南無煩悩大菩薩

今日是好日也

頑張ればうまくいくかも

2014-07-25 | 古今北東西南の切抜
((photo source/Antarctic Fur Seal (Arctocephalus gazella))

ナンキョクオットセイは、温度が急速に変化する地域に生息しているため気候変動に対して特に脆弱であり、また世代時間が比較的長いことで進化的適応能力が限られており、現在減少しつつあって、2003~2012年に雌の個体数が約30%減ったことが明らかになった。
しかし、こうした過酷な条件は一方で、雌の間で高い遺伝的ヘテロ接合性を選択していた。このこと自体は進化的応答ではないが、環境条件が悪化し続ける中、ヘテロ接合体という利点が遺伝的変動の維持を助け、ナンキョクオットセイが適応によって応答する時間を稼ぐことになるかもしれない。(記事抜粋/nature Japan)

ちなみにヘテロ接合体とはなんぞや?
「例えばヒトのABO式血液型ではAA、AB、AO、BB、BO、OOの6種類の遺伝子型があり、
同じ対立遺伝子を持つものをホモ接合体、違う対立遺伝子を持つものをヘテロ接合体という。ABO式ではAA、BBおよび OOの遺伝子型がホモであるが、AO、BOおよびABの遺伝子型がヘテロである」(参照

上の記事に戻って適当にいうと、遺伝は親の血を混ぜて子に伝え、遺伝子(形質)を変えることで環境に適応する可能性を探るようなことだと私は理解している。つまりナンキョクオットセイの雌はホモではなくヘテロを選択し始めたということだ。

これが何を意味するのかと言えば、自分の代に降りかかった災難を次世代では克服できるように身を賭して改造的な選択を行っているナンキョクオットセイに、つまり生物と言うものの遠大なる‘けなげさ’に私は感銘を受けるのである。
コメント (2)
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