小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

自然教育園日記 その198 中判カメラFujifilm GFX50R 登場

2021-07-29 20:46:55 | 写真日記
自然教育園日記 その198 中判カメラFujifilm GFX50R 登場

2021-7-25~29

Fujifilm GFX50RはFujifilm GFX50Sより145g 軽く、総重量770gです。
GFX100Sよりは125g軽い。その差は大きくありませんが、何とかレンズをつけて中判カメラの総重量1.5kgに抑えたい。 なんとなれば、1.5kgを越えた機材を持って毎日10000歩、歩くと膝のダメージを悪化させると思うのです。

膝のダメージは消炎剤貼り薬を貼りまくってなんとか腫れは引きました。撮影を続けるためには、1)なるべく舗装道を避けて土の上を歩く(これはとっても重要なことです)、よって自然教育園を歩くことに集中。2)履きつぶした靴をクッションのいい新品に換える。3)10000歩/日を7000~8000歩/日におとす。そして、4)カメラ機材を1.5kg以下とする。 機材の重さは手に持っても、リュックにいれても重たいとダメージを与えます。2kgになると確実に膝にストレスが感じられます。 最近は自然教育でキャリーバックを引っぱって撮影する方が増えました。いずれはそれも考慮しなければと思っていす。

そんなわけで、Fujifilm GFX50Rの値下がりを待つ予定を変更して、マップカメラで中古を購入しました。Sony α7RIII, Sony FE85mmF1.4, Canon EF400mm F5.6L, Pentax DA200mm F2.8EDを下取りとして、支払いは1万円以下でした。

絵作りは中判カメラFujifilm GFX100S とGFX50R、動き物はAPS-C Fujifilm X-T3 + Fujifilm FX70-300mm 完全に両側に振って、事実上殆ど使わない、真ん中のフルサイズSonyα7RIIIと望遠レンズをみんな売ってしまったのです。Sonyを離れる、これは大きな決断でした。

だけど、Sonyさんにはまだ期待しています。鳥の瞳AFが進化し、プレ撮影がついたらまた購入を考えましょう。しばらくはSonyさんとお別れです。

総重量1.5kgに抑えるために、GFX50Rに付けられる純正レンズはGF30mm 、GF45mm、GF50mmくらいでしょうか。当方はしばらくもっぱら他社レンズを組み合わせてトライするつもりです。 

とりあえず、
以下、Fujifilm GFX50R+ Zeiss Planar 100mm macro 1.58kg とFujifilm GFX50R+ Laowa 15mm macro 1.58kgを片方だけ持ったり、2本レンズを持ったりして撮影。

2本レンズの時、やはり1.5kgを越すと、明らかに膝に影響が出る。どうしようもないのでとうとう購入しましたよ、キャリーバックを。どうなりますか。


Fujifilm GFX50R+ Zeiss Planar 100mm macro  コバギボウシ

この繊細さがZeiss Planar 100mm macroです。


Fujifilm GFX50R+ Zeiss Planar 100mm macro


Fujifilm GFX50R+ Zeiss Planar 100mm macro


Fujifilm GFX50R+ Zeiss Planar 100mm macro


Fujifilm GFX50R+ Laowa 15mm macro


Fujifilm GFX50R+ Laowa 15mm macro


Fujifilm GFX50R+ Laowa 15mm macro

中華レンズもたいしたものです。広角接近撮影のだいご味が出ていると思います。


Fujifilm GFX50R+ Laowa 15mm macro  コバギボウシ


Fujifilm GFX50R+ Laowa 15mm macro

この1.5cmくらいの小さな虫。なんという名前でしたでしょうか? これを超接近広角レンズで撮るとはラッキー。


Fujifilm GFX50R+ Laowa 15mm macro


Fujifilm GFX50R+ Laowa 15mm macro ウバユリ

中判 Fujifilm GFX100S+ GF120mm macro
中判 Fujifilm GFX50R+ Laowa 15mm macro
PS-C  Fujifilm X-T3 + Fujifilm FX70-300mm
次は3種のシステムをキャリーバックに入れてやってみますか?
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自然教育園日記 その197 2021-自然教育園・春夏写真展のご案内

