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ロイヤル・バレエ『不思議の国のアリス』をオンラインで




英国の、3月の1回目のロックダウン以来、9ヶ月ぶりに開場したロイヤル・オペラ・ハウスでは、ダンサー同士の社会的距離を置き、音楽も踊りも短縮した、新型コロナ版の『くるみ割り人形』が始まった...

のも束の間。

12月11日から1月3日にかけて20公演は予定されていたものの、ロンドンが新型コロナ対策ティア3に移行(現在ティア4)したため、15日には再び公演中止になってしまったのである。
わたしは13日の公演を見られたが、今日22日に予定されていた生中継を楽しみにしていたのに...

くるみ割り人形が戦隊を率いて戦う、ネズミの王とその兵隊どもは、まるで新型コロナウイルスのよう。
ネズミの王は最後は少女クララの一撃で倒れるのだが、世界はしばしば少女によって救われることが多いのは、みなさまもジブリでご承知だろう。ほんと、見たかったなあ。


今夜は代わりに、2017年に録画された『不思議の国のアリス』が放送されることになった。

Lauren Cuthbertson(上写真、アリス)のために制作されたと言っても過言ではない、スペクタクル(2011年プレミア)。
お話の解釈も、音楽も舞台装置も登場人物も豊かな作品で、「いったいどうやったらこんな奇想天外でいて、しかも統一感のある構成を思いつくの...」と、一瞬たりとも目を離せない。

わたしは個人的には『不思議の国のアリス』はナンセンスさを楽しむもので、意味づけしたり、因果関係を見出すのはお門違いだと思うが、それでもすごい。
チェシャ猫も、帽子屋も、芋虫も、そうか、こうやって舞台で表現するのか! と感心する。
全幕を通してほとんど出ずっぱりのローレン・カスバートソンの純粋さ、コミカルさ、居心地が悪そうで、手持ちぶさたな様子! どこをとってもすばらしい。


ほんとうにおすすめなので、英国時間19時からではあるが、クリスマス時期にどなた様もぜひぜひ。
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わたしも娘ももうすでに何十回と見ているが、もちろん今夜も見ます!!

(写真はROHから拝借)
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