俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春寒(はるさむ)

2025-02-07 | 俳句・春・時候

 

 

春寒し公園にきて所在なく

 

 

 

 

 

 

立春後の寒さをいう。

 

 

 

 

 

「余寒」とほぼ同意の季語であるが、「春寒」は春になった気分が強い。

 

 

 

 

 

 

さらに早春の景の空間的な広がりが背後に感じられる。

 

 

 

 

 

 

公園にやってきた。

だが、春になっても寒く、どことなく所在なさを感じた。

 

 

 

 

 

春寒や夕景すでに定まりて

 

 

 

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春の土

2025-02-06 | 俳句・春・地理

 

 

くつきりと何の足跡春の土

 

 

 

 

 

 

寒冷地でも春になると土の凍てがゆるみ、雪が解けて黒々とした土が現れる。

 

 

 

 

 

 

雪国や北国の「土恋し」がもとになった比較的新しい季語。

 

 

 

 

 

 

雪国でなくとも、暖かな日差しを受けた春の土に、春の訪れを感じる。

 

 

 

 

 

 

春の土にくっきりとした足跡が続いていた。

何の足跡だろうと思った。

 

 

 

 

 

山見ゆるところに広し春の土

 

 

 

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藪椿

2025-02-05 | 俳句・春・植物

 

 

藪椿下校児通る路地裏に

 

 

 

 

 

 

ツバキ科の常緑高木。

日本の暖地、特に太平洋側の海岸近くの丘陵に自生する。

 

 

 

 

 

 

数多くの園芸品種のもととなった品種である。

 

 

 

 

 

 

早春、枝先に一個ずつ紅色の五弁花をつける。

秋、果実が熟すと、この種子から椿油をとる。

 

 

 

 

 

 

路地裏の静かな道に藪椿が咲いていた。

その道を下校児たちが帰って行った。

 

 

 

 

 

大島に行きしは一度藪椿

 

 

 

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春浅し

2025-02-04 | 俳句・春・時候

 

 

春浅し甲斐の山並み確と見え

 

 

 

 

 

 

立春以後の春とは名ばかりの頃をいう。

 

 

 

 

 

 

春になったものの、春色はまだ整わず、降雪もあり、木々の芽吹きにはまだ間がある頃である。

 

 

 

 

 

 

「早春」と似通った季語であるが、「春浅し」は季節の推移を肌で感じる意識がより強いように思われる。

 

 

 

 

 

 

春になったばかりで空気はまだ冬のように澄んでいた。

そのため、甲斐の山並みがくっきりと見られた。

 

 

 

 

 

浅春や雑木の道の明るくて

 

 

 

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立春

2025-02-03 | 俳句・春・時候

 

 

立春や猫の過れる川堤

 

 

 

 

 

 

節分の翌日にあたり、二十四節季の一つで陽暦二月四日頃。

ただし、今年は二月三日。

 

 

 

 

 

 

暦の上ではこの日から春になる。

 

 

 

 

 

 

実際には寒気はまだ厳しい。

だが、そのなかにもかすかな春の兆しが感じられるようになる。

 

 

 

 

 

 

立春の川堤を歩いた。

すると、猫がその川堤の道を横切って行った。

 

 

 

 

 

掛け声は野球練習春立ちぬ

 

 

 

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