「どのくらい呑めるか試してみたくなってきた」と、これまで酒を呑まなかった人が、物騒なこと言い出します。
若いうちなら一度はそれもよいでしょう。しかし、高年齢者の冒険予告は危険です。
こういう話なら、相手が危険に気付いて「やめたほうがよい」と止めることもできますが、山登りなどは、話し相手がすぐ同調しそうです。
急性アル中なら、社会にかける迷惑は救急車出動ぐらいですみますが、高い山で滑り落ちたのでは大変です。
若いうちから鍛えてきた人と、歳をとってから急に誘われた人では、まったく条件が違います。
あの人ができるなら自分もという誤判断の材料が、年齢の数字を比べてというだけでは、いい年こいてとそしられても仕方がないでしょう。
思いっきりにもいろいろあって、やむにやまれぬものを自分で感じてというのと、人に背中を押されてという場合があります。
背中を押されなければ興味の湧きたたない人もいれば、むやみに背中を押したがる人、自分では押さずに押し屋の役を人に押し付ける人もいます。
まだありました。言ってみたいだけの思いっきりです。考えてみれば、これがいちばん多そうでした。