チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

岩ズリ単価の見積り資料が開示された! ますます深まる疑問点 --- 県内全域から土砂採取が行われるのは、岩ズリをめぐる利権争いではないか?

2020年08月17日 | 沖縄日記・辺野古

 現在、強行されている辺野古埋立で使われている岩ズリ(土砂)の価格には多くの疑問があることはこのブログでも何回も指摘してきた。

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 岩ズリは、通常は「二足三文」の安価なものだが、防衛局は 2018年3月に発注した埋立工事では、1立法メートル当り5,370円(岸壁渡し)というとんでもない高額を支払っていたのだ。

 何回もの防衛省交渉で追及し、国会でも大きな問題となった。マスコミも「官製談合」と強く批判した。そのため防衛局は、本年3月に発注した「シュワブ(R元)埋立追加工事(1~3工区)」では、4,360円に変更せざるを得なくなった。1000円ほど減額したのだが、まだこれでも防衛局が以前に発注した「シュワブ(H26)ケーソン新設工事」の1,870円の3倍も高く、不当である(詳細は本年5月28日のブログ参照)。

 先日、防衛局に公文書公開請求していた4,360円という単価を決定した見積り資料が開示された。下の表のように5社から見積りが出され、その平均がこの額になったというのだ(2社の価格が黒塗りになっている理由は不明)。

 下の表は、2018年の見積り資料である。13社に見積依頼をしたが回答は1社しかなく、その1社の見積額で5,370円という単価を決定したという不可解な経過だった。公共工事の見積りは、少なくとも3社の単価で決めなければならないので、この単価決定は不当である。

 さらに問題となるのは、12社が見積りを辞退した理由だ。「本工事では大量の石材使用が予定されており、自社鉱山単独での対応は不可」というのであった。

 ところが今回は5社が見積りに応じた。2年前には「対応できない」としていたのに、何故、今回は可能になったのか? 2年前の12社が辞退という見積り経過の問題点がさらにはっきりしたと言えよう。

           (防衛局(29)資材価格等調査土木業務 別途報告書)

 県内では、当初は本部・国頭からだけ岩ズリを搬入するとしていたが、今回の変更計画で、宮城島、糸満、宮古島、石垣島、南大東島等、県内全域から埋立土砂が持ち込まれることは先日のブログでも説明した。

 防衛局は、普段はほとんど値がつかず、「二足三文」で扱われている岩ズリを、とんでもない高額で購入してくれるのだから、県内の採石業者が黙ってはいなくなったのだろう。岩ズリをめぐる利権争いが起こっているものと思われる。

 いずれにしろこのような岩ズリ単価は認められない。少なくとも、以前の「シュワブ(H26)ケーソン新設工事」の1,870円程度に戻すべきである。

 2020.7.29 琉球新報

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