日本酒讃歌 その1
連休は近場でちょこちょこ出かける。
2017-5-6
まずは小石川後楽園へ、涵徳亭で食事と思ったのですが、全館貸し切りでした。売店で涵徳亭の料理屋「美都屋」の弁当を買って、見晴らしのいい築山の上で咲き始めたカキツバタをみながら昼食です。ついでに、売店で買ったカルメ焼と梅ザラメせんべいを食します。予想通り空いていて、連休の穴場です。6月には奥に見える花菖蒲が全面に咲きます。藤棚はもうほぼ終わりでした。
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
Sony alpha7RII +Sony 135mm STF
Sony alpha7RII +Sony 135mm STF
Sony alpha7RII +Sony 135mm STF
Sony alpha7RII +Sony 135mm STF
Sony alpha7RII +Sony 135mm STF
ミノルタからソニーが受けついだ時代物Sony 135mm STFはいいボケ味だしてますね。こんどSony 100mm STFが発売になりました。これもとってもいいようですよ。スムース・ トランス・フォーカス(STF)は分かる人には分かる。安くなったらこれも買いましょう。
小石川後楽園は静かすぎて連休の味わいが無いという気もします。帰る途中に日比谷公園によって、ふるさと応援祭りに参加。
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
まずは三陸キスケヤさんで 炭焼き牡蠣と牛タンつくね串
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
次に一ノ倉(青森)で日本酒を頼んだら鳥軟骨揚げ、トラフグ揚げときゅうりがおつまみについてきました。
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
スッキリ系はいやだ、こってり系がいいいといったら、<稲生>を推薦されました。以前、新橋の青森郷土料理屋で飲んだ<安東水軍>も旨かった。 青森のお酒は美味しいのだ。
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
Snow Mee のスイーツ マンゴウかき氷
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
日比谷公園の入り口の花屋さん、日比谷花壇ではいつも花を撮影させてもらいます。
次はちょっと古くて2017-4-15、六本木ヒルズで1週間近く開催されていた、CRAFT SAKE WEEKに参加。日本酒の魅力を知り尽くした中田英寿が全国から選りすぐった100蔵もの酒蔵が終結。日替わりで15日は、廣戸川(福島)、○雪の茅舎(秋田)、勝山(宮城)、○陸奥八仙(青森)、○伯楽屋(宮城)、磯自慢(静岡)、名倉山(福島)、○貴(山口)、○来福(茨木)、屋守(東京)の10蔵が出店。○印を飲みました。スターターセット3500円+追加コインAセット(1500円)という結構コストがかかる試飲である。各蔵の高い酒は飲めなかったので、純米酒どまりだったかな。どれも旨かったが、混乱して、特にこれという記憶がない。なにか中田英寿とか、六本木ヒルズとかは当方にぴったりしないのかもしれない。横丁の居酒屋のほうが落ち着く。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
外人と女性優位のフェアであった。
帰り際に、麻布十番で、再び鰓呼吸に寄ろうとおもったが、まだ開いてなかったので、萬力屋で、ラーメンと餃子を食す。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
次は連休中、2017-5-3笠間陶炎市に行く。茨木県は4年続けて都道府県魅力度ランキング最下位ということで、笠間の陶器市ならそんなに混んでないだろうと思って、陶器の勉強に陶器市に行ったわけです。確かに、予想は当たっていましたが、茨木県とはとてもいいところでした。緑が多く、自然と人の融和がむしろ欧米的に自然で、いいと思います。これからはもっと茨木県を利用しましょう。
まずは、スペアリブ、フランクフルトソーセージとハイボール。さらに豚ドン。なにか肉っぽい食事とハイボールで、このあと胃腸に調子が悪くなって苦労しました。夕食に上野のマグロ一代で寿司と日本酒(なんだったかな? こういうところは有名な物しか置いていない、八海山だったかな?)を飲んだら、たちまちスッキリ、胃腸がピタッと落ち着きました。これよくあるんです。外で疲れている時に、肉系食事と日本酒以外の酒を飲んだ時に突然不調となり、日本酒を飲むとシュワーと回復するのです。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 32mm
