jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

ひっそり愛聴する ・・・・・ ALL ACROSS THE CITY / JIM HALL

2017-06-28 |  Artistry of Bill Evans

 

 

世評で、いつも‵UNDERCURRENT’と比較され、常に敗者にされる宿命を背負った一枚。

でも、ターンテーブルに乗る頻度は遥かにこちらの方が多い。もちろん、好きなC・ポーターの'I’ve Got You Under My Skin’がTOPに入っている事もありますが、実はラストにひっそり収録されているJ・ホールのオリジナル‛All Across The City’ が聴きたくて。

まるで日本の曲「雪の降るまちを」を連想させる和風メロディが心に沁みてくる。アルバムの最後、このポジションが絶妙ですね。さすがC・テイラー。

ドリル・ホールのカヴァ(ゲート・ホールド)だけど、買い替えする気はなく、RVGが録音とカッティングをしている点が物を言っている。勿論、ディレクター、V・Valentin によりBN等で聴けるゲルダー・サウンドとは似てもに似つかないVERVE音に変換されているが、それでも弾力ある音(やや丸っこく、デリケートさに欠けるけど)はなかなか魅力があります。録音はしているもののゲルダー自身がカッティングしていないレコード(VERVE)の中には、ちょっと・・・・・・・・

また、モノラル盤だからかもしれないが、カッテイング・レベルが高いのもメリット。

 

もう一枚、 ‛All Across The City’ が収録されているアルバムを。

 

 

作曲者ホールはソロを取らずサポート役に徹する、という変り盤(笑)。

しかし、ソロを任されたJ・レーニーが聴く者の心の穢れを洗い流すような素晴らしいソロを弾き語り、シムスの啜り上げるテナーもよく、それこそ「雪の降るまち」を粛々と進む情景が眼に浮かびます。

この作品はボサノバを始め、リズミカルな曲が多く、殊更、印象深い演奏になっている。また、ホールのもう一曲のオリジナル‛Move It’はロリンズの‛THE BRIDGE’に入っている'John S ’に似たモダンな曲想で、当時、ロリンズから強い影響を受けた事が分ります。良い演奏ですね。

所有する国内盤の音はやや団子気味なので、こちらはCDで聴いています。  

 

こんなメロディを書くJ・ホールは、ひょっとして日本人より日本人かも。


OH ! ・・・・・・ MASERATI Levante

2017-06-23 | 

 

レノン(プードル)の散歩に、午前、午後の二通りのコースを決めている。

午前コースにレクサスのLXとRXを置いているシャレた家があり、その前を通ると、LXに替り、なんとピカピカのマセラティのレヴァンテが耀いていた。

この画像と同色(スティール・グレイとでも言うのでしょうか)で、実にカッコいい!初めて見ました。

正面から見ただけですが、あのフロント・マスクがいいですね。

 

世界的にSUVタイプの人気傾向は顕著で、ベントレーもこの分野に進出し(ベンテイガ)、来年には、あのロールス・ロイスまで参加する情報が出ています。

 

ライフ・スタイルの変化によるトレンドと言われていますが、自分自身のライフスタイルからはその必要性を感じなく、あまりこのタイプに興味が湧きませんでしたが、レヴァンテにはハッとさせられました。そう言えば、ジャガーのSUVはまだ見ていませんが、評判が良いようですね。

季節柄、涼し気な画像を。

諭吉が千枚か、逆立ちしても・・・・・・・・・・

 


SONNY CRISS / IN PARIS ・・・・・・ そして ハマリ曲 ‛ CRY ME A RIVER’を

2017-06-17 | ジャズ・as

 

1962年録音のPOLYDORからオリジナル・リリースされたEP音源と1963年録音のBrunswickからオリジナル・リリースされたLP音源を2枚のLPに収録したボックス入り復刻盤。

1987年にFRESH SOUNDからリリースされ、インペリアルとプレステージ時代の空白を埋めるものとして、ある意味で貴重な音源ですが、結論から言うと、コアなクリス・ファン専用レコードと言っていい内容と思う。

パーソネルは

Vol.1が

  Sonny Criss(as) Henri Renaud(p) Michel Gaudry(b) Philippe Combelle(ds) 1962年10月10日

  Sonny Criss(as)Georges Arvanitas(org)René Thomas (g) Pierre Michelot(b)Philippe Combelle(ds)1963年4月23日

