沖縄の苦しみは自分の国のことなのだから、
「他人ごと」でなく自分のことなのに、
そう思っていない人が日本にはたくさんいます。
芥川龍之介の生きた百年前の時代の「傍観者の利己主義」は、
今、表面のソフトなカバーがめくれて
むき出しの利己主義を悪びれなく晒しています。
アベ政権の「美しい国ニッポン」とはこういう国のことなんですね。
こんな利己主義の蔓延する国、
国際社会の中でどうやって他国と協調してやっていけるんですかね。
『沖縄は我慢せよ』か
(琉球新報11月6日声欄:東京在住沖縄出身者の投稿)
行きつけの居酒屋でのこと。
臨席の会社員の発した言葉で酔いが一気に吹き飛んでしまった。
それは店内のテレビで辺野古と普天間に関するニュースが流れたときだった。
「沖縄の人間よ。今までずっと我慢してきたんだろう。
だからもう、一生我慢しろって。
日本のどこにも基地は持っていけないんだからさ。
こっちが困っちゃうぜ。」
あぜんとした。悔しくて涙が出てきた。
喧嘩をしようかとも思ったが、
引けない喧嘩になるのでぐっと我慢した。
素直に思った。
我々は同国人で日本人なのか、と。
沖縄の現状を見て我が痛みとしてくれない国民が
そこにはいた。