俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春近し

2025-01-31 | 俳句・冬・時候

 

 

春近し林の中に日の届き

 

 

 

 

 

 

春がすぐそこまで来ていることをいう。

 

 

 

 

 

 

寒い冬も終わりに近くなり、寒さの緩む日もあり、日の光にも春の気配が漂う。

 

 

 

 

 

 

同種の季語に「春待つ」があるが、こちらは主観的で、春を待ちわびる気持ちが強い。

 

 

 

 

 

 

林の中に日差しが届いていた。

春が近いことが感じられた。

 

 

 

 

 

犬二匹連るるをみなや春隣

 

 

 

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寒梅

2025-01-30 | 俳句・冬・植物

 

 

寒梅や女子大生の出入り門

 

 

 

 

 

 

寒中に咲く梅をいう。

 

 

 

 

 

 

花の少ない時期だけに、寒梅を見ると春が近いことが感じられる。

 

 

 

 

 

 

塀の上に寒梅が咲いていた。

そこは女子大生が出入りする門の近くであった。

 

 

 

 

 

寒梅や歩くといふは生くること

 

 

 

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枯桑

2025-01-29 | 俳句・冬・植物

 

 

桑枯れて畑の夕日を集めけり

 

 

 

 

 

 

冬の枯れ果てた桑をいう。

 

 

 

 

 

 

養蚕地の桑畑は、冬になると北風により葉をことごとく落として裸木になる。

 

 

 

 

 

 

桑の枯れつくした姿は寒々としている。

 

 

 

 

 

 

畑の真ん中に桑の木が枯れていた。

枯桑は畑への夕日を集めているようであった。

 

 

 

 

 

枯桑や養蚕すでになけれども

 

 

 

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寒暮

2025-01-28 | 俳句・冬・時候

 

 

若きらの話し声する寒暮かな

 

 

 

 

 

 

寒の内の夕方をいう。

 

 

 

 

 

 

 

日が落ちるとともに急に冷え込み、家々の灯がともり、星が瞬き始める。

 

 

 

 

 

 

冬の暮と同義だが、言葉の響きがより硬く感じられる。

 

 

 

 

 

 

寒暮の道を歩いていると若い人たちとすれ違った。

彼らの話し声が聞えた。

 

 

 

 

 

少年ら寒暮の川に遊びをり

 

 

 

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冬木立

2025-01-27 | 俳句・冬・植物

 

 

散策の一歩一歩や冬木立

 

 

 

 

 

 

冬に群がって生えている木をいう。

 

 

 

 

 

 

立ち並んで葉の落ちた寒々とした冬木の群れである。

 

 

 

 

 

 

道沿いに立ち並んだり、ひとかたまりをなした、枝の間に空が透けて見えるような木々の群れをいう。

 

 

 

 

 

 

散策は一歩一歩の積み重ね。

歩いていると冬木立があった。

冬木立は一本一本が凛として生きていた。

 

 

 

 

 

夕富士の透けて見えけり冬木立

 

 

 

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