  Sonny Criss(as)Georges Arvanitas(p)Pierre Michelot(b)Philippe Combelle(ds)1963年4月25日

 Vol.2が

  Sonny Criss(as)Georges Arvanitas(p,org)René Thomas (g) Pierre Michelot(b)Philippe Combelle(ds)1963年4月22日、23日

  Sonny Criss(as)Georges Arvanitas(p)Pierre Michelot(b)Philippe Combelle(ds)1963年4月25日

 

                                                                                                                     

 

このBOX入り二枚組には、豪華なブックレットが付いており、レコーディングの模様や詳細なデータ、レヴュー等々、しっかり手が入っている。ただ、フランス語というところが辛いですね。

 

  

 

 

 

クリスのアルトは個性、アクが強く、この毒に魅せられたファンが多い反面、語弊があるやもしれないが、その「下種」ぽさが苦手という人も少なくない。

ま、下町の一本裏通りにある地酒銘品酒場のイメージといっていいかも。旨い地酒を見つけた時の喜びは一入です。

‛Cry Me A River’、ボーカルではJ・ロンドンの大ヒットで知られていますが、不思議なことにインストではD・ゴードンが辛うじて知られるほど。

 

 

ハマった時のクリスは猛毒、一瞬にして痙攣する。共犯者ホーズの大甘なpも泣かせます。

でも、あまり知られていない。これもこのカヴァが邪魔しているなぁ~ 


罪なカヴァ ・・・・・・ VERY COOL / LEE KONITZ

2017-06-09 | ジャズ・as

 

 

’TRANQUILITY’でも聴こうかと探していると、これが目に留まった。

ジャズ本でよく取り上げられる一枚だが、不思議なことに自分の周りで「これはイイ」と言う人に出会ったことがありません。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

なんなんでしょうか、このカヴァ。いくら‛VERY COOL’と雖も氷柱を額縁風に見立てる陳腐さ、文字の書体、大きさも無頓着、カラー・コディネートはチンドン屋も裸足で逃げ出すセンス。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ではありませんが、コニッツもコニッツ、頬杖をついて「どお?」だって。ま、ここまでくれば、もうご立派と言うほかありません。

 

このカヴァのせいでまともに聴いた記憶が全くなく、初めての気分で針を落としたところ、10秒もすると、長年、蔑ろにしていた迂闊さが恥へと変わった。

トリスターノ理論がどういうものなのかよく分りませんが、これは「コニッツ流・ハード・バップ」。でも、BN、PRESTIGE等々、レーベル・キャラで聴かせるハード・バップ作品群と一線を画している。

STORYVILLE、ATLANTIC盤や初期のサブコンシャス・リーばかりにスポットが当たり、VERVEと言えば、野心作'MOTION’の方に目が行くけれど、一枚のレコードとして聴き易さも含めて完成度、充実度では、案外、上位に食い込んでくるかもしれない。

 

人気曲として知られる‛Kary's Trance’が収録されていたとは知りませんでした。‛INSIDE HI-FI’ではtsと吹き分けていますが、本作ではas一本に絞り、本気度はこちらが上に聴こえます。

オリジナルを2曲も取り入れられたD・フェララ(tp)もコニッツを足を引っ張ることなく好演している。またスタンダード2曲、'Stairway To Stars’、'Crazy She Calls Me’ もメロディの良さに頼り安易に電子レンジでチンしたり、或いはミキサーで切り刻んだりせずにじっくりと煮込んでいくコニッツは、やはり物が違います。

パーカーの‛Billie's Bounce’で〆るあたり、このアルバムに対するコニッツの一本、筋が通った意欲が解るというもの。

国内モノラル盤なのに、鮮度はともかく意外に音が前に出てくる。中でもインドのbが。急にオリジナル盤で聴きたくなりました。

カヴァで随分、損をしている作品かも。尤も騙された自分が悪いのですが・・・・・・・・・

  


新緑の木曽谷から伊那谷へ & Jazz Cafe PLAT 

2017-06-06 | ドライブ

 

 

木曽の新緑は他とは違う。ディープだ。

木曽川に沿ってR19を北上するに従い、谷が深まり立体感を増す新緑の世界は圧倒的。「木曾路は すべて山の中である」、この季節は最高だ。

木曽福島の手前の道の駅から覗く霊峰・御岳、穏やかな表情にも威厳さは隠していない。

 

