広角レンズ放浪記 ~Laowaに振り回されて~
広角レンズの話をブログで書いても受けない、ましてや中国製の広角レンズLaowaの話は全く受けない。最近の撮影はLaowaにさんざん振り回されているのだからしょうがない、書くしかない。
自然教育園のカメラマンで広角レンズだけをもって歩いているのは通常当方のみだろう。ときどき広角レンズをもったカメラマンをみかけると、ムム、このヒトやるなと思ってしまう。でかい望遠レンズを担いでいる方々は、どうだ!かっこいいだろうと思っているかもしれないが、当方から見るとまだまだだなと思う。これは全くのオフレコで、こんなこと自然教育園では言おうものなら全員から袋叩きに会うに違いありません。
所詮、出来た絵の良しあしが勝負で、どんなレンズを使うかで勝負が決まるはずもない。
沖縄に行くので、どうしても超広角レンズ(18mm以下)が必要です。手持ちのレンズのいずれを持って行くか、いろいろ迷います。手持ちの5つの広角レンズを比較してみました。
フォクトレンダー Ultra Wide-Heliar 12mm F5.6 II型
フォクトレンダー Super Wide-Helier15mm F4.5 III型
Laowa 12mm Zero-D F2.8
Zeiss Batis 18mmF2.8
Sony FE 16-35mm F4
あと手持ちとして
Zeiss Distagon 18mm ZF F3.5
Zeiss Touit 12mm (APS-C用)F2.8
がありますが、こちらはよくわかっているので、上5つを比較しました。
まずは海で試写。台場2018-6-19
Sony alpha7RII + フォクトレンダー 12mm
フォクトレンダー12mm 上の絵をトリミング拡大
フォクトレンダーは意外に、トリミング拡大に耐えるのです。中心部だからだろうが、ビルの傾きも意外に少ない。
しかし、このダルな色がどうしてもいただけない。
Sony alpha7RII +フォクトレンダー 15mm
15mm はIII型です。どうやらある程度、III型で改良されているようです。12mmもIII型は改良されているにちがいありません。しかし、あくまである程度でしょう。
Sony alpha7RIII +Laowa 12mm
Laowa 12mm 上の絵をトリミング拡大
Zero-Dの割にはビルが結構傾いています。
Sony alpha7RIII +Batis 18mm
ツアイスは透明で、陽気です。当方はその陽気さが好きです。
Batis 18mm 上の絵をトリミング拡大
トリミング拡大に耐えられなければツアイスでないから、これくらいのトリミングに耐えられるのはあたりまえ。ビルは少々傾いており、当方にはこれくらい傾いた方がいい。
Sony alpha7RIII +Laowa 12mm
Sony alpha7RIII+フォクトレンダー 12mm
Sony alpha7RIII+フォクトレンダー 15mm
Sony alpha7RIII +Batis 18mm
やっぱり、Zeissは陽気でいい。
Sony alpha7RIII + Laowa 12mm
Laowa 12mm 上の絵をトリミング拡大
Laowaのトリミング拡大耐性はたいしたものです。
次は自然教育園 2018-6-22
今日はSony FE 16-35mmとLaowa 12mmを比較しました。先日の反省から、Laowaの色をブルー、グリーン系に3ポイント移動、合わせてSony FE16-35mmもブルー、グリーン系に2ポイント移動。
Sony alpha7RIII +Laowa 12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
Sony alpha7RIII + Laowa 12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
Sony alpha7RIII + Laowa 12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
たしかに、Laowa 12mm Zero-Dはデストレーションが少ないので、12mmと16mmは単に視野が狭まったという印象になります。
Sony alpha7RII + Sony 16mm
ここから、Sony FE16-35mmに接写リング10mmを付けました、これを付けるとぎりぎり24mm以上、実質28mm~35mmの範囲で接近撮影ができます。これ以下はレンズが対象に接してしまいます。超広角接近撮影とはいえませんが、Sony FE16-35mm+接写リング10mmは結構面白い。もともとSony FE16-35mmは破たんのない、見方によれば、面白くないレンズですが、接写リングをつけると、すこしやる気になります。
Sony alpha7RIII + Laowa12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
