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2 cellos




「名作」というものは、誰かが作ったというよりも、元々どこかに完成体があって探してきただけという印象を受ける、と誰かがどこかで言っていた。ホントですな。
名作には制作のあざとい意図が見えず、あまりにも自然で。

そんなことを考えさせられたのは、昨日ヤフーのニュースでも紹介されていたクロアチア人のチェリスト2人の演奏を聴いたからだ。
Guns N' Roses の Welcome To The Jungle などの名作ロックの数々。



2 cellos の手法は、誰でも一度は聞いたことのある名曲を巧妙に演奏(津軽三味線的かっこよさ)するということと、ルックスのよさ(「はっきり言って惚れるレベル」というニュースのヘッドラインもなかなか納得がいく)であり、この2点だけ取り上げても「儲けられそうな」2人である。

間もなくCDが発売され、エルトン・ジョンのツアーに参加するそうだ。そんな。もう評価が定まっているエルトン・ジョンのツアーなんかに参加するなよ...とは思うが、仕方がないのか。
やっぱり有名になりたい、売れたい、ですよね。


エルトン・ジョンなんかと組むなよ、とわたしが思うのは、芸術文化のジャンルはそれが自己充足して批評性を失うと廃れ始めるからだ。

ロックやポップスは、それらが文化のメインストリームになり、ロックをやっているヤツが一番偉くなったとき、仲間内の誉め合いみたいになり、すごい曲というのはなかなか生まれなくなった。

小説は終わったと言われて久しいが、原始的な共同体から近代化に移る時の痛みが文学を生み(柄谷行人)、そしてそれが完了した時代に、あるいは共同体を離れることを誰も何とも感じなくなった時に(?)終わった。

映画もそうだ。ハリウッド映画が何百何千億という金を確実に生むようになってから、「名作」が生まれただろうか。


2 cellos の彼らもきっと、メインストリームを行く船(<エルトン・ジョン号)に乗り込む中で、ロックやクラシックに対する批評性を徐々に失い、その後は...以下自粛。

デビュー前にこんなことを言って悪いけど。




EJ氏は面倒見がよく、すごくいい人なのである
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