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Brugge Style
鬼のパンツを洗う女
「鬼のパンツを洗う女」という話をご存知だろうか。
昔々あるところに非常に仲の良い夫婦が住んでいました。
ある日、妻が恐ろしい鬼に誘拐されてしまいました。
妻の助けを求める声を胸に、夫は必死の決意で妻を捜索し、数年後、その甲斐あってやっと彼女を見つかることができました。
しかし、川で鬼のパンツを洗っている妻は「急に帰れって言われても...ここの生活もあるし...」と言ったそうです。
(笑)
さて。
夫のクライアントはアメリカが主なので、頻繁に彼の地へ出張する。
去年までは毎月のように同行していて、気分だけはすっかりジェット・セットだったが、娘が学校へ上がったのでそうもいかなくなった。
結果、ブルージュで後に残されるわたし...
ひとりだと実に、実に気楽!
夫はわたしの理想に限りなく近い男だが、たとえ同居人がそんな人物であっても、彼の都合にわたしが左右されることなく、マイペースで生活できるのは最高!である。
予定は自分が自分のために立て、自分の気持ひとつで行動することができる。
この適当な距離感は、いい関係を保つためにわたしには有り難いのである。
一方、彼が家にいる時はいる時で別の種類の楽しみがあり、いい伴侶を得たことに感謝するようにしている(としっかり書いておこう)。
昨夜、LAの夫から電話で「予定外に帰国することになった」と告げられ、うきうきと話す彼に対して「わたしも嬉しいわ」と言えなかったワタクシ...「嬉しくないの?」と突っ込まれて「えっ?あの...いろいろ予定が...」
鬼妻か。
わたしは鬼のパンツを洗う女。
つまり、人間、不断(<昔は「普段」をこういう漢字で書き表していた。まさに、でしょ?)が一番心地よく、あるファクターを変えることでさらなる幸せがやってくる、と言われても、なかなか変化を望まないものなのだ(笑)。
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