メールを媒体に感染してしまうコンピュータウイルスです。Emotetと綴ります。個人のみならず企業や組織では自身および他からの問合せの対応に追われるなど大きな脅威となっているようです。
2019~2020年に全世界で猛威を振るい2021年4月には解決していたはずだったようですが、2021年11月頃から再び感染が検知されその後増加し2022年3月に入って急激な広がりを見せているようです。
感染を誘発するメールの特徴として、(1)返信メールの形式になっていること(即ち、過去にやりとりした相手からの返信のようになっていること)、(2)メール本文が短いこと(例えば、”ご確認をお願いします。宜しく御願い致します。”など)、が挙げられています。このようなメールに添付されているファイルを誤って開くと感染してしまうようです。
誘発メールを受信し添付ファイルを開いて感染すしてしまうと、そのメールの返信を自分が過去にメールでやり取りした相手を片っ端から宛先にして(自動的に)送るようです。このようにしてメールでのつながりを利用して感染が拡大していってしまうようです。さらに、感染拡大だけでなくその延長でランサムウェア(身代金ウイルス)などの被害の危険性もあるようなので注意が必要となっています。
感染を未然に防ぐ有力な対策がある訳ではないので、送信者欄、本文の状況で気になるメールを受けた場合、添付ファイルを開く前にネットで調べるなどのアクションをとる習慣をつけたいところです。また、感染に気がついたら拡大させないために速やかにネットとの接続を物理的に断つなどを心がけたいところです。いずれにしても、一筋縄ではいかない難しい問題です。