メルセデスベンツ AMG G63に試乗しました!
G63は、軍用車の血を引くメルセデスの歴史あるSUVであるGクラスに、5.5LのV8ツインターボを搭載する過激なモデル。実はGクラスに試乗したのは初めてです。何十年もほぼ外観の変更もなく、それでいて世界中のセレブから愛される、モテグルマ鉄板のこのモデル、果たしてどんな乗り味なのでしょうか?今回は既に旧型になったW463型に試乗しました。早速、試乗インプレです!
●居住性★★★★
まず乗り込んでドアを閉める音で感動!本当にガチャ!っと金庫のような音がします。見るからにしっかりしてます。
内装の質感は高いですね!デザイン含めて、クラシックな外観からは想像できないくらい普通に現代の車になっていますし、むしろ豪華です。
乗り心地は、2000万円近い高級車と考えると、ちょっとコツコツと衝撃は伝わってきますね。でも、ボディが金庫のようにガッチリしてるので、あまり気になりません。悪くない乗り心地です。特に高速の継ぎ目のようなところは、LX570よりしなやかにこなしてくれます。ただ、後部座席はそれほど快適ではなさそうです。
静粛性も、エンジン音はちょっと聞こえてきますが、それ以外は静かな車と言えます。
居住空間は、頭上高はけっこうあるのですが、横幅は予想以上にタイトです。そのかわり、横幅がそれほど広くないのと見切りが非常にいいおかげで、狭い道路でのすれ違いは思ったほど苦になりません。着座位置は乗用車の中ではトップクラスに高いので見晴らしもいいです。
●動力性能★★★★
車重が2.5tもあるので、極低速はちょっとトルクが弱めですが、踏み込むとグンと加速し、そこから気持ちよく吹け上がっていきます。544馬力、77kgのトルクは伊達じゃないですね。もちろんガヤルドやF430のようなスーパーカー勢のような加速はしませんが、SUVとしては望外に速い部類に入ります。
●ハンドリング★★★
これがまた独特なんです!結構ハンドルを切って上げないと曲がらないのは、まあSUVではたまにあることなんですが、セルフセンタリングが弱いので、コーナーを曲がりきったらちゃんとハンドルを戻してあげないといけません!これは結構特殊ですね。まあ個性と割り切れば、それもたのしいですが。全長がそれほど長くないので、予想以上に小回りが効きます。
コーナーではロール自体は自然なのですが、なにしろ全高が2m近いので、ちょっと不安感はつきまといます。このクルマで高速S字スラロームとかはやりたくないですね。
●総合評価★★★★★
いや、人気の秘密が分かりますね!この質実剛健の世界観は、他の車では味わえない独自の世界です。タフだけど、どこか上品で愛嬌のある外観。金庫のような剛性感。独特のハンドリング。それでいて、取り回しやすい視界の良さと横幅。個性と使いやすさ、ブランド力を兼ねそろえた1台です。これは売れる訳です。個人的には、G63はパワーがありすぎるので、G350の方が好印象です。また新型との比較ですが、乗り心地と内装の質感、運転しやすさは新型の方が1段上ですが、それ以外はあまり変わらないですし、よりSUVらしい質実剛健な個性が残るこちらのモデルをあえて選ぶのもアリだと思います。
では、動画をどうぞ!