2021-07-26 16:44:53 | 写真日記
自然教育園日記 その197 2021-自然教育園・春夏写真展のご案内

2021-7-22 白金自然写真クラブの写真展が自然教育園で始まりました。


自然教育園が作ったポスター

当方の写真(新緑色の風景)が下にちょこっと入っています。亀/カワセミは鳥撮り名人の作品。 教育園はもう一種、入れ替え時用のポスターを作ると言っていましたが? ここにも当方の写真(入れ替え用のもう一つの新緑色の風景)を使うと言って持って行きました、どうなるのでしょうか?
当方は3枚の全紙フォトを展示しています。8月半ばで3枚とも入れ替えます。
前半は

春色の風景 シャガ
Fujifilm GFX50S + GF120mm Macro
今年撮影の水滴バージョンです。(ガラスに水滴を作り花の前に置く)


紫陽花色の風景 Fujifilm GFX100S + GF110mm
この写真からGF110mmによる前ボケ写真が始まりました。


新緑色の風景 Fujifilm GFX100S + GF110mm

8月中旬からの入れ替え

Fujifilm GFX50S + GF120mm Macro
ユキワリイチゲの水滴バージョン


紫陽花色の風景 Fujifilm GFX100S + GF110mm
前ボケの2作目


新緑色の風景 Fujifilm GFX50S + GF100-200mm
これは鳥のピントが甘くてびくびくもの。

以下、出展しなかった候補作品

Fujifilm GFX50S + GF120mm Macro
ニリンソウの<リアルを越えるバージョン>


Fujifilm GFX50S + GF120mm Macro
ハナニラの<リアルを越えるバージョン>


Fujifilm GFX100S + GF110mm
紫陽花色の風景のさらなる拡大版、虫を中心とするか、風景を中心とするか。


Fujifilm GFX50S + GF120mm Macro
青蜂(セイボウ)の類(クロバネセイボウかミドリセイボウかオオセイボウか?)<飛ぶ宝石>と呼ばれる結構珍しい蜂。今回の展示会に虫撮り名人が出しています。当方のこの写真は、きれいで出そうと思ったのですが、拡大すると蜂のピントが甘くてだせませんでした。


新緑色の風景 Fujifilm GFX50S + GF100-200mm

写真クラブは総勢14名、今回の展示作品は総数44点(貼り替えは別)。中心課題別では鳥が22点、で50%(その内カワセミが6点で鳥の約1/3)。虫が9点で20%、花が7点で16%。いかに鳥が増えた、カワセミが増えたかが明白です。当方みたいに風景一辺倒の人は14名中約2名になってしまいました。自然教育園の観客で、当方のような風景中心作品に興味を持つ方はまずいない。この理由は超シンプル。ここは国立科学博物館の分園、自然教育園、来園する方は自然をお勉強しに来る。勉強が嫌いな人でも、ここに入ると何か動植物の名前を覚えなくてはいけないという気になるから不思議。 写真展すぐ横に大きな壁一面の園内生物・図鑑写真パネルがありますが、観客の多くはこの写真展をその図鑑者写真の続きと思っている。セイボウ、カワセミ、オオタカ、ルリビタキーーーーなるほど、なるほどときて、風景という題名にぶち当たると、なんだこれ変じゃないかということになる。

展示している撮り手はそれなりに苦労しているのです、見手の皆さんは、少しは撮り手の努力に対するレスペクトの心を持ってじっくり見てほしいと思います。ポイントは、撮影の瞬間に何が起きているかを撮り手の立場に立って<想像する力>です。それは面白いことですよ。相手に合わせて頭を切り替えなくては。切り替えチャンネルを持たない方はそれはそれで、そういう人生なのでしょう。

付け加えるに、当方の興味は風景写真というのではなく、<どこまでも、自然の美しい形と色>なのです。自然を知るには生物の名前を覚えるだけでなく、その美しさを発見することも大事である、それも自然教育園の意義であると当方はずっと主張し続けているつもりです。

それから訳あって予定より早く、ちょっと軽い中判カメラ、Fujifilm GFX50Rを購入しました。 色んなレンズを付けて撮影しています。この試写をご期待ください。
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自然教育園日記 その195 前ボケ-1

