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Brugge Style
red
室内は白黒ベージュの3色を基調にするのが好きだ。
去年、B&Bのジョージをオーダーした時も当然ベージュにすると決めていた。
しかし最後の最後、夫がB&Bレッドのジョージに一目惚れし、わたしが折れたことから人生は狂い始めた(笑)。
赤い壁の部屋を持つのは長年の夢だが、壁のような大きな面積ではなく、家の中に何個か赤がある、という状態をまとめていくのはわたしの技量では難しい。他に購入する予定だった家具も一旦保留にして、現在は赤をいかに白黒ベージュのなかに置くかと、収集したインテリア本を見ながら考え中。
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寓話
娘はお話を作るのが好きである。
登校時も下校時もお話を作りながら歩いている。
眼につくものがすべて登場する、始まりも終わりもないお話。
切ないことに「物語」を作ることなくして、わたしたちは何かを「思う」ことすらできないのである。
「ママとお嬢さんがいました。
今日はお買い物に行きました。ママとお嬢さんのお誕生日だからです。
初めにボンポワンに行って、箱一杯のお洋服を買いました。
次にエルメスに行って箱一杯のお洋服を買いました。
トッズにも行きました。
シャネルとグッチにも行きました。
お寿司屋さんに行っておいしいお寿司をお腹いっぱい食べました。
お嬢さんがママに『ママ、もう一つプレゼントがあるのですよ。一番いいプレゼントが。』
と言って、ママにキスしました。」
あなたはわたしにアレゴリー(と言うほどでもないか)を用いて説教をしているのか?
そうだよ、わたしは俗物だよ。
...このお話、これはこれで大人向けのおしゃれな道徳絵本になりそうだ。絵はロージー・フローに決まりですな。
そうだ、無印良品の絵本型ノートを買ってきて実際に作ってみようか。
「ママとお嬢さん」でシリーズ化。登場人物はモノにまみれたお気楽なママと、子どもゆえ指摘がするどいお嬢さん。目新しくもなんともないけど...
娘に相談したら大変乗り気である。出来上がったらちらりとご披露することにしよう。
(在住の方は即お分かりと思うが、上記のブティックはブラッセルのショッピングストリートに並ぶお店そのままである。彼女はブティック引き回しの刑に処されるのをうんざりしているらしい。)
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システム開発中
田舎住まいの身、パリが最も近い外国の首都(タリスでブラッセルから1時間15分程)である。
わたしは元々、下調べをしてメモを片手に計画通りに事を運ぶタイプではない。
パリでも用事がある時以外は、ボン・マルシェを見て、友人宅でエルメのケーキを食べてしゃべるだけ、そんな行動パターンである。
雑誌やガイドブックに載っている最新のお店やかわいいお店を目指して自主的に歩き回るなどということは、おっさん体質ゆえできないことなのだ(趣味のいい女性が連れて行ってくれるならば喜んでついて行くけど)。
さて、時々訪問しては憧れているお料理ブログの魅力的なマダムが、ご友人とのパリ1週間旅行記事を書かれていた。
企画段階からどんなガイドブックを参考にされて、効率的に時間を過ごすためにはどう計画を練られたか、実際に現地で訪問されたお店やレストランやカフェや美術館、さらにお買い物の品々が美しい写真とともに細やかに記され、見応えがあった。
分単位で行動するこの「やる気」とそれに伴う抜群の「成果」、いちどご同行させていただけないだろうか、と思った。
驚いたのは、お土産に焼きたてのパンやケーキ、バターやチーズなどを大量買いされて日本へ持ち帰られたことである。お料理ブログをなさっているくらいだから、食材に対する情熱は、ただ食い意地がはっているだけのわたしとは全く違うと思った。
わたしがあなたのお友達なら(生鮮食料品は無理だけど)、キャンドルやリネン・ウォーター、ジャムやオイルなんかいつでも送って差し上げるのになあ...
