jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

過ぎゆく晩秋を ・・・・・

2021-11-28 | 日記・エッセイ・コラム

 

早朝、近くの緑地公園へ。里山の自然がまだ色濃く残っている。

木漏れ日の小径、とてもいい感じです。

 

 

晩秋を胸いっぱい吸い込んだ。

稀にすれ違う人とどちらからともなく朝の挨拶を。

 

 

今日がピーク、最後の日だろう。

 

 

自宅の戻り、グルヴィーな”Autumn Leaves"を。

 

 

 

 

 


イメージと違う ・・・・・ GOOD GRAVY! / TEDDY EDWARDS

2021-11-21 | ジャズ・ts

 

CONTEMPORARY  S7592

TEDDY EDWARDS (ts) DANNY HORTON、PHINEAS NEWBORN ,JR.(p)
LEROY VINNEGAR (b) MILT TURNER (ds)     1961

 

映画「風と共に去りぬ」のレット・バトラーことクラーク・ゲーブルをふと思い浮かばさせる濃い口のカヴァー・ペインティンング。出来ればLPで所有したいものですが、意外に出物が少ないようです。もっとも好みに因りますけれど・・・・・

エドワーズと言えば、ロリンズのメトロ盤(AT MUSIC IN)の片面にカップリングされた2曲通り「西海岸のロリンズ」と謳われる豪快なイメージが強く、また、3ヶ月前のH・マギーとの“TOGETHER AGAIN!”でのグリフィンばりのパワーヒッターぶりを身上とすると思いきや、本作のエドワーズを聴くと、ちょっと意表を突かれる。
まず「音色」が違う、元々、ソリッドなトーンの持主なのにここでは円やかなトーンに変身している。そして、6、7分の力で吹いている。どういう心境の変化なのだろう。
確かにジャケットに小さく‘WARMLY COMMUNICATIVE-VIBRANT・・・・・・’と書いてある。ブラインド・ホールド・テストに出されたら、間誤付くかもしれない。
エドワーズのキャリアは意外に古く、一般的に知られるのは、ブラウンーローチ・クインテットの“IN CONSERT”で顔を出しているものの、テープ編集でかなりカットされたのは気の毒である。

内容はどうだろう。エドワーズのベスト作と噂されるが、ウウーン、そうかな? それほど、エドワーズを聴いたワケではないので、偉そうな事は言えないが、確かに悪くない。さりとて「いいぞ」と声を大にして言えない何かがある。それは、エドワーズが彼本来のスタイルを「押し殺し」て吹いているからだ。この中性的なトーンと脱力的な歌い方を如何捉えるかで受け取り方は随分、違ってくる。
そこで、じっくり聴いて見ることにしよう。こういう場合、周波数をポジティブに合わせていくと捕まえ易く、彼のtsが思いのほか、ウイットに富んでいることに気がつく。そうなれば、しめたもの。オリジナルの2曲目が良いけれど、4曲目の‘A Little Later’の一歩後退、二歩前進する妙な熱さも良い。


そして、本作のピカイチは、‘Just Friends’。手馴れたスタンダード曲を飄々としながらも、リズミカルにアクセントを付け、グビグビと吹き上げるエドワーズにこの人の本領が垣間見える。
残念なのは、バラードの2曲に持て余し感が纏わり付く点と、曲数(9)が多く、ラストの2曲は要らないのでは?

一般ファンには馴染み薄だが、本作が「ただ物」ではなく、エドワーズも「ただ者」でないことだけは確かである。

(Bluespirits  2005.2.11)


路傍の石のようだが ・・・・・ 1ST BASSMAN / PAUL CHAMBERS

2021-11-14 | ジャズ ・b

 

VEE JAY LP 3012

TOMMY TURRENTINE (tp) YUSEF LATEEF (ts、fl) CURTIS FULLER (tb)
WYNTON KELLY (p) PAUL CHAMBERS (b) LEX HUMPHRIS (ds)

 

1969年1月4日、チェンバースは僅か33歳の若さでひっそりとこの世を去った。
死因は肺結核という。治療をきちんと受けていたならば恐らく治ったはずだが、彼はそうしなかったのだろう。憶測でものを言ってはいけないが、最早、自分の生きる場所を見い出せなかったのではないか。それほど、ジャズを取り巻く環境は大きく変わっていたのだ。つまり、彼は「ハードパップ」のためだけにこの世に生まれてきたと言っても過言ではありません。
タイトルが示すように録音当時(1960年)、人気、実力共にNo.1のベーシストで、無数のセッションに顔を出している。
本作は、彼の絶頂期に吹き込まれたVEE JAY二作目でリーダー作としては最後となる。一作目の‘GO’はメンバーの知名度もあり、人気を博しているが、本作はやや渋めのフロント陣容のせいか、あまり話題に登ることはない。

