「宮崎駿はただ一人の観客、高畠勲を意識して映画を作っている」
(鈴木敏夫プロデューサー談)
人生をともに生き、日本アニメの創造に力を合わせてきた盟友に
先立たれた宮崎駿監督の慟哭が聞こえるようです。
4月5日に高畠さんが亡くなったニュースを聞き、
急きょ、3年生の視聴説の授業で高畠勲さんの業績を話題にしようと、
あれこれ記事を読み、いくつかの動画を観ました。
その中で一番印象に残ったのが、
高畠勲さんが宮崎駿さんに
「全然、勉強するのが苦痛じゃないんですよ、この人は」
と言われて、
「いろんなことを調べて、
『あ、そうか』とか、『こんなになっているのか』
ということ自体がおもしろいでしょ。」
と返していたシーンです。
学生達に、
「知的好奇心を持とうではありませんか。
勉強は、それ自体が楽しいことのはずです。」
と言ってきた私は、
とても嬉しかったです。
と、同時に、もう、この世に高畠さんがいないとは、
本当に……残念なんてもんじゃありません。
〈付録〉
5月18日金曜ロードSHOW!「かぐや姫の物語」よる9時放送!https://kinro.jointv.jp/lineup/20180518
本当に惜しい方がまた一人なくなりました。
高畠さんの制作への根底には、やはり戦争体験があったのでしょうね。
学生さんたちに「勉強することの面白さ」が伝えられてよかったですね。
もう、亡くなってしまった私の大好きな方々が胸の中にひしめくほど大勢になってしまいました。その分、これからの時間の濃度が濃くなっていくような気がします。
高畠さんは岡山で空襲を体験されたそうですね。その後で、生きてお母さんに再会した時、自分は取りすがったりせず、にやにやしていたと語っていた高畠さんが大好きです。大人の期待に乗っかった子どもではなかったところが。