それで考えついたのが相互協力システム(笑)である。
わたしが隔月でパートナーのご希望の食材や雑貨を欧州から詰め合わせて送る。
わたしのパートナーは同じように隔月でわたしの希望の日本の食材や雑貨を詰め合わせて送ってくる。
これを半ビジネス半友人という立場でやるのである。
お買い物代行をビジネスとして受けてくれる会社は存在する。しかし現段階では手数料が恐ろしく高飛車なのである。当然である。
また、わたしは今まで通り家族や友人の好意に甘えることもできるが、家族はともかく友人が高額代金をとってくれなかったりすると次にお願いしにくい。
わたしの欲望のピンポイントから微妙に外れたものを送ってくれた時(<母。彼女はわたしが「けずりぶしを」というと丸ごと「かつおぶし」を送ってくるような人である。)は指摘しにくい。
忙しいところをわざわざ探しに行ってくれたり、遠くまで買い物に行ってくれたり、送料が品物より高額な時など、かな~り申し訳ない(申し訳なく感じる/負い目を感じる理由については、レヴィ=ストロースが説明している)。
それでもわたしが友人と行っている沈黙交易(の変形)はそれはそれで非常に楽しいのである。
それはそれでキープしておいて、そこから気持ち的なモヤモヤや、余計な手数料をはぶいたのが相互協力システム。
商品代金明瞭、送料明確。
当然システムはもっと洗練しなければならないし、パートナーとは物事の価値観など”常識”が似ていなければ難しいと思うが、いずれはパートナーを募集したいと妄想している。
これで毎日おいしいお茶と上等のわかめのおみおつけと梅干しが欠かさず食べられ、新製品のヘアプロダクトが速攻で試せるかもしれないと想像したらそれだけで笑顔になってしまう。
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パタパタパタ
娘が1000ピースのパズルを買ってきた。
しかも同系色のリアルな犬が7匹の図柄。
まるで船の上から見る海の色のようなピースがテーブルの上にどこまでも並んでいる。
不可能ではないかこれを完成するのは...
ところがである。
一度始めたら止められなくなってしまった。
土曜の夜は明け方4時まで夢中になったいたために腰がガタガタである。
どの本だか忘れたが、推理小説中、「混乱してくると幾何の教科書を取り出し、問題をパタパタと解いて頭の中を整理する」という女が出てきた。
たしかに液体のような1000ピースにつながりを見いだし、パタパタとはめていくのは快感である。
夜空のバラバラに散らばった星に切れ目を入れて、星座に整理していくのと同じ快感だ。
娘はええとこどりだけしていろいろ指示を出してくる(わたしはそれが邪魔なほど熱中している)。次回はロンドンのナショナル・ギャラリーでアートパズルを買ってこよう。
しかし完成後は崩すのもおしいし、額に入れて飾るのも野暮ったいし...
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サヴォナローラ参上
友人が日本の化粧品雑誌を持ってきてくれた。
おもしろい。何回読んでもおもしろい。
最近のどのファッション誌よりもおもしろい。
全編集の中を流れる通奏低音は、
「○○クリームを使わなければあなたは醜くなる=○○を悔い改めなければあなたは地獄へ堕ちる」
という公式。
恐怖心をあおって人を動かそう(おカネを巻き上げよう)とする魂胆が見え見え。
それでも(それが)おもしろいの...
マキャヴェッリが修道士サヴォナローラの説教を評した、「冷静に物事を考えるのが不得意な人々に対しては効果がある、おおげさな脅しで始まる」まさにそのトーン。人はこういう脅し節を知らず知らず心地よく感じるのだとあらためて納得。
でもワタクシはだまされませんわ。
わたしのモットーは「誰かが騒いでいる時はその騒ぎで一番得をしているのは誰か?」と考えることですもん。アンチ・エイジング?騒ぎ過ぎではない?
午後、メモを片手に化粧品屋に走ったのは言うまでもなくワタクシである。
サヴォナローラは現代ならばショップチャンネルで化粧品を売ったら大成功するだろう。「終末です。悔い改めましょう。」の代わりに「老化が進んでいます。食い止めましょう。」そして加齢を加速する享楽的なモノは広場で大げさなデモンストレーションとともに燃やす。大衆、牧人の到来に大喜び。
彼、めっちゃ売れると思うわあ。
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