守閣は休館中、本丸御殿は開館中で入館者の列が出来ていましたが、思いの外、早く入れました。

 

 

フラッシュなしの撮影はOKです。デジカメで撮り、比較的映りが良いものを挙げました。案外、スマホの方が良かったかもしれない。

 

 

 

こちらが最高の格式を持つ上洛殿です。贅の限りを尽くしています。

 

 

 

天守閣の西北にひっそりと佇む陸軍の弾薬庫として建てられたレンガ造りの倉庫です。名古屋鎮台に赴任経験がある乃木希典大将に因み、後に乃木の名が付けられ国登録有形文化財です。名古屋空襲の前に本丸御殿障壁画等を避難させ消失を防いだそうです。

 

 

今回、「尾張名古屋は城でもつ」を初めて実感しました。空襲で天守閣は燃えてしまいましたが、元の天守閣は城郭建築の国宝第一号だったそうです。敷地は途轍もなく広く、案内図の下の部分に更に外堀が有り、石垣も残っている。江戸幕府の威信と武家文化の粋を掛けた、家康、渾身の城ですね。400年前、信じがたい権力です。

 

 

名古屋きしめんと燗したワンカップ・大関の美味しいこと!これから正月の定番コースにしよう。


新春のお慶びを申し上げます。 令和五年

2023-01-01 | 日記・エッセイ・コラム

 

明けましておめでとうございます。

毎年、年末に多賀大社(滋賀県)に一年、無事に過ごせたお礼に参拝し、近くの蔵元で正月酒を揃えてきましたが、寒波によりスケジュールが狂い、残念なことに行けませんでした。元旦は近所のリカー・ショップで選んだ内の二本を。一本は仙禽(せんきん)で栃木のお酒です。ハレの日にぴったり合う、新しいタイプの人気酒で「クラシック無垢2022」。もう一本は、年末、TV番組「飲み鉄なんとやら・・・・・」で六角精児さんが訪れた徳島県鳴門市の「鳴門鯛」をたまたま見つけました。ティスト的には新旧真逆に近いですが、どちらもとても美味しいです。鳴門鯛はその名通り、白身のお刺身に良く合いますね。他に「立山」、「九平次」が控えてます。

 

 

昼間のお酒は酔いの周りが早く、一眠りした後、今年、最初の針下ろしはコチラです。

 

 

BLUE NOTEでは異色のカヴァですね。何の変哲もないハード・バップ作品ですが、何の疑問も抱かず演じている所が清々しい。録音は1957年、ハード・バップ爛熟期の一枚。ただ、E・ジョーンズのドラミングは既に、違う路線に向かい始めている。

「朝日のごとく爽やかに」を聴くと、チェンバースが何故、多くの人達から愛されたか、よく解ります。好きなアルバムです。