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チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

<検証---5.17防衛省交渉の報告②>サンゴ類の移植を行わないまま護岸工事を着工したことは許されない!(追記あり)

2017年05月29日 | 沖縄日記・辺野古

 5月17日の防衛省交渉の後、我々は福島みずほ議員を通して、防衛省に5月22日、再質問書を提出した。その回答が5月26日に寄せられたが、まだまだ問題が多い。今日(5月29日)は、朝から、防衛省の回答の検討と、再々質問書の作成に追われた。

 海に投下している石材の洗浄問題や、海底ボーリング調査の問題とともに疑問点が山積しているのが、サンゴ類の移植・移築問題である。

 防衛局は埋立承認願書でも、辺野古・大浦湾の埋立の事業実施前にサンゴ類の移植・移築を行うと約束してきた。ところが、4月末から着工されたK9護岸の基礎工としての捨石の投下に際しては、サンゴ類の移植・移築を全く行わないまま工事が強行されている。5.17の防衛省交渉でも我々はこの点について強く抗議した。 

 そもそも埋立承認願書ではサンゴ類の移植・移築について、「事業実施前に、移植・移築作業の手順、移植・移築先の環境条件やサンゴ類の種類による環境適応性、採捕したサンゴ類の仮置き・養生といった具体的方策について、専門家等の指導・助言を得て、可能な限り工事施工区域外の同様な環境条件の場所に移植・移築して影響の低減を図り、その後、周囲のサンゴ類も含め生息状況について事後調査を実施します」と記載されている。

 この文脈では、「事業実施前に」は、「専門家等の指導・助言を得て」と「移植・移築」の両者にかかることは明らかである。ところが、防衛省は、「この記載は、事業実施前にサンゴ類の移植・移築の実施を意味するものではありません」と頑なに主張し続けているのだ。 

                           (平島近くのハマサンゴ群落)

 願書の記載だけではない。第1回環境監視等委員会でも中村委員長が「(サンゴ類の移植は)着工前に実施する環境保全措置の代表的な例」と明言している。

 サンゴ類の移植・移築については、他にも多くの問題がある。移植・移築するサンゴ類について防衛局が勝手な基準を作っていること(たとえば大型サンゴ類は長径が1m以上のもの。小型サンゴ類は被度5~25%以上で0.2ha以上(40m×50m等)の規模を持つ分布域の中にある長径10cm以上のものに限られている。---末尾の(注)参照)。水深20m以深のサンゴ類を対象から外していること。那覇空港埋立てでは、沖縄本島内で稀にしか見られないようなサンゴ類については基準に達しなくても移植・移築の対象としているのに辺野古では対象としていないこと。「K9護岸予定地では移植対象のサンゴ類はありません」と言うだけで、その具体的な資料を提出しないこと等、あまりに問題が多い。

 埋立承認願書の記載、環境等監視委員会での指摘等に反して、移植・移築の前に護岸工事に着工していることにより、サンゴ類に壊滅的な影響を与えることは必至である。ただちにK9護岸の基礎工事を中止し、環境保全図書を遵守してサンゴ類の移植・移築のために知事に特別採捕許可の手続を行うべきである。

 (注)

 このような移植・移築の基準を防衛局は勝手に作ったのだが、それでも移植・移築対象のサンゴ類は74,320群体にもなり、移植・移築作業には9ヶ月も要するという。この群体数も、防衛局は沖縄県に73,867群体と説明していたが、今回の我々の再質問によりさらに457群体あることを認めた。県には不正確な数字を回答していたのだ。

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