逃げない、ツマグロヒョウモンの接近撮影。これは、超接近広角撮影のLaowa12mmの勝ち。しかし、これは単に連写速度の違いが反映したにすぎません。バックのボケが大きくちがいます。
Sony alpha7RIII + Laowa12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
色の違いの原因はよくわかりませんが、背景のボケが12mmと28mmの違いを顕著に現しています。どちらがいいかは目的しだいでしょう。
結論
1,当方の手持ちのフォクトレンダー12mm II型は、色的に無理。III型にすればそれなりに改善されますが、やっぱりそこそこの感じでしょう。
2、Zeiss Batisの色はまずまずOK, 暗いとDistagon F3.5がダルな色になることがあるのですが、これがある程度回避されています。しかし、絞っても太陽が星型にならないのがとっても不思議。ZeissはTouit 12mm、Distagon 18mm、Sony/Zeiss FE16-35mmいずれも簡単に星型になるのに??? いろいろやってみているのですが、星型にならない。どうしても星型にならないなら、これは致命的欠陥。
3、Loawa12mmは困った。超接近撮影はLaowaでしかできないので、Laowaの存在価値はあります。一般的撮影では、確かにデストレーションは少なく、これはかえって超広角らしくなくて面白くない。接近撮影とは違って、周辺のきたない流れは小さくなんとか耐えられる。中心部のトリミング拡大耐性は立派なもの。しかし、Zeissに比べると色が苦しい。いろいろカメラ側で調節してはみましたが、撮影条件で、色がころころ変わるのが使いにくい。全部RAW現像にすれば何とかなるかもしれないが、めんどくさいレンズだよ。とにかくLaowaには振り回されつづけている。3万円くらいなら、諦めも付くが、実際は9万円で買っているので、なんとか元を取ろうとあがいているのです。ちまたでは13万円でうっているから、この値で買った方は嘆いているにちがいない。
つまり、いずれの広角レンズも不満足という結論です。カメラを初めてからDistagon 18mmが中心でしたが、いまだ満足ゆくフルサイズ広角レンズにはお目にかからないという結果です。 ただしAPS-CですがTouit 12mmはいいですよ。その前のペンタック limited 15mm (APS-C用)もよかった。
広角レンズの話をブログで書いても受けない、ましてや中国製の広角レンズLaowaの話は全く受けない。最近の撮影はLaowaにさんざん振り回されているのだからしょうがない、書くしかない。
自然教育園のカメラマンで広角レンズだけをもって歩いているのは通常当方のみだろう。ときどき広角レンズをもったカメラマンをみかけると、ムム、このヒトやるなと思ってしまう。でかい望遠レンズを担いでいる方々は、どうだ!かっこいいだろうと思っているかもしれないが、当方から見るとまだまだだなと思う。これは全くのオフレコで、こんなこと自然教育園では言おうものなら全員から袋叩きに会うに違いありません。
所詮、出来た絵の良しあしが勝負で、どんなレンズを使うかで勝負が決まるはずもない。
沖縄に行くので、どうしても超広角レンズ(18mm以下)が必要です。手持ちのレンズのいずれを持って行くか、いろいろ迷います。手持ちの5つの広角レンズを比較してみました。
フォクトレンダー Ultra Wide-Heliar 12mm F5.6 II型
フォクトレンダー Super Wide-Helier15mm F4.5 III型
Laowa 12mm Zero-D F2.8
Zeiss Batis 18mmF2.8
Sony FE 16-35mm F4
あと手持ちとして
Zeiss Distagon 18mm ZF F3.5
Zeiss Touit 12mm (APS-C用)F2.8
がありますが、こちらはよくわかっているので、上5つを比較しました。
まずは海で試写。台場2018-6-19
Sony alpha7RII + フォクトレンダー 12mm
フォクトレンダー12mm 上の絵をトリミング拡大
フォクトレンダーは意外に、トリミング拡大に耐えるのです。中心部だからだろうが、ビルの傾きも意外に少ない。
しかし、このダルな色がどうしてもいただけない。
Sony alpha7RII +フォクトレンダー 15mm
15mm はIII型です。どうやらある程度、III型で改良されているようです。12mmもIII型は改良されているにちがいありません。しかし、あくまである程度でしょう。
Sony alpha7RIII +Laowa 12mm
Laowa 12mm 上の絵をトリミング拡大
Zero-Dの割にはビルが結構傾いています。
Sony alpha7RIII +Batis 18mm
