毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「論壇:辺野古の高校生の声ー平和な景色を未来にー」No.2180

2018-02-02 23:58:27 | 反戦平和

 数年前6週間ほど、名護市瀬嵩のゲストハウス

「海と風の宿」のスタッフとして手伝ったとき、

前任者から

「夕方、辺野古でキャンドルサービスをしているから

行ってみない?」と誘われ、

連れられていったとき出会ったのがこの渡具知さん一家でした

(辺野古でキャンドルサービス??)

どんなことをするのか見当も付かなかった私は、

渡具知さん一家の子どもたちやお母さんたちが

夕闇迫る頃、ろうそくに火を灯したお手製キャンドル立てを持ち、

歩道から車道を通り過ぎる車に向かって口々に、

「辺野古に基地は要りませ~ん!」

「サンゴの海を守りましょう~!」

などと、大声で呼びかけ、

また、それに応えて

通り過ぎる車から手を振るドライバーがたくさんいるのを、

(はあ~、すごいなあ)と圧倒された思い出があります。

その一家の子どもの一人が渡具知和紀さんです。

口数の少ない思慮深そうなお嬢さんでした。

 

 ー平和な景色を未来にー

 若者よ 基地問題に関心を 

渡具知和紀(名護市、高校一年、16歳)

709・・・沖縄が本土復帰してから45年の間に起きた

米軍機関連事故の数である。

この数字を目の当たりにしたとき、私は驚くと同時に、

この数の分だけ、いえそれ以上に、

沖縄県民は不安と恐怖にさらされてきたのだと思った。

米軍機の事故だけではない

米軍人による事件事故の多発。

最近は特にひどい。

落下事故から墜落事故、そして痛ましい殺人事件。

沖縄県民の抗議の声を無視し、

米軍は何事も無かったかのように訓練を強行する。

そこに、反省のかけらも感じない。


戦争が終わって70年以上経つというのに、

今も事件事故が起きるたびに、

沖縄県民の尊い命が危険に晒され、奪われ続けている。

私は現在中部の高校に通い、寄宿舎に入っている。

家は名護市の東海岸沿いにある。

そのため、小さい頃から基地のことは身近な問題で、

家族ぐるみで辺野古への新基地反対運動にもかかわってきた。

もちろん小さい頃は訳も分からないまま両親に連れられて、

いろんな集会に参加しては妹と遊んでいるだけだった。


中学生になる頃には、両親が必死になって反対運動をしているのは、

私たちの将来の平和な時代を願ってのことなのだと分かるようになり、

基地のことも、自分のこととして考えるようになった。

しかし、周りの同級生や同世代の友達とは

基地問題についてほとんど話をしたことがなかった。

今考えると、あまりにも身近過ぎて話題にするのを避けていたような気もする。


だから、中部の高校に進学することになったとき、

学校の友達とはもっと積極的に基地問題について話ができるものと思っていた。

が、やはり関心は薄かった。

私は最近、とても不思議に思う。

私たちは米軍基地と隣り合わせで日常生活を送り、

いつも危険な生活を強いられているのに、

なぜ米軍基地に対してもっと関心を持たないのだろう。

このまま何の関心や疑問も持たないまま、

私たちが近い将来大人になったとき、この沖縄はどうなっているのだろう。

米軍はもっとやりたい放題になり・・・・・・。

考えただけでぞっとするのは私だけだろうか。


今こそ私たち若者が、沖縄と向き合い、

沖縄について真剣に考えなければいけないと思う。

そして、この状況を変えられるのは、

次の時代を生きる私たちしかいないと思う。

一人の声は小さいかもしれないけれど、

多くの若者が声を上げればそれはやがて大きな形となり、

平和な景色がこれからの未来になるだろう。

私はその平和な景色が見られるように、

今、自分にできることを問い続けたい

    


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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頼もしい (こきおばさん)
2018-02-03 06:19:44
今の若者は、考えないように教育させられてきているように思いますが、こんな若者がいてくれくれることが救いです。きっと周りの若者たちも気づくようになると期待しています。
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子は親の姿を見て・・・ (ブルーはーと)
2018-02-07 04:53:17
こきおばさん様
いくら社会が右傾化していると言っても、常日頃から親なり身近な大人たちが気軽に政治の話をし、行動していたら、子どもは耳を傾け、注目するはずですね。この渡具知さんのご両親は子どもにきちんと政治教育をしているお家なんですね。「家庭でこまめに政治の話を!」「自分の町で政治に参加を!」これを看板にして不断の努力を重ねれば、10年後の若者はちょっと好くなるかも。今はため息しか出ませんが・・・・・・。
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