昔は山越え(峠越え)の難所と言われたが、2006年に開通した権兵衛トンネルで伊那谷へ。初めて通る。

  

 

 トンネルを抜けると、・・・・・・・・・・

  

 

緩やかな坂を下るにつれ、眼の前に広がる伊那谷、期待以上の景色。木曽谷と異なり日当たりがよく、ブライトな新緑と南アルプスの残雪のコントラストが見事です。

ビルと車、汚れた空気に慣らされた人間に、二時間半で着くこの世界は別格。

 

 

伊那谷と言えば「ソースとんかつ」。

スマホで検索、評判の「「ひげのとんかつ 青い塔」へ、ネーミングを含め全てがアンバランス(笑)ですが、さすが人気店、辛うじて二人分が空いているほどの盛況ぶり。

ヒレかつを頂きましたが、肉が柔らかく美味しいです。それにボリュームもありますね。

 

  

それから、露天風呂から南アルプスが観えるという「天然温泉・みはらしの湯」へ。泉質がよく湯上り後、広間でウトウトと・・・・・・・

 

今回の目的の一つ、「安曇野ジャズファンの雑記帳」さんで紹介されているJazz Cafe PLATへ。

 

 

車を降りると、店からもう音が漏れていた。凄い音量だなぁ、と思ったら、ライブが。画像はトリオですが、tsカルテットです。皆、地元周辺のアマチュアさんだそうですが、実力はなかなかのものです。pを弾くボーイッシュな若い女性は、なんと箕輪町の職員で、東京の大学を卒業して3年ほどとのこと。しなやかなタッチを聴かせます。

D・ゴードンの「チーズ・ケーキ」、L・ボンファのボサノバ「ジェントル・レイン」、コルトレーンで有名な「コートにすみれを」の3曲を聴きましたが、初めての町での偶然のジャズ・ライブ、いいですね。選曲も堪りません。プロ顔負けの演奏です。

 

 

住所:長野県上伊那郡箕輪町大字中箕輪7925-1
電話:0265-98-6731
ホームページ:cafe-plat.com

R153沿い、この看板が目印です。

 

 

 日が長くなったので、R153を北上、塩尻でR19に戻り、南下。途中、久しぶりに奈良井宿へ。この佇まい、好きだなぁ~

 

 

昼間の賑いは消え、猫一匹いない静寂の中、居るのは自分達だけ、いいじゃないか。

 

 

 梅雨入り前のドライブ、いい一日でした。 

 


ほうらいせん 吟醸工房 (関谷醸造)

2017-06-01 | 日本酒・洋酒

 

 

茶臼山の芝桜を見に行く途中、R153沿い、稲武の手前にある関谷醸造の「ほうらいせん吟醸工房」に立ち寄る。関谷醸造と言えば「蓬莱泉・空」ですっかり有名に。

この工房で搾った生の吟醸酒の量り売りが目当てです。ビン(ボトル)も用意(有料)されているので手ぶらでもOKですよ。

 

 

土曜日なのでしょう、ひっきりなしに客がやってきます。やはり人気がありますね。関谷醸造の銘柄がずらりと並んでいますが、ほとんど量り売りに。

 

 

 4つのタンクがあり、特別純米、純米吟醸、純米大吟醸2モデル。すべて生原酒です。

 

 

 

焼酎の量り売りもあり、焼酎向きビンに純米吟醸(山田錦精白歩合55%、アルコール度17°)を。華やいだ香が良いですね。円やかですが、さすがフレッシュです。丁度、飲みかけの純米吟醸2銘柄と飲み比べましたが、格段に美味しいです。

 

 

カミさんが見つけた「あまざけ」、ノン・アルコールで添加物、防腐剤はいっさい入っていません。人気商品らしく一人3本までとか。今、ちょっとしたブームですから。こちらはまだ開封していません(カミさん用ですから・・・・)。

 

 

ただ、この「あまざけ」は、所謂「OEM」ものですね。製造元は新潟県佐渡市の酒造所で関谷醸造が蓬莱泉のブランドで販売している。日本酒だけでなく、精密機械、車、カメラ等々、いろんな業種で「OEM」は行われているので特別、違和感はありませんが、「OEM」の知識がないとネガティブなイメージを持つかもしれません。

でも、例えば、小さな会社で折角「いいもの」を作っても販路がなかったら、と思えば、これはこれで「良し」と思います。