ツアイスは透明で、陽気です。当方はその陽気さが好きです。
Batis 18mm 上の絵をトリミング拡大
トリミング拡大に耐えられなければツアイスでないから、これくらいのトリミングに耐えられるのはあたりまえ。ビルは少々傾いており、当方にはこれくらい傾いた方がいい。
Sony alpha7RIII +Laowa 12mm
Sony alpha7RIII+フォクトレンダー 12mm
Sony alpha7RIII+フォクトレンダー 15mm
Sony alpha7RIII +Batis 18mm
やっぱり、Zeissは陽気でいい。
Sony alpha7RIII + Laowa 12mm
Laowa 12mm 上の絵をトリミング拡大
Laowaのトリミング拡大耐性はたいしたものです。
次は自然教育園 2018-6-22
今日はSony FE 16-35mmとLaowa 12mmを比較しました。先日の反省から、Laowaの色をブルー、グリーン系に3ポイント移動、合わせてSony FE16-35mmもブルー、グリーン系に2ポイント移動。
Sony alpha7RIII +Laowa 12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
Sony alpha7RIII + Laowa 12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
Sony alpha7RIII + Laowa 12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
たしかに、Laowa 12mm Zero-Dはデストレーションが少ないので、12mmと16mmは単に視野が狭まったという印象になります。
Sony alpha7RII + Sony 16mm
ここから、Sony FE16-35mmに接写リング10mmを付けました、これを付けるとぎりぎり24mm以上、実質28mm~35mmの範囲で接近撮影ができます。これ以下はレンズが対象に接してしまいます。超広角接近撮影とはいえませんが、Sony FE16-35mm+接写リング10mmは結構面白い。もともとSony FE16-35mmは破たんのない、見方によれば、面白くないレンズですが、接写リングをつけると、すこしやる気になります。
Sony alpha7RIII + Laowa12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
逃げない、ツマグロヒョウモンの接近撮影。これは、超接近広角撮影のLaowa12mmの勝ち。しかし、これは単に連写速度の違いが反映したにすぎません。バックのボケが大きくちがいます。
Sony alpha7RIII + Laowa12mm
Sony alpha7RII + Sony 16mm
色の違いの原因はよくわかりませんが、背景のボケが12mmと28mmの違いを顕著に現しています。どちらがいいかは目的しだいでしょう。
結論
1,当方の手持ちのフォクトレンダー12mm II型は、色的に無理。III型にすればそれなりに改善されますが、やっぱりそこそこの感じでしょう。
2、Zeiss Batisの色はまずまずOK, 暗いとDistagon F3.5がダルな色になることがあるのですが、これがある程度回避されています。しかし、絞っても太陽が星型にならないのがとっても不思議。ZeissはTouit 12mm、Distagon 18mm、Sony/Zeiss FE16-35mmいずれも簡単に星型になるのに??? いろいろやってみているのですが、星型にならない。どうしても星型にならないなら、これは致命的欠陥。
3、Loawa12mmは困った。超接近撮影はLaowaでしかできないので、Laowaの存在価値はあります。一般的撮影では、確かにデストレーションは少なく、これはかえって超広角らしくなくて面白くない。接近撮影とは違って、周辺のきたない流れは小さくなんとか耐えられる。中心部のトリミング拡大耐性は立派なもの。しかし、Zeissに比べると色が苦しい。いろいろカメラ側で調節してはみましたが、撮影条件で、色がころころ変わるのが使いにくい。全部RAW現像にすれば何とかなるかもしれないが、めんどくさいレンズだよ。とにかくLaowaには振り回されつづけている。3万円くらいなら、諦めも付くが、実際は9万円で買っているので、なんとか元を取ろうとあがいているのです。ちまたでは13万円でうっているから、この値で買った方は嘆いているにちがいない。
つまり、いずれの広角レンズも不満足という結論です。カメラを初めてからDistagon 18mmが中心でしたが、いまだ満足ゆくフルサイズ広角レンズにはお目にかからないという結果です。 ただしAPS-CですがTouit 12mmはいいですよ。その前のペンタック limited 15mm (APS-C用)もよかった。