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ラヴェンダー修道院




南仏リュベロン、ゴルド近郊にあるセナンク修道院は、ラヴェンダーの修道院としてつとに有名である。

7月まではこのロマネスク様式の建物が紫色の花の波で囲まれる...と。


ラヴェンダーはすっかり刈り取られたあとだったが、風に乗ってラヴェンダーの香りが漂う。

天国はこんな香りがするのか...


清貧を旨とするシトー会、現在も修道院ではラベンダーの精油と蜂蜜などの生産で生計をたて、畑で自給自足した野菜を召し上がっておられるそう。

清らかさを肺いっぱいに吸い込めるような気がする。




しかし内部はハイテクで、案内パンフレットの代わりにタブレットが渡される。
部屋ごとにコードを読み取り、空間にタブレットをかざすと、13世紀の修道院の様子がバーチャルで示される。

なるほど、修道院は昔から魂の救済センターであったのと同時に、当時の知の殿堂でもありえたのだった。



リュベロン地方にはラベンダーで有名で観光客に知られた土地がもうひとつある。

リュベロン山塊に深く分け入ったソー(Sault)という村だ。

ある媒体に「非常におすすめ」と書いてあったので、険しい山や谷を超えに超え、遥々、揚々と向かったのだが、季節外れとあってか、たまたまか、村は魅力的には見えなかった。

観光客をあてにして、それ向けの店や施設を始めたのに裏切られた、と怒っているかのような村...とでも言えばいいだろうか。分かりにくい?


「季節外れ」や「かつて栄えたが今はそうでもない」とか「衰退をたどる」や「ひとけのない海岸」とかが好きなわたしがこういう感想を抱くのだから察してください。
季節ど真ん中に訪れねばならないところなのだろう。残念。

エリアを見渡すカフェのテラス席からの眺めは千金かと思ったが、それだけ...




こちら季節には紫の谷になるそうです。想像力で補ってみる。

しかし、道中でcombe de la sigalièreとJavonの城を発見したのでよしとしよう。
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