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ブルージュのような観光都市






週末ブルージュでおもしろい話を聞いた。

新聞記事にもなったヨーロッパの観光都市の話だ。


アムステルダムでは現在、観光客向けの店、例えばワッフル店やアイスクリーム店などは種類と数が規制されているそうだ。
ブルージュでは今までのところ、出店の規制はない(ホテルの数や観光ボートなどの規制はすでにある)。

他にも例えばバルセロナでは、年間数十日間しかAirbnbが営業できない、週末は特定人数以上のグループ客は市場に入れないなどのルールがあるそうだ。
ドブロブニクでは1日8千人以上の観光客が入市した時点で市門を閉じるなど(どうやって計算するの...)さまざまな対策が講じられている。

当然、地元民が家を購入困難にならないようにし、日常生活に必要な商店を保護し、生活者を守るための対策だ。


ブルージュでも地元の人はチョコレート店のあまりの多さに危機感を抱いているそうだ(たしかに、ブルージュでは住民はチョコレートを主食にして生きているのではという感じの雰囲気ではある)。

今に普通の肉屋や花屋がなくなって、普通の生活に必要な買い物が街なかでできなくなるのでは、と。

さらに、ブルージュは近郊の町村から特に週末は買い物や食事目当ての客が集まり、彼らの求めているものと観光客が求めているものはやはり違うだろう。

わたしはレッセフェール的に、チョコレート店の数が増えれば増えるほど質の悪い店は自然に淘汰されるのではないかと思っていたのだが、どうもそうではないらしい。

わたしがより心配なのは、観光客の多い街の客商売は「荒れる」ことだ。
というのは、2度と戻ってこないかもしれない(観光)客のためへのサービスは、リピートをあてにしたサービスとは自然と質が異なってくるからだ。SNSの普及はその歯止めになるのかもしれないが。


観光が主幹産業の都市の悩ましさ。


......


写真は商店街の脇道を入ったところにある結構有名なヴラームス・ポット。

こちらは食事もできるが、パンナクック(クレープ)やワッフルを食べる観光客が多い。
しばらく(10年ぐらい)行っていないので味やサーヴィスはどうなっているかな...次に帰省したら行ってみよう。

追記:9月にずいぶん久しぶりに行ってみました。以前おすすめしていた甘くない系(ベーコンやチーズなどの)の提供がなくなっていてがっかり...
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