最近、織部焼にはまっていまして、この時も織部焼を購入。この陶器市の話はまたあとで書きましょう。現在、陶芸教室では理想のぐい飲みを求めて、片口+ぐい飲みのペアを10組以上作って、いろいろな釉薬を試しながら格闘しています。これもうまく行ったらご報告しましょう。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
陶器市のついでに近くのつつじ公園へシャトルバスでいって、満開のつつじを見る。茨木県はいいところでしょ。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
当方の父はお酒の会社に勤めていましたが、お酒はほとんど飲めませんでした。祖父はお酒の販売に携わっていました。商売上、利き酒はしょっちゅうやっていて、利き酒に関する本(岩波新書??)も書いていたような記憶があります(利き酒というのは全くの酒飲みにはできないのです、ぐびぐび飲んでは利き酒はできません)。祖父が90才少し前、当方20才くらいの時に祖父に連れられて、祖父が顧問をやっていた関西の日本酒の蔵元、宝酒造、白鷹などをあちこち回ったことを覚えています。 当方もいくら努力してもほとんど飲めませんでした。 会社から出向した大阪の大学は教授がその前に裏日本の大学にいた関係で裏日本の大学院生がいっぱい集まっていて、毎日酒盛りでした。<酒を飲んで、実験できないようでは研究者ではない>などという、今では恐ろしいようなことを言いながら朝から晩まで研究に没頭していました。これが4.5年続きました。当方の体の中のアルコールの分解酵素は完全状態(いくらお酒を飲んでも顔が赤くならない人)の半分しかないのに、この特訓で当方の体の全て力を総動員して、お酒に順応してゆきました。現在でも毎日200~300mlの日本酒を飲んでいます。2人で一升びんを空けるのはそう難しいことではありません。
当方は大学ではMarine Biochemistryが専攻でしたので、自然にありとあらゆる海産物を食べることになりました。それも飛び切り新鮮なやつです。実験の材料を自分で調達できなければ研究はできないということで、大ぼう網から刺し網、延縄、タコツボまで自分でやりました。つまり、酒の肴から酒までを20才台に叩き込まれたというか、自ら叩き込んだというか。
気の合うと友と、美しい自然の中で、美味しい肴とお酒を酌み交わすのが人生の最高の楽しみであり、それ以外は必要ない。 最近は気の合う友はいなくなりましたが、美味しいお酒だけは日本中からネットで買うことができます。
最近の若者は日本酒を飲まなくなり、ビールだワインだ、焼酎だと、さらにお酒そのものを飲まなくなりました。お酒は文化です。フランス料理にはワイン、ドイツ料理にはビール、沖縄や鹿児島料理には焼酎、中華料理には老酒、日本料理には日本酒に決まってます。当方はウヰスキーでもウオッカでもテキーラでも何でも理解しています。しかし、日本酒が一番に決まっているでしょう。なぜなら、日本には、多種多様な山海の美味しいもがあるからです。美味しいパンに美味しいチーズにおいしいワイン、それもとってもいい。しかしそれらを毎日手に入れるには、とってもお金がかかります。サバの刺身とかホタルイカの沖漬けで日本酒を一杯のほうが、圧倒的にコストパフォーマンスがいい。
その辺のスーパーで売っている日本酒はだめです。量販のための水っぽいお酒か、とんでもなく高い、たまたま有名になったお酒かしか売っていません。どの蔵元もおいしいお酒を持っています。日本酒は作り方が複雑であるために出来のいい樽と出来の悪い樽が生まれてしまうのです。それをブレンドして、時には水やアルコールを加えてどう売るか、それが商売です。どこの蔵元でも最上の出来の酒を飲めばうまいに決まってます。
本当のお酒は、各地方にごまんと点在しているのです。若い女性と外人が敏感にそれを探しています。当方の長い遍歴の結果、ここ10年は京都府丹後半島のハクレイ酒造(ネットで見てください)のお酒、特に秋はひやおろし<宮津>、春は<舞鶴>です。京都にいたときは、錦市場の酒屋さんで、ハクレイ直送の<ひょうたんから駒、中取り>のような超限定品(ハクレイのネットからも買えない)の一升ビンを買って抱えて帰っていました。その前は佐渡の<真野鶴>でしたが、割高になったのでやめました。一升3000円前後。純米吟醸。これがスタンダードです。高い酒はうまいに決まっていますが、そんなの毎日飲んでいたら破産します。超有名な獺祭なぞまともなグレードは一升10000円くらいしますから。
最近、麻布十番の飲み屋<鰓呼吸>で見つけた、<鳳凰美田>を探求しています。栃木県の小林酒造です。いつもは碧判鳳凰美田です。ごく最近、鳳凰美田がワイン酵母で作った日本酒というのを出したので買ってみました。常温で飲んだら、最高にうまかった、冷蔵庫で冷やしたら、ただのマイルドな酒(ちゃんと室温に戻して飲むようにと書いてありました)。ハクレイの酒も昨年はもうやめようかと思うぐらいダメだった(年によって違いが出てしまうのです、暖冬のせいかな?)。今年は持ち直したようです。こんなこと書いたら、いやこちらの方がうまいとか、さんざんいわれそうです。わかってます、日本中にうまい酒があるのです。
