俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

榠樝(かりん)の実

2024-10-26 | 俳句・秋・植物

 

 

香を放つ農家の塀の榠樝の実

 

 

 

 

 

 

バラ科の落葉高木。

中国原産。

 

 

 

 

 

 

長さ10~15センチの楕円形の実が秋に黄熟する。

 

 

 

 

 

 

肉は硬く、酸味と渋味があって生食には適さない、砂糖漬け、蜂蜜漬け、果実酒にして咳止めに用いる。

 

 

 

 

 

 

歩いているといい香りがした。

見ると、農家の塀の上に榠樝が生っていた。

 

 

 

 

 

一つのみ残つてゐたり榠樝の実

 

 

 

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背高泡立草

2024-10-25 | 俳句・秋・植物

 

 

勢いのままに背高泡立草

 

 

 

 

 

 

キク科の多年草。

北アメリカ原産の帰化植物。

 

 

 

 

 

 

土手や空地などに群生し、高さ二~三メートルとなる。

 

 

 

 

 

 

秋、茎頂に黄色の頭状花を円錐状につける。

 

 

 

 

 

 

日当たりのよい林縁に、背高泡立草が群生して花をつけていた。

それは、その勢いのままに高々と伸びていた。

 

 

 

 

 

川縁に立つや背高泡立草

 

 

 

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団栗

2024-10-24 | 俳句・秋・植物

 

 

なんとなく団栗一つ拾ひけり

 

 

 

 

 

 

ブナ科の櫟・樫・楢などの落葉樹の、秋に生る実の総称。

狭義には櫟の実のことをいう。

 

 

 

 

 

 

下半分が皿形や椀状の殻斗と呼ばれるもので包まれている。

色は茶褐色で、艶がある。

 

 

 

 

 

 

熟すると木から落ち地面にころがっているのをよく目にする。

 

 

 

 

 

 

道に綺麗な団栗が落ちていた。

なんとなくその団栗の一つを拾った。

 

 

 

 

 

一陣の風に団栗降つてきぬ

 

 

 

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水引の花

2024-10-23 | 俳句・秋・植物

 

 

水引の森の道くる人ありぬ

 

 

 

 

 

 

タデ科の多年草。

山野の林道や藪に自生する。

 

 

 

 

 

 

八~十月、細い花軸に濃い赤い小花を無数につける。

花軸は上から見ると赤く、下から見ると白く見える。

それが贈答品を結ぶ紅白の飾り紐の水引に似ているのでこの名がある。

 

 

 

 

 

 

植物名はミズヒキであり、水引草は俳句特有の呼び方である。

 

 

 

 

 

 

森の中の少し暗い道に水引が咲いていた。

その道を向こうからやってくる人がいた。

 

 

 

 

 

万葉集になき水引の紅愛でぬ

 

 

 

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野葡萄

2024-10-22 | 俳句・秋・植物

 

 

野葡萄の色の不思議に佇みぬ

 

 

 

 

 

 

ブドウ科の蔓性多年草。

山野に自生する。

 

 

 

 

 

 

七~八月頃、葉腋に淡黄色五弁の小花を沢山つけ、秋、球形の実を結び、熟すると白・紫・青緑色などが混交する。

 

 

 

 

 

 

食用にはならない。

 

 

 

 

 

 

歩いているとフェンスに野葡萄が生っていた。

白、水色、紫と色とりどりなのが不思議で、佇んで見ていた。

 

 

 

 

 

野葡萄や曇りがちなる日の続き

 

 

 

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