俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

鴨1

2011-11-20 | 俳句・冬・動物


波に身を任する鴨や上下して

ガンカモ科。鴨は種類が多く、真鴨・小鴨・尾長鴨・嘴広鴨などは淡水に、鈴鴨・黒鴨などは海に見られる。雄と雌では羽の色が違い、雄の方が色彩豊かで美しい。少し風が強くなると池に波が立ち、鴨は波に揺られて上下する。上下しながら前へと進む姿は、一羽でも群れでもかわいいものである。

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固まつて草食む鴨となりにけり


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小春

2011-11-19 | 俳句・冬・時候


釣人に寄り添ふ鷺や小六月

小春・小六月ともに陰暦十月の異称。「小春」は冬らしくなった後にやってくる春のような穏やかな日和のこと。「小春日和」ともいう。「小春凪」「小春空」などとも使う。釣人のそばで小鷺がじっと池を見つめていた。冬の穏やかな日差しのもとで、のんびりとした小春らしい情景であった。

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小春日や猫の餌狙ふ鴉ゐて


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枯蓮2

2011-11-18 | 俳句・冬・植物


青空と枯蓮を水映しけり

水元公園を歩いた。蓮池は見事な枯蓮となり、青空のもと枯れた色をまざと見せていた。水元公園は東京都葛飾区だが、池の対岸は埼玉県三郷市のみさと公園となっている。一度対岸を歩いてみたいと思い、ぐるりと回った。池は全体的にZ字状になっていて、歩きでがあった。池には対岸との間に橋はなく、やがてひと一人が通れる細い道で、しかも川と池に挟まれた狭い帯状の道を歩いた。行けども行けども出口がない。果てしないとはこのことかと思った。池には広大な枯蓮がこれまた延々と続いていた。やっと広い道路に出て水元公園側を元のところまで戻った。一周するのに写真を撮りながらではあるが、四時間半近くかかった。休まずによく歩いたものである。

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無数なり逆さV字の蓮の骨


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藪柑子

2011-11-17 | 俳句・冬・植物


雨のまだ降らぬ空なり藪柑子

ヤブコウジ科の常緑低木。山地の木陰などに群生。高さは一〇~二〇センチ。庭や盆栽などに植えられる。冬になると丸い実が真っ赤に熟す。正月の蓬莱台や花材に用いられる。古名は山橘。雲が出てきたが雨はまだ降らぬような空模様であった。丈の低い藪柑子の実が葉の下に隠れて真っ赤に熟れていた。

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熱き茶を飲みたくなりぬ藪柑子


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枯蓮

2011-11-16 | 俳句・冬・植物


枯蓮の水の止まつてゐたりけり

冬になると蓮の葉は枯れてかさかさになり、茎は折れて哀れな様相を呈する。上野の不忍池などは見渡す限り枯色の蓮で覆われる。枯蓮の池があった。からからに枯れた蓮の葉の下の水は動いておらず、蓮を暗く映していた。

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アニメめく夕日差したる枯蓮(はちす)


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