毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「中国的ランク付け」  2013年6月23日(日)No.689

2013-06-23 20:49:12 | 中国事情
つねづね感じているのだが、
多くの日本の人々にとって、
中国的ランク付けが腑に落ちないことはないのだろうか。
例えば、『江西財経大学は江西省でトップの大学』
ということば。

私も初め聞いたとき、かなり抵抗を覚えたものだ。
(トップってどういう意味?
教授陣が優れているの?学生が優秀なの?それは何によって判断されるわけ?)
という疑問が湧いて、ネットで調べてみたこともある。
同じ江西省には南昌大学という伝統的に有名な大学があり、
そこは2008年調査で中国全土で第○位(数字は忘れた)と書いてあったが、
江財大が何位かは、見つけることもできなかった。
学生に聞くと、断固として「財大の方が上です」と言う。
先生も言う。
トップとは、毎年の受験得点らしい。
(なんかな~。受験の点でその大学の格が決まるなんてね~)と、
私はマイナスの気分になるが、
中国の学生も一般人も、そうしたランク付けに対して
抵抗や違和感はまるでない(ように見える)。

もちろん、財大生も
「江西省でトップでも、北京に行けば問題にもされません」
と、ランキングの厳しさは十分認識している。
だから、大学受験で北京を目指す子が非常に多いと聞く。
北京っ子の若い女性には、
「いくら北京大生でも付き合うんなら北京出身じゃないとイヤ。
地方出身の人と結婚なんかもってのほかだわ」
と、信じられないことを言う人も多いそうだ。

日本にももちろん上昇志向人間はいるが、
そういうのをむき出しにすると、恥ずかしいというか、
周囲から顰蹙を買うことが多い。
(昔、「僕、京大生なんだけど誰にも言わないでね」と
言っていた超おバカもいたなあ。京大がナンボのもんやねん)

ここでは、一般の人でも、人を紹介する際、
「Aさんは○○大学で博士になりました。偉い人です」
などという言葉がよく聞かれる。
(博士がなんでエライねん。意味不明~)
と要らんことを思うのはヒネクレ者の私だけだろうか。

学校や人間だけじゃなくて、
「中国で最も美しい農村」(これは江沢民の故郷)
「中国で最も意義深い母パンダ」(このパンダの子パンダは北京オリンピックのマスコットか何かになったらしい)
など、いったい誰が決めたのか知らないが、
あちこちにトップランキングがあるのが、
実に中国的な特徴と言えるのではなかろうか。












コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする