1日から2日にかけて台風7号が沖縄に接近した。今回も防衛局は、それほど大きな台風ではないと甘くみたのか、台風対策をほとんどせず、外周部のフロートを全く撤去しないまま放置していた。
3日(火)、辺野古から連絡が入った。辺野古漁港から見るとフロートが護岸に打上げられているようなので、まだ天気は悪かったが、船を出して様子を見たという。
海に出た山本英夫さんが送ってくれた写真を見て驚いた。K4護岸外周部のフロートはほとんどが引きちぎられて護岸に打上げられてしまている。辺野古崎から長島付近のフロートもズタズタに切れ、岩礁に打上からみついている。
(以下の写真は全て山本英夫さん提供)---ヤマヒデの沖縄便り参照
工事を急ぐために台風来襲にもかかわらず対策を講じなかった防衛局の失態である。フロートを固定していたアンカーなども護岸に打上げられている。アンカーが海底を引きずられ、海草・藻場なども損傷したにちがいない。また、辺野古崎周辺には、防衛局が移植を申請している絶滅危惧種のサンゴ類や、3万8千群体ものサンゴ類が確認されている。こうしたサンゴ類も損傷を受けた可能性がある。
(フロートを固定していたアンカーも護岸に打上げられている。)
我々は以前から、現在施工中の外周部護岸は、まだ基礎部分(捨石と被覆ブロック)の造成を進めているだけで、完成時の天端高よりも6m以上も低いと指摘してきた。防衛局は、外周部が仕切られれば、8月にも土砂を投入すると県に通知した。しかし、現在のような低い護岸のまま土砂を投入すれば、台風時に高波が護岸を超え、土砂をかき混ぜ、その濁水が外海に出ていくため、周辺の海は著しく汚濁されてしまう。
今回の事態は、我々が指摘してきた問題が現実になったものだ。