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雨にけぶる ménerbes




南仏、リュベロンの村々の中でも、特にわたしが魅力的に感じる村はこちら、ミネルブ。
もちろん「フランスで最も美しい村」だ。

他の村の多くが「鷹の巣村」と表現されるように山の上に形成されている一方、ミネルブはリュベロン山塊のすそ、やや緩やかな丘の上に横長に広がっている。




まあそれでも街の広場から見下ろせば平野が広がっているので、低くはない...




シュルレアリズムの写真家ドラ・マールが余生を過ごした村でもあり、彼女の見晴らしのいい豪邸は、別れた愛人ピカソの絵を一枚売って手に入れたものだとか。




ドラ・マールといえば、Finding Dora Maar: An Artist, an Address Book, a Lifeという本。
なんといっても編集の方法に感心させられた。

あるアドレス帳入り手帳カバーがeBayに出品され、購入したのがたまたまジャーナリストだった幸運で、なんとその手帳カバーとアドレス帳の持ち主がドラ・マールであると判明。
アドレス帳に書かれている人名などから浮き上がる交友関係をもとに「ピカソの愛人、『泣く女』」としてのみ取り上げられることの多いこのアーティストの人物像を再構築したのだ。

邦訳も出ている模様。




緩やかな坂がリボンのように。
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