小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

ポルトガル旅行  その1

2018-12-31 21:11:37 | 旅行
ポルトガル旅行  その1

2018-12-7~14
今回の旅は2つの目的がありました。
1、中判カメラFujifilm GFX50Sの力を知ること。
CP+で以前きいたPentax 645のプレゼンターが、<中判カメラは何気ない風景でも絵にしてしまう、絵ハガキ撮影ポントなど撮ったらアカン>というような趣旨の話をしていたことが頭にこびりついていて、こいつをやってみようと思ったのです。Fujifilm GFX50Sで何気ない風景を撮ってみよう。さて、絵になるか???

2、ポルトガルの印象をもらうこと。
陶芸のネタは、色々な所の色や形、諸々の印象を頭にしみこませ、それらがまじりあって突然、陶芸の色と形になって出てくるのです。ポルトガルから何がもらえるのでしょうか????

結論
1、中判カメラの意義を長い間、外側から探ってきました。外側からでは良くわからなかった。フルサイズに対してほんとうに明確に差が出せるのか???? 
とうとうFujifilm GFX50Sを買って、この重たい機材をなんとポルトガル旅行に持ち出したのです。今回の旅は、数日前まではSony α7RIIIとSony α7RII+Zeiss Batis 45mm F2 とBatis 18mm F2.8のフルサイズ2台体制で行くと決めていたのですが、なんと旅行前日にFujifilm X-T3を買って、 Zeiss touit 12mmを付け、Fujifilm GFX50S+ Pentax 645 FA45mm F2.8のサポートとする中判/APS-Cデカチビ2台体制に急遽変更したのです。これよりSony 2台体制 がぎりぎりのところで蹴落とされて、Fujifilm 2台体制となったことはとっても、とっても大きな意味があります。なぜSonyを離れてFujifilmに移行したのか。

Fujifilm GFX50Sを使ったプロが、<これまでの写真を全部Fujifilm GFX50Sで撮りなおしたい>と言っていましたが、その言葉は本当でした。

2、今回は久しぶりのツアー旅行、写真撮影にはツアー旅行は全く向きません。絵葉書ポイントで、さあ皆さん写真を撮りましょうといい、それがすむとサッと次のポイントに移動してゆくのです。14名の参加者ですが、当方はいつも団体さんのしっぽにしがみついて、羊飼いの番犬みたいな添乗員アシスタントに追い立てられながら、必死でそのあたりの写真を撮ったのです。あまりに思ったような写真がとれなくて、最後にはとうとう頭にきて、二度とツアー旅行に行くものかと思ったのです。最終日のリスボンで、やっと得られた半日の自由時間に市場でタコのシーフードを食べて、それだけで、それまでの怒りはすべて消えてしまったのです。

ポルトガルというと ポルトガル→港町→シーフードというイメージだったのですが、このツアーは世界遺産=ゴシック建築、教会/修道院をめぐる巡礼の旅で、とっても勘違いでした。格安ツアーですから、ツアーの企画が悪いというのではなく、単なる当方の思い込みの勘違いでした。

中判カメラの印象と、ポトガルの印象は最後にもっと詳しく書きましょう。

2018-12-8
サンチャゴ・デ・コンポステーラー

Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー
ホテルには昨日の夜遅く着きました。朝、窓から見る風景は北スペインの海からの日の出でした。


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー

海といっても深い湾です。寒い気温と温かい海の落差から霧が発生し、ちょっと幻想的風景を見せている中を歓喜の丘(モンテ・ド・ゴゾ)へ向かいます。


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー歓喜の丘

歓喜の丘はきれいに整備された公園になっています。各地から訪れる巡礼者は歓喜の丘へ到達して、眼下の最終目的地サンチャゴ・デ・コンポステーラーの町、聖地カテドラルを指さして歓喜に打ち震えるというわけです。


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー歓喜の丘

以下、同じような場面をFujifilm GFX50SとFujifilm X-T3の双方で撮っている場面が出てきます。うざいと言わずに比較してみてください。Fujifilm GFX50Sはどちらかというと絵を大事に、Fujifilm X-T3はどちらかというと情報伝達を大事にしています。


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー歓喜の丘

カテドラルを指さす像をまねして、みなさんポ―ズをとるのがインスタ映えポイントです。


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー歓喜の丘


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー歓喜の丘

これは、おそらく地方から来た方が、地元の石、あるいはここまで来れない方の身代わりの石を像のたもとにおいているシーンです。単なる観光客のポ―ズでなく、ほんとうにここはキリスト教信者の巡礼地であることを感じさせます。


