CP+ 2015レポート その2
4、4番目はOlympusです。
このコーナーは2つの要素が混在しています。1つはレンズカメラで、スマホとWi-Fiで連動しており、スマホで色々な遠隔操作が出来ることと、カメラ部分がWi-Fiを受けてレンズを作動させる部分と、レンズ部分の2つに分かれており、レンズ部分は他のマイクロフォーサーズが使えるということです。小さくて、ソニーのレンズカメラよりずっとやる気がします。当方勘違いしていて、レンズカメラは、このOlympusでもソニーでも直接にレンズカメラとスマホがWi-Fiで交信しているので、Wi-Fi環境のない山の中でも連動するそうです。これ買いですよ。3月何日だったか? 近々発売予定だそうです。
もう一つは3Dプリンターです。Olympus関連の色々な、たとえば、写真のようなレンズカメラ用の透明カメラボディーのようなもののデータを無料で提供するので、自分で3DプリンターでOlympusグッズを作ることができるのです。ユーザーが作るソフトの交換場所を設定しており、ユーザーとメーカーが2wayでプログラム創造の場を構成するという試みです。
Olympusはどこか頭でもぶつけたように、ここのところ突然冴えてきました。
(昔からだという声も聞こえますが?)
Olympusのマイクロフォーザーズ・ProレンズがこれからのOlympusの稼ぎのネタとするようで、すでに好評発売中の40-150mmProに続いて、夏に7-14mm, と8mm単焦点を出すそうです。300mm単焦点はいつだすのかと問いただすと、もこもこ言いながらどうやら、この夏の広角レンズでひと稼ぎしてから、秋から年末くらいに300mm単焦点をだして、またひと稼ぎを狙っているようです。
5、5番目は空撮です。
INSPIRE 1
最大飛行時間18分、4Kカメラを搭載したワンパケージ製品です。
世の中, とっても変わってきましたね。楽しそうだがお金もかかる。
これから先はただの情報です。
6、ソニーはガッカリでした。特に新しい物はなし。新しい方向もなし。今や、先進性とやる気でOlympusやCasioの後塵をはいしているとも見えます。得たい情報は3つ。1)Sony alpha9はどんな方向にゆくのか? 答え、全く影も形も無し。2)Sony alpha6000の進化形はいつどのような形になのか? 答え、全く影も形も無し。3)SonyはPanasonicであれほど売り出している4K Photoを出すつもりがあるのか?Sony alpha7Sに4K動画センサーが付いているのに記録できないが、外付け記録装置を開発する気があるのか? 答え、4K Photoってなんですか? 人をいろいろ変えて聞いてみる。4Kハンディーカムのコーナーでやっと話が通じた。そうですかPanasonic でそんなに4K Photoを売りだしているのですか、後で行ってみよう。外付け記録装置はATMOS Shogunという海外の製品で、日本びいきのメーカーさんの製品です。27万円、プロ用記録装置にくらべると破格の値段です。 自社で開発する話はありません。ニーズがないし、ムービー部門アマからプロまで相手にしているから、カメラはあくまでアマ相手なので、4K動画の記録のアマ向けは考えていないのです。Panasonicさんのシェア知ってますか、微々たるものですよ。レンズは無いし。という。 当方がレンズはマイクロフォーザーズだからOlympusのレンズを使えばいいから問題ない。ソニーの方はみなさん自分で写真とってないでしょう、鳥撮りなぞ全く知らないのでは、というと。あっさり、そうなんですよ、ソニーの人はみんな自分で写真を撮っていないのです。ガピョーンです。これではライトフィールドカメラでLytroが大きなブースを構え始めたことなぞきっと知らないのでしょう。
ソニーのコーナーで、鉄道撮りの有名な写真家がトークをしていました。しかしこの方、この後でニコンのコーナーでトークをしています。お金をばらまいても心は伝わらないと思うのですが。
Sonyのコーナーで色々トークを聞いたけれど、Sony alpha7Sはやはり興味あります。いまソニーは5軸手振れ補正付が目玉ですから、それが付いていないSony alpha7Sにも5軸手振れ補正が付くとだれもが予想する。よって、現行Sony alpha7Sはじわじわ値が下がると踏んで、そのうち買いましょう。
しかし、ソニーさん、手振れ補正はレンズに付けるといったり、ボディーに付けると言ったり、αマウントはEマウントに移行すると見せたり、いやそうではないと言ったり、方向がバラバラ。ユーザーの要求を皆1台のカメラに押し込んでゆくと、何のことは無いニコンさんの肥満カメラと同じになるではないか、何のためにSony alpha7を作ったのか、意味ないではないかと詰めよってみました。 あのね、この世界は今、ユーザーのニーズにあわせるのではないのです、伸びているメーカーは自分の方向をはっきり打ち出して、ユーザーをその方向に乗せて行くのです。井の中の蛙、ニコンさんが自分で気づかずにバランバランなのに、なんで先進、グローバルであるはずのソニーさんがバランバランなのですか。
後で思い出してみると、このディスプレイとぐるぐる鳥の模型が天井を回っているのを皆さんが試写できるコーナーがあったことから、今回はSony alpha6000等に搭載されている4D-AFと5軸手振れ補正というのが売りだったようです。しかし、どれも新しい話ではないし、Sonyさんは守りにまわってしまったという印象を持ったのは、そうおかしなレスポンスではないですよね? Carl Zeiss Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA, Sony FE 90mm F2.8 Macro G OSS, Sony FE 28mm F2および28mmを21mm相当の広角へシフトする『ウルトラワイドコンバーター』、28mを16mm相当の魚眼レンズへシフトする『フィッシュアイコンバーター』も参考出品 という新しい情報があったことをマップカメラのレポートで知ったので、付け加えておきます。
