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神社仏閣








わたしはごく幼い頃から神社仏閣を訪れるのが好きだった。

特に日本には八百万の神様がおられる。いちばん興奮したのは卵を要求する龍神に出会ったときだったが、油揚げを好む稲荷神のお使いや、台所を守る荒神が出すお札や、そのカラフルな個性と作法の豊かさと、伝説の不思議さ、線香のけぶる自然、劇場のような作りの神殿にわれを忘れるほど喜んだものだった。

その喜び様、年配の親戚は誰もがわたしをお参りに連れて行きたがったほどだ。


今も大好き。エジプトの神殿からヒンズー教の寺院まで。
神様やそのお使いは多ければ多いほどよい。やはり「劇場」みたいだからだ。


(写真はブルージュの聖サルバドーレ大聖堂)
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