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー、カテドラル

最終目的地の聖地カテドラルが見えてきました。


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー、カテドラル前広場


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8サンチャゴ・デ・コンポステーラー、カテドラル


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー、カテドラル

ミサが始まり、巨大な香炉が釣りあげられ、思いっきり振り回されます。この風景はそうみられるものでなく、一元さんがみられるのはとってもラッキーなのです。


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー、カテドラル


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8サンチャゴ・デ・コンポステーラー、カテドラル

写真ではそう大きくみえませんが、相当大きい香炉です。これが、おそろしい振幅でふりまわされます。長い間風呂にはいらないで到達した巡礼者の匂いを消すために大きな香炉を振り回すようになったと説明されます。


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8サンチャゴ・デ・コンポステーラー、キンターナ広場


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8サンチャゴ・デ・コンポステーラー、カテドラル前広場


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8サンチャゴ・デ・コンポステーラー、キンターナ広場


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8サンチャゴ・デ・コンポステーラー、カテドラル


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8サンチャゴ・デ・コンポステーラー、カテドラル


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8 サンチャゴ・デ・コンポステーラー

ポプラでしょうか? この紅葉がきれいだったのですが、ツアーでは時間が無くてよい場面を探すことができません。

ポルト
この日は北スペインのサンチャゴ・デ・コンポステーラー、から3時間半かけてポルトガルのポルトへ入って一泊です。


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8ドン・ルイス一世橋

ドウロ河のたもとドン・ルイス一世橋の夜景を散策。


Fujifilm X-T3 + Zeiss touit 12mm F2.8ドン・ルイス一世橋


Fujifilm GFX50S + smc Pentax 645 FA45mm F2.8ドン・ルイス一世橋

夜店に路上パホーマンスとにぎやかです。夕食のモツ煮込みはとっても評判が悪い食事でした。航海にゆく船乗りに肉を上げて、陸のヒトはモツを食べたといういわくのある郷土料理ですから、当時をしのんで食べなければならないのですが、日本のモツ煮込みとは違う特殊なスパイスは日本人につらい。

このくそ忙しい時に頑張ってポルトガル旅行第一報をかきました。

本年は当方のブログをおたずねくださりありがとうございました。それでは良いお年をお迎えください。




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ポルトガル旅行 機材準備 その2 Sony αRIII +Zeiss Batis 40mm vs. Fujifilm GFX50S+Pentax645 45mm

2018-12-05 15:22:19 | 日記

2018-11-29 目白庭園


ポルトガル旅行の機材準備として、当方の不得意な標準レンズに挑戦しています。中判カメラFujifilm GFX50Sを旅行に持て行くという線もまだ捨てたわけでなく、今日は標準レンズでフルサイズと中判対決です。

噂には聞いていましたが、目白庭園はこじんまりしているが、いい庭園でした。

7年間の京都暮らしで堪能した京都の紅葉に比べて、東京に戻ってからの関東の紅葉はどこに行っても満足できることがありません。目白庭園は関東ではめずらしくいい庭、いい紅葉でした。

この京都と関東の紅葉の違いは、思うに 
1)京都は1000年以上、自然とヒトとの関係を追求しており、自然に対する理解が関東と全く違うのです。ヒトは自然と共にあり、ヒトは自然の一部であり、自然はヒトの友であります。自然の楽しみ方も京都と関東ではプロとアマのちがいがあります。
2)お寺はヒトと自然の関係を凝縮した場所であり、ヒトが自然界にはいる入り口を提供しているのです。
3)具体的には京都のお寺や紅葉の名所では、紅葉の木々の品種の選び方や、手入れの仕方、肥料のやり方が半端でないのです。ほっといてはあんなにきれいな紅葉は生まれないのです。
4)庭師が違います。庭師は100年後を見据えて庭を作り、手入れします。東京でも本格的庭を作ったり、維持するために庭師を京都からよびます。関東の自然は荒々しく、ヒトと対立する自然です。これはこれで魅力的です。しかし、関東で庭を作る方はワイルドな自然を理解するばかりでなく、対立だけではない、自然との融和の知恵を京都の庭師から学んでください。関東の庭はどこにいってもそう思ってしまうのです。

当方は京都府立植物園が好きでした。植物園ですから人工的な自然には違いないのですが、そのなかに、京都の庭師の絶妙な技が織り込まれ、人工の中に自然を演出するのです。そして京都には人の手でつくりながら、自然を越える自然を演出しているお寺の庭が存在しています。例えば、青蓮院門跡。

目白庭園は関東ではめずらしく、自然に対するこまやかな配慮を感じます。12/2で夜のライトアップは終了してしまったかもしれませんが、ぜひ目白庭園をたずねてみてください。昼は無料です。

