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愛犬と暮らす英国の優雅なカントリーサイド




タイトルは女性誌のタイトルっぽくしてみました。
ええもちろん皮肉ですとも(笑)。


英国に正式に転居して半年と少しが経った。

英国は自らを欧州の一員だと認めておらず、大陸との類似点よりも差異を数え上げる方がお好みのようだが、半年住んでみてそれが単なる気取りのポーズではないということが分かってきた。

英国の慣習や常識は大陸(大陸ヨーロッパにも北から南、東から西にさまざまな国があるのでひとくくりにはできない。この場合はだいたい西ヨーロッパ)と違っていることがとても多い。

一言で言うと英国は良くも悪くも「島国根性」丸出しの国だ。
そう、日本の感覚に似ている事象に出くわすことも少なくなく(これはこれで書くと長くなりそうなネタで)、それは島国ゆえなのか、脱亜入欧の頃日本が英国を手本にしたことの名残なのか、とても興味深い。

...というのが大陸に13年住んだわたしの感想。
わたしは観察眼があるわけでも賢いわけでもないので、これを読んで一面的すぎる!などと怒ったりはしないでね。

それで今日は普段から溜め込んでいる英国への不満をぶちまけてスッとしようとしたのだが、不満と言うよりもやるせないことをひとつ。



わたしは専業主婦だ。朝、娘と夫が出かけた後は飼い犬と二人で過ごす。

日常で一番やるせないのは犬を連れて商店に入れないことなのだ。


英国は動物愛護の国で犬好きが特に多いとメディア上でも見聞していたし、犬ウエルカムなイメージを持っていた。
ところがしょっぱなから調子が狂ってしまった。

まず10月(2011年)から入居する為の貸家を「ロンドンへの通勤可能な範囲でサリー州で」探していたのだが、「ペット禁止」の貸家がまあ99パーセント、と言っても大げさではないくらいだった。集合住宅ではなく、庭付き一戸建てでですよ。
おそらく契約書のデフォが「ペット禁止」になっているのだろう。交渉次第ではオッケーが出る場合もあるものの、これがほとんど不可能に近い。
ペットを飼うなら自分の家を持てるようになってから責任を持って、という理屈なのだろうか。

街に出ても同じだ。
引っ越して来た時、繁華街を歩く人に犬連れが見当たらないことを不思議に思ったのは思った。でもまさか犬連れ入店可能な商店がペットショップと一部パブくらいであるとは想像もしなかったのである。

かくしてブルージュではどこに行くにも一緒、毎日街をうろついていたうちの飼い犬(<街で育った街好き)は、街散歩に連れ出されることが少なくなった。
わたし自身も散歩の為の散歩が毎日続くと気が狂いそうになるのに...芝生の原っぱや人気のない住宅街や森を目的地もなく歩くのはもう嫌だよ。


それでも英国人が犬好きであるというのは本当であるようだ。
うちの飼い犬のこの犬種が去年辺りから流行り始め、人々がとても関心を持っている(ペットショップのオーナー談)というのも事実なのだろう、誰も彼もが話しかけてくれるし、頭をなでてくれ、美しいだの行儀が良いだのと誉めてくれ、パブではおやつをもらう。

もしかしたらあちこちで犬禁止になっているのは、飼い主の側の問題で犬が犠牲になるのを防ぐ為なのかもしれない...といい方に考えてみる。



昨日、獣医に登録へ行った後、パブで夫とワインを飲んでいたら、就学前の女の子が似顔絵(右上、激似!)を描いてくれた。
犬連れだとこういういいこともよく起こるのだ。

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