問題は作る人の心です。どれだけ、気に入った味を維持して、コストを維持してがんばれるか。飲む人も、作る人が頑張っている限り応援します。作る人と飲む人の信頼関係です。
ほんと、美味しい肴と美味しい酒を知らない方はかわいそうです。かつては陶芸教室の飲み会に当方がハクレイをもっていって、宣伝しました。飲みやすい美味しいお酒と言って、レスポンスしてくれる方もいましたが、その後、ネットでハクレイを注文したという話は聞きません。当方が何十年もかかって、到達したお酒(コストパフォーマンスと安定した作る人の心への信頼から)なのに、だれも信用してくれないようです。さらに、鳳凰美田を扱っている増田屋さん(ネットで調べてください)のところには美味しいお酒がいっぱい集まっています、よくお酒がわかっているお店です。鳳凰美田と一緒に買った若駒 愛山90~無加圧しぼり~も思わずどんどん飲んでしまう、罪なお酒でした。色々のみ比べて、しかしいまだハクレイが生き残っています。
フランス人も今や日本酒なのです。一升瓶抱えて飲むのはダサいおじさんという印象は古いのです。ワインを飲む人はいったい毎日何を食べているのですか? お刺身を食べるときに、無理やりワインを飲むことないでしょう。日本人は日本酒です。鳥の空揚げとポテトチップとビール、スパゲッティーとピザとワイン。やめてくれ。ダサすぎる。
延々と書きつづけています。読む人いないのに。<気の合うと友と、美しい自然の中で、美味しい肴とお酒を酌み交わす>のは見果てぬ夢か。
最後に、日本酒は最低一升飲んでから(いっぺんにではないですよ)、いい悪いを評価しましょう。肴、温度、体調、器、等で印象が変わるからです。本当は作った年によっても変わるのですが。
連休は近場でちょこちょこ出かける。
2017-5-6
まずは小石川後楽園へ、涵徳亭で食事と思ったのですが、全館貸し切りでした。売店で涵徳亭の料理屋「美都屋」の弁当を買って、見晴らしのいい築山の上で咲き始めたカキツバタをみながら昼食です。ついでに、売店で買ったカルメ焼と梅ザラメせんべいを食します。予想通り空いていて、連休の穴場です。6月には奥に見える花菖蒲が全面に咲きます。藤棚はもうほぼ終わりでした。
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
Sony alpha7RII +Sony 135mm STF
Sony alpha7RII +Sony 135mm STF
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ミノルタからソニーが受けついだ時代物Sony 135mm STFはいいボケ味だしてますね。こんどSony 100mm STFが発売になりました。これもとってもいいようですよ。スムース・ トランス・フォーカス(STF)は分かる人には分かる。安くなったらこれも買いましょう。
小石川後楽園は静かすぎて連休の味わいが無いという気もします。帰る途中に日比谷公園によって、ふるさと応援祭りに参加。
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
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まずは三陸キスケヤさんで 炭焼き牡蠣と牛タンつくね串
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
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次に一ノ倉(青森)で日本酒を頼んだら鳥軟骨揚げ、トラフグ揚げときゅうりがおつまみについてきました。
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
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スッキリ系はいやだ、こってり系がいいいといったら、<稲生>を推薦されました。以前、新橋の青森郷土料理屋で飲んだ<安東水軍>も旨かった。 青森のお酒は美味しいのだ。
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
Snow Mee のスイーツ マンゴウかき氷
Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm
日比谷公園の入り口の花屋さん、日比谷花壇ではいつも花を撮影させてもらいます。