2021-07-16 17:38:06 | 写真日記
自然教育園日記 その195 前ボケ-1

2021-7-9~11
ここのところFujifilm GFX100S + GF110mm F2 ばかりを持ち出しています。
前ボケを大きく入れることにより、画面を少しでも絵画的にシフトしたい。つまり、<リアルを越える>シリーズで、人工的な舞台装置でリアルを絵画的にシフトする試みをしてきたのですが、これが行き詰まっていた時に、Fujifilm GFX100S + GF110mm F2システムのおかげで、前ボケの利用を思いついたのです。こんなことは他のシステムでもできるし、どの写真の教科書にも書いてあることです。しかし、GF110mmが前ボケの美しさと、本当は後ろボケの美しさを教えてくれたから、この方向をやる気になったのです。ではFujifilm GFX100Sはどういう意味があるのかというと、今日載せた絵の約半分は、相当遠くの画像をトリミング拡大しているのです。これにはGFX100Sの一億画素が必要なのです。撮りたい対象前の都合のいい位置に前ボケ用の何者かがなければなりません。その位置関係を作れる場面は自然教育園にはそうありません。相当遠くの対象を使わねばならないケースが多いのです。しかも対象に蝶だの虫のアクセントが欲しいのです。こんなうまい具合のケースなど、そうあるものではありません。遠くの対象を無理やり撮って、トリミング拡大してゆかないと、釣果0の毎日を送らねばなりません。

以下に載せた絵は、どれも理想とは程遠い状況の中で、実験を繰り返している結果です。前ボケをとにかく入れるという命題で手一杯で、後ろボケなどとっても考えている余裕がありません。蝶だの虫が飛び込むのをじっと待っても、連日の暑さで、目が回ってきてギブアップ。



この思い切った前ボケが気にいっています。オレンジはノカンゾウかヤブカンゾウ。









濃いピンク色はミソハギ







うすいピンク色はチダケサシ















これは相当遠いターゲットをトリミング拡大。修正を重ねて何とか見られるところまでもってゆきました。

ここの所、右ひざ関節の古傷(40年前サッカーでじん帯断絶して手術した)部分が痛くて思うように歩けない。2年前、5kg背負って、五色沼を4km歩いた時から始まったトラブルです。その後、今年の春、<リアルを越す>で中腰の撮影を何週間も続け、さらに中腰で30kgの陶絵画パーツの集合作業を数日行った結果、トラブルが固定してしまいました。右ひざを折り曲げられないほどパンパンに張っています。上の絵はFujifilm GFX100S + GF110mm F2、2kgの機材で中腰の撮影ばかりです。現在はこの機材を持って自然教育園まで往復することすら難しくなってきました。歩けなくなったら万事休すです。どうしましょう???


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2021陶芸財団展 その2

2021-07-09 19:49:04 | 日記
2021陶芸財団展 その2
2021-6-23, 27
初日と最終日に2回訪れました。初日は中学高校の同期の方が2名見に来てくれました。





当方の作品は壁に掛けられず、寝かして置いてあり、これがとってもがっかりでした。
海物というのはなにを描いているかわからない方が少なくない。馴染み無いから、イメージが広がってゆかないのです。 寝かしておいてあると、見もしない方が多い。壁につるしてあると、否が応でも目に飛び込んでくるのですが。国立新美術館は平面作品をワイヤーで壁につるすのですが、後述の絵画展ではとても大きな絵がつるしてあり、少なくとも30kgはつるせると思います。陶器は大きな作品を壁につることが慣れていないので恐ろしかったのでしょう。



これは当方の小ぶりの陶絵画です。これも壁に飾ってくれなかった。机においても意味ないです。これでは、まるでバカです。つるしてバラバラになるのが怖かったのでしょうか?



入り口側から見ると、この列の一番奥に当方の作品が寝ているので、最初どこにも飾られていないとショックを受けたのです。 この写真は会場の半分です。





この2枚の写真の作家さんは同じ方で、当方が通っていた白金陶芸教室のスタッフをやりながら、ここを作成場所としていた若い作家さん、腰越さんです。上のシリーズはとても人気があり、デーパートやネットでよく売れる人気作家さんなのです。さらに下の写真のような超絶実写作品を作り続けています。この展示会ではこの作家さんが最も存在価値があると思います。現代は抽象より超具象が受けることと、アニメ的感覚が無意識にアートに侵入しているという流れを感じます。