これはニコンさんのD810の次のカメラD810Aだったか? これでもかという肥満カメラで、当方にとってはあのかつてのD800との格闘を思い出して、ぞっとしました。でも相変わらずニコンカメラをもったお客さんがいっぱいプライドを持って歩いていました。この方もニコンへのあこがれが全身に現れています。1年前でしたか、ミラーレスの攻撃で、たじたじだった、ニコン、キャノンさんも今回は何か落ち着いて自信を取り戻したようです。でも、ニコンさんはあれだけ一眼レフが売れているのに、また業績の下方修正を余儀なくされているそうです。当方には、なにかニコンさんは一定のニコンファンの中だけの世界、あるいは、自分で作り上げたニコンワールドに埋没しているように見えるのです。
今回ソニー・ムービー・コーナーで言われたことと、プロ用動画機材コーナー(特別にゲートを設けて、プロだけのコーナーとうたっている、結構広い一角があったのです) の印象から、一つだけ新しい視点を持ちました。本格的プロ用機材はみなとんでもなく重たくて、高い。プロ用機材が頭の中心にある人からみると、ニコンさんのD810は肥満カメラでなくて、スリムカメラなのです。ニコンさんにいわせると、これだけのプロ機能をこれだけスリムに安価に提供出来たのだ。すばらしいだろう、ということなのです。ニコン810Aが肥満カメラかスリムカメラかは、みなさんの判断にお任せしましょう。
こちらは、いよいよ出てきましたよ。ペンタックスのフルサイズです。今年中に発売、KマウントでAPS-C ・Kマウントも使えますと書いてあります。ミラーレスではないようですね。K マウントユーザーは長い間待っていたフルサイズです。ペンタックスというと、当方の最初のカメラで、なにかほっとするのです。ペンタックスがフルサイズを出さないから、他のマウントに移ったので、本心はこのカメラが心の故郷です。
ペンタックスは省エネビジネスといいましょうか、先行投資を少なくすれば、売り上げが少なくてもビジネスはできるという、低地安定型の商売として、ニコンさんより生き延びるのではないかとも思えるのです。
フォクトレンダー、ツアイスは結構広いブースを展開していました。当方は係り員とLoxiaに関して、いろいろ質問。Touit 12mmはDistagon 18mmに比べてガッカリだったというと、スナップ用ですからそう思われても仕方ないですとあっさり認められてしまいました。だからオールドスタイルZeissにくらべてLoxiaががっかりすることは無いでしょうねと質問しましたが、これは答えられないですよね。まだ両方を売っているわけですから。盛んに、Loxia 35mmは2段くらい絞るとベストですと言っていました。行間を推測すると、軽さ、電子接点があること、逆光耐性、デジタル対応等の進歩はあるが、オールドスタイルZeissに対して、やはり絶対的信頼と愛着を持っているという印象を受けたのです。 マップカメラのCP+レポートでは以下のレンズが強調されていました。Distagon T* 35mm F1.4 ZM、これは20万以上で高い。フォクトレンダーの新VMレンズ『SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical III』と『ULTRON 35mm F1.7 Vintage line Aspherical』(15mmはデジタル機で使用する事に照準を合わせマゼンタ被りを抑えた設計になっているレンズ)。Sony alpha7Rで色かぶりが無いなら買いです。 35mm ULTRONもVintage lineとして登場予定 大口径マイクロフォーサーズマウント。新レンズである『NOKTON 10.5mm F0.95(21mm相当の画角でF0.95)これも魅力的。やっぱりいいな、フォクトレンダー、Zeissブースは。Loxiaの広角・単焦点レンズを早くお願いしますと嘆願しましたが、どうやら今年中の発売は難しそうです。
タムロンさんのブースを通りかかって、このマクロ写真で足を止めました。APS-C用16-300mmの高倍率ズームでマクロ撮影も出来るという。フルサイズ用に28-300mmもあります。プレゼンターの上手い語り口にのせられて、高倍率ズームもここまで来たのかと感心して、買いたいと途中まで思っていました。 だんだん昔使っていたタムロンの色が蘇ってきて、気分がのらなくなってきました。ソニーFEマウント用が出たら考えましょう。
タムロンさんのこの高倍率ズームの技術は、ライトフィールドカメラ/コンピューテーショナル・ホトグラフィーの世界にすでに片足突っ込んでいる世界ですから、タムロンさんのこの努力は報われるにちがいありません。
最後にBORGさんです。BORGもここまでのブースを構えるまでになったのです。お客さんも結構多く、考え無量です。ヘリコイドをなんとかしてくれ、Zeissを見習え、ヘリコイドとドロチューブを一体化できないかとか色々言ったら、ちゃんと聞いてくれました。望遠鏡メーカーの中のある方がコツコツ、カメラ用の機材を開発して、次第に認知されてきたわけで、写真を撮る人がカメラ機材をつくる、こんな当たり前のことがソニーさんは出来ないのです。
Fujifilmさんはいったことはいったのですが、Fujifilmさんとそのファンが絶賛するFujifilmの絵はどうしても当方の好みの絵ではないという印象がぬぐえません。しかし、色と形だけ追うにはFujifilmさんの色が必要になるかもしれないと、スパッと捨てきれずにぐずぐずしているのです。 あと、Casioさんがなにやら斬新な試みをいろいろやっていました。Casioさんの斬新さに最近注目しているのです。これからはCasioさんだ、ライトフィールドカメラ/コンピューテーショナル・フォトグラフィーの先陣を切るのはCasioさんだとまで思っているのです。しかし、今回は当面のテーマと合致する物がなさそうなので、良く見ませんでした。すみません。 これでCP+2015はおしまいです。