・・・・・
わし や わし! わしを誰様やと思うてるんや!
(大虎きよったわ・・)
・・・へぇ。・・わし様でっか?・・・おーい!・・わし様 来はったでぇ!
どうぞどうぞ。 わし様。
お・・おまえ! なめてんのか! わしや! ちゃんと名前でよばんかい!
・・・あんさん。 ちゃんと名前があるのでしたら 名乗りなはれ。 客や思うて偉そうしたらあきまへん。 わてらそんな人来ていりませんよってに。 帰りなはれ!
あかん。・・ここには通用せなんだか。・・・。
こりゃこりゃ。ごめんやっしゃ。・・羊頭狗肉と申します。 またの名を 虎の威借り でおま。
お邪魔してもよろしいか?・・・・。
・・・・なんと 変わり身の早い御仁でんなぁ。・・大虎が借りてきた猫になりよったわ。・・。
・・・・・
多かれ少なかれ 傍若無人な振る舞いをついついしてしまう人は多い。
日常でも。仕事でも。酒場でも。
みっともない結末になるから 用心したほうが身の為だ。
横柄になるのは 惨めな自分を大きく見せたい煩悩が根っこにある。
・・・・
自分が自由に好きなことを言える。周りを気にせずに振舞える。奔放さが至るところで沸騰する。
天も空も海も 自らの役割を さっぱり。きっぱり。奮い立つ。
天空海闊の心情。
大事なのは 己が誰であり 何を相手に 何を為すべきか。である。
本物の虎。本物の猫。はそれを知ったときにこそ 自分なりの 天空海闊 を知るだろう。
めだかだって。おけらだって。アメンボだって。みんなみんな輝くだろう。
・・・・・・
へぇ。 今日はわし奢らせてもらいま! 大船に乗った気持ちで呑んでください。なんぼでも!好きなだけ。
・・・・あかんわ・・あのおやじ・・・大船ちごうて 泥舟 や。
財布の中身 火の車やし どろどろに酔ってはる。・・ 酒に 負けてるわ。
へろへり? なにゆうてますんや?・・負けてへん!
・・・・これがほんまの かちかち山 や。
あほくさ。 ・・・・さ。 ほっといて飲みなおしましょか。
天空海闊に。
摑まえられるか。我本性。
南無煩悩大菩薩。