次はちょっと古くて2017-4-15、六本木ヒルズで1週間近く開催されていた、CRAFT SAKE WEEKに参加。日本酒の魅力を知り尽くした中田英寿が全国から選りすぐった100蔵もの酒蔵が終結。日替わりで15日は、廣戸川(福島)、○雪の茅舎(秋田)、勝山(宮城)、○陸奥八仙(青森)、○伯楽屋(宮城)、磯自慢(静岡)、名倉山(福島)、○貴(山口)、○来福(茨木)、屋守(東京)の10蔵が出店。○印を飲みました。スターターセット3500円+追加コインAセット(1500円)という結構コストがかかる試飲である。各蔵の高い酒は飲めなかったので、純米酒どまりだったかな。どれも旨かったが、混乱して、特にこれという記憶がない。なにか中田英寿とか、六本木ヒルズとかは当方にぴったりしないのかもしれない。横丁の居酒屋のほうが落ち着く。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
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Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
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Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
外人と女性優位のフェアであった。
帰り際に、麻布十番で、再び鰓呼吸に寄ろうとおもったが、まだ開いてなかったので、萬力屋で、ラーメンと餃子を食す。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
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次は連休中、2017-5-3笠間陶炎市に行く。茨木県は4年続けて都道府県魅力度ランキング最下位ということで、笠間の陶器市ならそんなに混んでないだろうと思って、陶器の勉強に陶器市に行ったわけです。確かに、予想は当たっていましたが、茨木県とはとてもいいところでした。緑が多く、自然と人の融和がむしろ欧米的に自然で、いいと思います。これからはもっと茨木県を利用しましょう。
まずは、スペアリブ、フランクフルトソーセージとハイボール。さらに豚ドン。なにか肉っぽい食事とハイボールで、このあと胃腸に調子が悪くなって苦労しました。夕食に上野のマグロ一代で寿司と日本酒(なんだったかな? こういうところは有名な物しか置いていない、八海山だったかな?)を飲んだら、たちまちスッキリ、胃腸がピタッと落ち着きました。これよくあるんです。外で疲れている時に、肉系食事と日本酒以外の酒を飲んだ時に突然不調となり、日本酒を飲むとシュワーと回復するのです。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
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最近、織部焼にはまっていまして、この時も織部焼を購入。この陶器市の話はまたあとで書きましょう。現在、陶芸教室では理想のぐい飲みを求めて、片口+ぐい飲みのペアを10組以上作って、いろいろな釉薬を試しながら格闘しています。これもうまく行ったらご報告しましょう。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
陶器市のついでに近くのつつじ公園へシャトルバスでいって、満開のつつじを見る。茨木県はいいところでしょ。
Fujifilm X-T10 + Zeiss touit 12mm
当方の父はお酒の会社に勤めていましたが、お酒はほとんど飲めませんでした。祖父はお酒の販売に携わっていました。商売上、利き酒はしょっちゅうやっていて、利き酒に関する本(岩波新書??)も書いていたような記憶があります(利き酒というのは全くの酒飲みにはできないのです、ぐびぐび飲んでは利き酒はできません)。祖父が90才少し前、当方20才くらいの時に祖父に連れられて、祖父が顧問をやっていた関西の日本酒の蔵元、宝酒造、白鷹などをあちこち回ったことを覚えています。 当方もいくら努力してもほとんど飲めませんでした。 会社から出向した大阪の大学は教授がその前に裏日本の大学にいた関係で裏日本の大学院生がいっぱい集まっていて、毎日酒盛りでした。<酒を飲んで、実験できないようでは研究者ではない>などという、今では恐ろしいようなことを言いながら朝から晩まで研究に没頭していました。これが4.5年続きました。当方の体の中のアルコールの分解酵素は完全状態(いくらお酒を飲んでも顔が赤くならない人)の半分しかないのに、この特訓で当方の体の全て力を総動員して、お酒に順応してゆきました。現在でも毎日200~300mlの日本酒を飲んでいます。2人で一升びんを空けるのはそう難しいことではありません。
