現状、特に定まった定義はないようですが、現時点で”物流プラットフォーム”と呼ばれているものをまとめると、例えば『荷主や物流関連企業向けにサービスとして提供される基盤システムで、人、車、拠点などの物流リソースや情報システムなどから構成されるもの』のように言えるかと思います。
実際、物流プラットフォームと呼ばれているものに、(1)荷主企業と運送事業者とをサイト上でマッチングさせる(情報)システム、(2)ライバル企業間で物流部分を共同化させるもの、(3)IoT、AI、ロボット技術を活用しシェアリングによる稼働率向上を図るディジタル変革(DX)型のプラットフォームなどがあります。なお、3PLやフルフィルメントサービスにおける在庫管理なども行うプラットフォームは”ロジスティクス・プラットフォーム”などとも呼ばれるようです。
物理リソースを扱う物流プラットフォームの場合、時間、空間(距離)の制約を受け、その制約の如何によって成否が左右されるため、IT分野におけるプラットフォーム(※)のようにユーザが増えれば即成功ということにはならないようです。
※ ITの分野におけるプラットフォームは、ユーザ向けに提供されるソフトウェアやアプリケーション、機器、サービス、コンテンツ等を指しており、最近では、クラウドサービスのPaaS(Platform as a Service)におけるハードウェアとOS、運用型インターネット広告におけるDSP(Demand-Side Platform)やSSP(Supply-Side Platform)、巨大IT企業GAFAが提供する検索サイト、スマホ等デバイスやソフトウェア、交流サイト、通販サイトなどが知られています。