内容は平均的なハード・バップ作品で、全曲、ラテーフが提供している。これといったキャッチーな曲もないけれど、個性的な「音」が聴きもので、チェンバースの魅力の秘密を解く鍵の一つとなっている。本レコードは70年台初めに再発された黒ラベル輸入盤で、カッティングの際にややハイ上がりの音質になったものと考えられますが、思わぬ副産物を生み出している。チェンバースのベース・ワークをより鮮明に浮かび上がらせ、ピーンと張った弦から弾き出される天才的な「ハード・バップ」のノリをダイレクトに感じ取れるんです。
「音」の良さや大きさ、或いは革新性は他のベーシストに譲るとしてもこのノリだけは誰も真似の出来ぬ天性のもの。其れが故に60年代後半になるとめっきり出番が少なくなってしまった。

この作品は、荒っぽく言えば「路傍の石」のような存在で、今となっては誰も振り向こうとはしないだろう。けれど、ふと拾い上げ、そっと埃を取ってやればハード・バップの確かな鼓動が聴こえ、稀代の名ベーシストの在りし日を偲ぶのもまんざら無意味ではない、と思う。

(2006.11.19)


一級品です ・・・・・FIRST PRIZE!/ EDDIE DANIELS

2021-11-07 | ジャズ・ts

PRESTIGE 7506

EDDIE DANIELS(ts、cl) ROLAND HANNA(p)

RICHARD DAVIS(b) MEL LEWIS(ds)

 

1966年のウィーン国際ジャズ・コンテストのts部門で優勝(タイトル通り)したダニエルスがその後すぐ吹き込んだ初リーダー作。トップのボサ・ノバの名曲‘Felicidad’とラストのスタンダード曲‘How Deep Is The Ocean’のなんと素晴らしい事でしょうか!

ゲッツを思わせる透明感溢れるサウンドでテーマを情感を込め吹いた後、一転してJ.R.モンテローズばりの男っぽく変化に富んだ創造的なアドリブが圧巻。‘Felicidad’(9:45)、‘How Deep Is The Ocean’(10:35)とかなりの長尺物ですが、役者揃いのリズム・セクションをバックにダニエルスはその実力を遺憾なく発揮している。24才の若さながら盛りあげ方のツボを心得ており、思わず「いいねー」と声が出てしまう。

tsの他、clで3曲吹いていますが、このclがまたいいんだなぁ。as奏者の吹くclと違ってts奏者のダニエルのclはサウンド自体に芯が厚く、それに感覚がモダンで一般的なclのイメージと全く異なり聴きものです。その評判のせいか、その後、clに専念するようになり、豪快にして洗練されたtsが聴かれなくなり、残念です。サド=メル・オーケストラの一員としても名が知られています。

いずれにしても、素直に「気持ちのいい作品」と唸ってしまいます。正真正銘の掘出しものです。

(Bluespirits 2003.12.9)
  


実直な ・・・・・SHURE M75MB T2

2021-11-02 | お遊びオーディオ

 

 

積極的にSHUREのカートリッジを集めているわけではありませんが、ついつい・・・

M75MB T2です。M75B T2と同じで75MBとMが付くのは、当時、ヤマハのプレイヤーに標準装備されていたモデルでのようです。

M75シリーズではED T2(楕円針)の音がすごく気に入っているのでスタイラス違いの下位モデルのMB T2(丸針)にはそれ程食指が動きませんでしたが、SHURE通の間で結構、評判が良く、あのタイプⅢを押え、人気アンケートでBEST上位に入るという情報を思い出し、好奇心で入手した。

単体だったので、シェルは遊んでいたものを、リード線はいろいろ試し、Ag(銀)ものに。

 

 

世間で言う所の「太っとい」ではなく、スピンが程よく利いた小気味いいストレートの感じですね。音場の広がり、豊かさより前進性を得意としており、上級の変化球に馴れた耳にこの質実な音は好感をもって響いたのではないでしょうか。

 

 

欲張らなければ、レトロぽくて良い味してます。