当方は大学ではMarine Biochemistryが専攻でしたので、自然にありとあらゆる海産物を食べることになりました。それも飛び切り新鮮なやつです。実験の材料を自分で調達できなければ研究はできないということで、大ぼう網から刺し網、延縄、タコツボまで自分でやりました。つまり、酒の肴から酒までを20才台に叩き込まれたというか、自ら叩き込んだというか。
気の合うと友と、美しい自然の中で、美味しい肴とお酒を酌み交わすのが人生の最高の楽しみであり、それ以外は必要ない。 最近は気の合う友はいなくなりましたが、美味しいお酒だけは日本中からネットで買うことができます。
最近の若者は日本酒を飲まなくなり、ビールだワインだ、焼酎だと、さらにお酒そのものを飲まなくなりました。お酒は文化です。フランス料理にはワイン、ドイツ料理にはビール、沖縄や鹿児島料理には焼酎、中華料理には老酒、日本料理には日本酒に決まってます。当方はウヰスキーでもウオッカでもテキーラでも何でも理解しています。しかし、日本酒が一番に決まっているでしょう。なぜなら、日本には、多種多様な山海の美味しいもがあるからです。美味しいパンに美味しいチーズにおいしいワイン、それもとってもいい。しかしそれらを毎日手に入れるには、とってもお金がかかります。サバの刺身とかホタルイカの沖漬けで日本酒を一杯のほうが、圧倒的にコストパフォーマンスがいい。
その辺のスーパーで売っている日本酒はだめです。量販のための水っぽいお酒か、とんでもなく高い、たまたま有名になったお酒かしか売っていません。どの蔵元もおいしいお酒を持っています。日本酒は作り方が複雑であるために出来のいい樽と出来の悪い樽が生まれてしまうのです。それをブレンドして、時には水やアルコールを加えてどう売るか、それが商売です。どこの蔵元でも最上の出来の酒を飲めばうまいに決まってます。
本当のお酒は、各地方にごまんと点在しているのです。若い女性と外人が敏感にそれを探しています。当方の長い遍歴の結果、ここ10年は京都府丹後半島のハクレイ酒造(ネットで見てください)のお酒、特に秋はひやおろし<宮津>、春は<舞鶴>です。京都にいたときは、錦市場の酒屋さんで、ハクレイ直送の<ひょうたんから駒、中取り>のような超限定品(ハクレイのネットからも買えない)の一升ビンを買って抱えて帰っていました。その前は佐渡の<真野鶴>でしたが、割高になったのでやめました。一升3000円前後。純米吟醸。これがスタンダードです。高い酒はうまいに決まっていますが、そんなの毎日飲んでいたら破産します。超有名な獺祭なぞまともなグレードは一升10000円くらいしますから。
最近、麻布十番の飲み屋<鰓呼吸>で見つけた、<鳳凰美田>を探求しています。栃木県の小林酒造です。いつもは碧判鳳凰美田です。ごく最近、鳳凰美田がワイン酵母で作った日本酒というのを出したので買ってみました。常温で飲んだら、最高にうまかった、冷蔵庫で冷やしたら、ただのマイルドな酒(ちゃんと室温に戻して飲むようにと書いてありました)。ハクレイの酒も昨年はもうやめようかと思うぐらいダメだった(年によって違いが出てしまうのです、暖冬のせいかな?)。今年は持ち直したようです。こんなこと書いたら、いやこちらの方がうまいとか、さんざんいわれそうです。わかってます、日本中にうまい酒があるのです。
問題は作る人の心です。どれだけ、気に入った味を維持して、コストを維持してがんばれるか。飲む人も、作る人が頑張っている限り応援します。作る人と飲む人の信頼関係です。
ほんと、美味しい肴と美味しい酒を知らない方はかわいそうです。かつては陶芸教室の飲み会に当方がハクレイをもっていって、宣伝しました。飲みやすい美味しいお酒と言って、レスポンスしてくれる方もいましたが、その後、ネットでハクレイを注文したという話は聞きません。当方が何十年もかかって、到達したお酒(コストパフォーマンスと安定した作る人の心への信頼から)なのに、だれも信用してくれないようです。さらに、鳳凰美田を扱っている増田屋さん(ネットで調べてください)のところには美味しいお酒がいっぱい集まっています、よくお酒がわかっているお店です。鳳凰美田と一緒に買った若駒 愛山90~無加圧しぼり~も思わずどんどん飲んでしまう、罪なお酒でした。色々のみ比べて、しかしいまだハクレイが生き残っています。
フランス人も今や日本酒なのです。一升瓶抱えて飲むのはダサいおじさんという印象は古いのです。ワインを飲む人はいったい毎日何を食べているのですか? お刺身を食べるときに、無理やりワインを飲むことないでしょう。日本人は日本酒です。鳥の空揚げとポテトチップとビール、スパゲッティーとピザとワイン。やめてくれ。ダサすぎる。
延々と書きつづけています。読む人いないのに。<気の合うと友と、美しい自然の中で、美味しい肴とお酒を酌み交わす>のは見果てぬ夢か。
最後に、日本酒は最低一升飲んでから(いっぺんにではないですよ)、いい悪いを評価しましょう。肴、温度、体調、器、等で印象が変わるからです。本当は作った年によっても変わるのですが。