この作家さん以外の作品はほとんど、未来の展開が見えません。

以下、前衛部門の作品をいくつか載せますが、よくできてますね、頑張ってますねという印象だけで、突き抜ける先が見えてこない。言い過ぎかな? 皆、大化けする可能性は秘めていると思いますよ。















以下の作品は当方の作品の横にならんでいて、関係者がいっぱい訪ねて来て、記念写真を撮ってわいわいしています。こういう方は当方の作品なぞ完全に無視です。一瞥もしない。





これも近くにあって、全く同じ。いっぱい関係者が訪ねて来て記念写真をとり、当方の作品は一瞥もしない。

実用食器部門は、当然ながら女性に人気です。






当方は陶絵画と銘打った作品を作っているのですが、以下の作品は正に陶絵画で、陶版に色付けした陶絵画です。この手の作品がかなりの数、展示されていました。どこかの教室の生徒さんが多量に応募したのでしょう。以前はこの手の作品は殆ど無かった。新しい流れかもしれません。 陶器で作る必然性があるのかな? とにかく、当方の陶絵画の方向とは全く異なる世界です。



インテリア部門の作品は結構多く、当方は以下の作品が気に入っています。



従来型の陶芸作品はどちらかというと以前より数が減ってきたかもしれませ
ん。皆さんロクロワークに反発するようになったのかもしれません。これは意外でした。









典型的大皿作品は本当に少なくなりました。





壺はまだまだ主流でありますが、みなさん色々新しい試みをしており、苦心の跡がありありと見えます。

茶器部門もかなりの数の作品が出ており、典型的作品に交じって、新しい試みをしている作品がちらほら見えます。もともと楽茶碗は前衛作家さんの好む対象なのです。







全体に、ロクロ離れ、伝統離れの流れではありながら、これまでの形から脱することが出来ない、どっちつかずの状態で、結局数年前の陶芸財団展より進歩しているとはいいがたい。しかし、この状態はある意味過渡期なのでしょう。これを受け入れている陶芸財団展は存在価値があると思います。


国立新美術館はいつも特別展以外に、いくつかの公募展が同時に開催されているので、ふらっと梯子するのも楽しいことです。全く異なるジャンルの展覧会に入り込んで、新しい発見をすることもあります。だいたい陶財団展も三宅一生の特別展を見たついでによって、面白そうだと思ってそれから数年後に応募したのです。

一階で2つの展覧会を見ました。ほんのちょっとだけ展示作品を載せておきます・

第60回記念 蒼騎展




第36回 日本水墨院展




さて、陶芸財団展の話に戻って。
見に来てくれた中高の同級生は、みな形にはまって面白くない、君の作品の満身創痍なところがいい、きれいにすることはない、そのままでいい。この展示会はやめて他の展示会に出した方がいい。ここは君の作品とは違う場所だよ。といいました。
家内は、ここの作品はみな破綻しないことを目指している。こじんまりしている。と同じようなことを言っていました。 
当方は、こう思います。アートは心が先にあります。絵画は心に従って何度でも描き直すことができます。 陶芸は、一発勝負です。破綻しないようにという心と、伝統という心が付きまといます。
アートは心を表現することが目的でしょ。この展覧会の作品は作品を作るが目的になっている。
当方は何度も表現を変化させることを陶芸に盛り込んでいます。釉薬も何種類も使い、焼成温度を変えて重層しています。ガラス技法も使い、入れ替えることが出来るようにブロック集合を使います。表現したい心は自然の実体にあります。まだ始まったばかりです。残りの時間はわずかですが、ただただ意欲が消えないことを祈るだけです。

腰越さんの作品は、陶芸大賞でした。賞の格の2番目です。一番目が文部科学大臣賞ですから、陶芸大賞は実質トップの賞でした。これを知らずに、当方は腰越さん以外は見てもしょうがないと上に書きました。ということはこの展示会の審査員は見るところは見ているのだなと思う次第です。しかし、見方によれば、これが陶芸財団展のトップですかということもできます。

さて、来年はまた陶芸財団展に応募するか、他の公募展にするか? まずは作品を何点か作ってから考えましょう。とにかくちょっと軽くすることとシッカリ壊れないように作ることを考えないと、壁に飾ってくれません。






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