さて、カメラ機材の話。当方はこれまで標準レンズの使用を避けてきました。非日常を表現するには、標準レンズは難しいからです。今度ポルトガル旅行に行く予定なので、フルサイズカメラSony alpha7RIII用に急遽、新品Zeiss Batis 40mm F2を購入しました。中判カメラFujifilm GFX50Sには中古Pentax 645 45mm F2.8を用意しました。こちらは実質35mm換算となるはず。

この2組の対比はどうでしょうか? 最新、14万円のZeiss, Batisに対して、おんぼろ3.5万円の中古Pentaxが対等以上の絵を作っています。これは中判カメラの迫力ばかりでなくフジフィルムの色のメリットが大きいように思います。Zeiss Batis 40mm F2は20cm近くまで寄れることが武器で、これでやっと面目を保っている。

この対決の結果、持って行く予定だったSony alpha7RIIIの代わりに、このくそ重たいFujifilm GFX50S中判カメラをポルトガルに持って行こうか、悩み始めています。


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Fujifilm GFX50S + Pentax 645 45mm F2.8

中判カメラはなんとも生っぽいんだよな。


Fujifilm GFX50S + Pentax 645 45mm F2.8


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Fujifilm GFX50S + Pentax 645 45mm F2.8

Zeissもがんばるのだが、中判にはかなわない。


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2

Zeiss, Batis 40mm は接近撮影で頑張る。


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Fujifilm GFX50S + Pentax 645 45mm F2.8


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2

結婚式の記念撮影でしょうか、着物姿が見えます。


Fujifilm GFX50S + Pentax 645 45mm F2.8


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Fujifilm GFX50S + Pentax 645 45mm F2.8

中判45mmレンズは実質35mmのはずなので、Zeissの実質40mmとほぼ同じ。

これで庭を一周しました。フルサイズと中判の違いがお分かりになったかな??

さらにFujifilm GFX50S試写と、中判vsフルサイズの標準レンズ対決を続けます。


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ポルトガル旅行 機材準備 その1 標準レンズで鎌倉を撮る

2018-12-04 21:43:00 | 日記

2018-11-23 鎌倉

ポルトガル旅行の為に新発売Zeiss Batis 40mm F2を予約して買いました。
当方は皆さんが最初に買う標準レンズを使うのが不得意なのです。非日常を表現するには超広角やマクロレンズの方が楽なのです。標準レンズは情報伝達が主たる目的ですから、情報伝達を最低限にしようとする当方には向いていないのです。
しかし、旅写真となると情報伝達を無視することができません。まともに標準レンズを持っていなかったので、前評判がとっても良いZeiss Batis 40mm F2を予約して買ってしまいました。

ポルトガルにはSony alpha7RIIIとRIIの二台体制にZeiss Batis 40mm F2とZeiss Batis 18mm F2.8を中心に置こうと思っています。

鎌倉に出かけました。

東慶寺
季節の狭間で、特に何もありません。それでも東慶寺は一生懸命おもてなしの姿勢をくずしません。


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm F2.8


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm F2.8


Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm F2.8


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm F2.8


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2

浄智寺


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2

亀ケ谷切通を抜けて海蔵寺に向かいます。


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2

海蔵寺


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2

結婚式の記念撮影でしょうか。海臧寺で記念撮影とは、よほど鎌倉を知った方々なのでしょう。


Sony alpha7RII + Zeiss Batis 18mm F2.8


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2 +接写リング

Zeiss Batis 40mm F2は24cmまで近寄れます。接写リングをつかうと、対象と接するまで近寄れます。接写リングを付けたり外したりする手間はありますが、立派なマクロレンズになります。標準レンズの使い方がわからない当方にとって、Zeiss Batis 40mm F2がマクロ的に使えることはとってもありがたい。


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2+接写リング


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2+接写リング


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2+接写リング


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2+接写リング


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2

これが鎌倉モミジの塩害です。後で登場しますが、鎌倉だけではありません。自然教育園でも皇居でも、東京の真ん中でも激しい塩害がみられます。今年のモミジはさんざん。


Sony alpha7RIII + Zeiss Batis 40mm F2

海蔵寺からめずらしく銭洗い弁天を抜けて鎌倉駅に向かいます。
またもやチラシヤで昼御膳を食べました。チラシヤの昼御膳は安いのにいつも感激する本格的和食です。
今日はめずらしく、<鎌倉いとこ>のカボチャきんつばと、いつもの<長嶋屋>で栗蒸し羊羹を買ってお帰り。

やっぱり標準レンズはむずかしい。
標準レンズは絵が無い対象を絵にしてくれない。そのまま、無いまま写す。どうしても絵になる対象そのものを探し出さねばならない。
ほんとうにポルトガル旅行はZeiss Batis 40mm F2でいいのだろうか??


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