5月に旅行好きの三年生、余立君さんから湖南省に行こうと誘われていた。
しかし、彼女は7月6日に日本語能力試験(N1)を受ける身、
日本語教師としては遠慮せざるを得ない。イヤイヤ、と辞退したのだが、
昨日の朝、突然に
「先生、明日の夕方に出発でいいですか。」
と、電話があった。すでに計画はかなり進んでいる様子。
ここはいつもこれだ。寸前の申し出の多いこと、多いこと。
カレンダーにメモする習慣が希薄だからだろう、とは最近気がついた。
というわけで、今夕10日から15日晩まで
5泊6日の湖南省ツアーに行ってくる。
私は旅行好きではないが、学生たちとの旅は別だ。
道中が楽しいのだ。
目的地の張家界は長沙から内陸に入った山奥で、
「土家族」という少数民族の居住地だとのこと。
平地で住みやすい所は漢民族、自然条件が厳しい内陸は少数民族という、
居住配分になっているんだな。
明治時代、「北海道開拓」という名の開発の下で、
アイヌ民族が痩せた土地に居住区を制限された歴史を知る和人の私としては、
「少数民族は手厚い保護を受けている」
という漢民族の言い分を鵜呑みにはできない。
とは言っても、今回は、
そんな生活するには過酷な自然を拝みに行くので、
ほんとうに(ちょっとだけお邪魔します)の気持ちだ。
自分が子どものころ、知床の地で暮らしていたときに、
東京方面から観光に来た若者が、
「君たちはこんなすばらしい自然の中で暮らせて幸せだよ」
とニコニコして言うその顔に愚鈍な思考停止を見ずにはおれなかった。
今、私はどんな顔をして行くのか、自分の顔を鏡で見たいものである。
というわけで、15日晩までこのブログは一休みです。
旅行の報告をお楽しみに!