9月16日(金)、福岡高裁那覇支部で辺野古新基地建設について争われていた「不作為の違法確認訴訟」の判決が出された。結果は、県の全面敗訴。弁論後の集会で竹下弁護団長は「考えられる中では最も悪い判決」と言い切った。
(判決後、法廷を出る弁護団ら)
(報告集会でも怒りの声が続いた)
判決要旨や判決文全文を入手したのでパラパラと目を通したが、「普天間飛行場の被害を除去するには本件埋め立てを行うしかない」などのように、国の主張を全面的に認めたもので唖然とする内容だった。判決の詳細については明日の新聞で詳しく紹介されるだろうからここでは触れない。
そもそもこの判決は、昨年10月30日、全くの時期外れに多見谷裁判官が福岡高裁那覇支部長に異動した時から予想されていた。当時の支部長はC型肝炎訴訟や原爆症認定訴訟等で国の責任を激しく追求した須田裁判官だった。それを国よりの判決を書いていた多見谷裁判長に入れ替えたのだ。彼はこの判決を書くためだけに沖縄に送られてきた。あまりに露骨な人事と言わざるを得ない。
国側代理人は法務省の定塚訟務局長だが、今春の新聞では「関係者は『定塚氏は高裁支部の多見谷裁判長と連絡をとっていた」と証言した」などとも報道されていた(沖縄タイムス 2016.3.14)。
全国から500名もの機動隊の派遣、自衛隊の登場、そして全く国に取り込まれた裁判所---。国をあげての沖縄攻撃に私たちは屈するわけにはいかない。