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Brugge Style
夢の街、薔薇色の人生

2007年に永住したい街という記事を書いた。
わたしがブルージュに住むようになったいきさつ...
の、その前段階。
ある時(授業中か飛行機の中かで)、永住したい街のイメージを紙に書き付けた。
何年か経って気がつくと、その時書き付けた条件そのままの街ブルージュに住んでいた。
という話である。
思考は現実化する、というのは本当なのである。
住居から余裕の徒歩圏内に劇場、映画館、
図書館、美術館、
そして3つ星レストランがあること。
街に歴史があり美しいこと。
街が水に近接していること。
車の便がいいこと。
森と海が近いこと。
ブルージュはまさにこういう街だ。
箇条書きマジックで片付けることもできるし、ブルージュ以外にもそういう街はいくらでもあるだろうが。
そのイメージを書き付けた紙には
「もちろん理想的なパートナー(以下どんなパートナーか箇条書き)と共に」
とも書いてあった。永住する街には相方がいた方がいい。
ブルージュは田舎なのよね...もう少し都会だったら最高なのにねえ。
これがこの何年かのわたしの口癖。
そういうわけで、また「思考は現実化」し、もうすこし大きい街へ移動することになった。
移動することが決まった後、わたしはブルージュでの一日一日を心から楽しんでいる。
庭の木々の色、カリヨンの鐘の音、生まれたばかりのヒナの鳴き声、空の色の変化、わが愛する家、細部に宿る雰囲気や影や、手触り。
外に出ると家々の壁の色、フラマン語の抑揚、ぼこぼこの畳石、夏の日の22時の散歩...
ああ、愛すべき街。
まるで明日死ぬるかのような感じ。ハイデガー風にかっこよく言うと「良心の呼び声」を聞いたのだ。
わたしは今までブルージュが退屈だと文句を言うことによって自己欺瞞(死への不安から逃れている)に陥っていたのか。あははは。中二病??
完璧な「夢の街」はシュミレーションゲームの中にしかない。
でも、自分の心の置き所ひとつで薔薇色の人生を送ることはできる。
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