S電子には501人の役員がいると聞きました。
その人たちは何をしているのだろう、というより先に、必ず開かれるはずの役員会議を想像して、XX大会と呼べるほどの人を集めたとき、どういう雰囲気になるのだろうかと、どうでもよいことが気になり始めます。
あるいは、会議用の役員というのが決まっていて、そうでない人は役員会議に出ないのでしょうか。
役員とよく似た名前に役人という分類がありますが、この役人がむやみに多い国もあります。
エジプトでは公務員が700万人、人口8000万人の11人に1人がお役人さまという勘定になります。
ここで変なことに気付きました。役人には「お」をつけても、役員に「お」をつけた呼び方は、さすがに聞いたことがありません。企業や団体の役員は、日本語の中では役人より軽く見られているのでしょうか。
役所から検査の立会人が来ると、「あの木っ端役人が」などと言っておきながら、検査当日には至極丁寧に応対しているさまは、「お」のつく方々の建前上の扱い方をよく表しています。
役人をうっかり分類名と書きましたが、役人とそうでない人は、ごく大雑把に言ってしまえば、見張り番と見張られ番ということになりますから、やはり仕事柄の分類なのでしょう。話が乱暴なので、この辺でムカッときていらっしゃる方はあってあたり前ではありますが。
役人は仕事の分類、では役員はどうなのでしょう。
役員と名がついても、毎朝駐車場の掃除をしておられた社長さんもいます。これをみれば仕事上の分類とは言えません。
会社の場合、報酬を受け取るか給与を受け取るかの分類のような気がします。
給与の場合には、その内訳をはっきりさせなければなりませんから、その中でべらぼうな差を設けるわけにはいかないでしょう。
役員報酬であれば、社員の給与とはまったく違った次元の数値にできますから、報酬と給与を比べて金額の違いを責める論理は成り立ちません。
500人を超える役員は、そのときにはボロもうけができていたということなのでしょう。
売れていた時が過ぎ、違う色のボロが出始めたとき、役員数が多ければ、減らしていく余地も多いということになります。
あたま数の多い役員は、うかうかしているとスライドスケールの伸縮機構でしかなかったということになるかもしれません。