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サド侯爵の城 あるいは悪徳の栄え




その名を知らないものはないであろう、18世紀のフランスの侯爵、ドナスィヤン・アルフォンス・フランソワ・ド・サド、「サディズム」の由来になった人物の城。


彼はフランス革命の前後の時期に、「自由の追求」による悪行を咎められ、刑務所入りと精神病院送りを繰り返し経験しながら執筆活動をした。

サド侯爵のサディズム性の発露は、「キリスト教こそが人間の自由を束縛する源である」という理屈にあった。
彼はアンチ・キリストとして、人間の自由を束縛するキリスト教のくびきを断ち切るのだと、神に代わってキリスト教に鞭をビシバシふるうのだが、彼が牢獄で書き上げた小説でそれらの経緯を読んでいても、どうしても彼自身がマゾ(しかも大マゾ)にしか見えないんですよね...


この南仏プロヴァンスの村にはとても愛着していたそうで、脱走しては何度もこちらに滞在した。
特に場内の120人収容できる劇場はお気に入りだったという。


11世紀に最初の基礎が置かれた城は、18世紀に村人や革命軍によって破壊され、何人かの手に渡り、今も半壊のように見えるが(上の写真の通り)、2001年にフランス人デザイナー、ピエール・カルダンに買われ、何割かが修復されて、現在は展示会や宴会場、コンサートホールとして使用されている。
見てみたいなあ!




ラコストの村は、南仏プロヴァンス、リュベロンの美しい村の一つに挙げられていて、どこを切り取ってもとても美しい。

アーティストがアトリエを構える村は多いが、ラコストはSavannah College of Art and Designのキャンパスとして使われている区画や建物が目立ち、オープンで未来志向なのも魅力的だ。

この辺りに長く住む外国人に「お気に入りの村は?」と質問したら、多くの人がこの村をあげた。
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