毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「食の安全の話」  2012年5月18日(金)  No.350

2012-05-18 21:30:32 | 中国事情
お昼に終わる授業の後は、そのクラスの学生が
「先生、昼ご飯いっしょに食べませんか」
と声をかけてくれるので、
麦盧キャンパス内の第2食堂でお昼ご飯を食べる。

今日は3年生の洪さん竜さんと一緒に食べながら
ペチャクチャお喋りをした。

洪さんが
「今、中国人が一番困っているのが食の安全が守られていないことです」
と言う。例えば、
動物の腐った内臓など、信じられない物からできた油、一旦捨てられた油などが
どれくらい出回っているのか分からないそうだ。
この大学の楓林キャンパスの外には、ズラリと出店が並び、
麦盧園の多くの学生たちは金曜の夕方など、そこまで足を延ばして夕食をとるのを
楽しみにしていた。
その出店群が最近一斉に姿を消した。
それらの出店はいかがわしい油を使っていたことが分かり、
南昌政府により強制撤去されたのだそうだ。
(おお!こんな身近でも、そんな油を使っている店があったのか!)
と驚いた。
「そういえば、私は楓林の店で食べた夜はいつもお腹を下していました。
自分の胃腸が弱いからだと思っていたけど、これで分かりました!」
と竜さんが得心してうなずいた。
洪さんも
「私もいつも下痢していました」
と言う。

しかし、楓林だけじゃなく、
麦盧園の外にある、いわゆる「第3食堂」=出店群も怪しいらしい。
さらにスーパーで売られている油だって、
変なものを混ぜている可能性があると、
2人は口を揃えて言う。
大学の食堂だって100%信頼できない。
とにかく、基準が守られず、現場は滅茶苦茶だ、と。

中国人の寿命が日本人のそれよりかなり短いのは、
ひょっとして、食べ物のせいもあるのでは。
農薬に関する規定はちゃんとあるとは言っても、
法律や規則を守る気風が非常に薄いこの国で、
安心して野菜やコメを食べられる日はいつ来るのだろう。
中国人の苦労はまだまだ続いている。

日本は日本で、放射能汚染という重い重い問題があるけどねえ。
コメント
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