なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

病気

2016年03月18日 | 
について。さてどのようにして見つけたか、というと、これが実は入間市の健診だったりする。つまりタダの健診で発見できたわけ。

 自営業者等々に対する行政の健康サービスの代表といえば「特定保健検診」通称「メタボ検診」。始まって以来、ほぼ毎年内科で受けてた。で、何回目かの時だったっけ、血液検査のために採血するなら、ついでに女性ホルモンの定量もしてもらおうと思って申し出てみたら、すげなく断られちゃって。なんでやねん?どーせ採血する手間は同じなんだし、と言ったけど、その手のホルモン検査は産婦人科の領域で、内科じゃデキマセン、との事。まあ~~~融通が利かない!!!

 こっちは獣医療、必要に応じて血液検査の内容もなんだって追加できるから、そのつもりで人医療にかかるとそういう縄張り(?)の話を聞かされてたまげることが多いんですよね。

 それなら、ということで、翌年から婦人科で検診を受けることにした。そしたら婦人科の先生は子宮頸がん検診もついでにやりましょう、タダなんだし、って言う。しょーがなく、しぶしぶ市からクーポンをもらって毎年やってた、そこで発見したわけです。

 問題は1年前くらいにすでに発覚してたんだけど、そこからつらつら経過観察して(というか何もやらず)次の健診であー問題が拡大している、という認識に至る。じゃあもうめんどくさいからサクサク切っちまいましょう、と言い出したのは自分。ちなみにこれに関する自覚症状は0、どころかマイナス。こーんな体調良好っていうの、今までないぞ~~、って感じだったので。検診してなければ「知らぬが仏」状態だったことは確実。ヤバすぎます・・・・。

 でね、問題を認識してから時間が取れてたのも良かった。「青天の霹靂」という話、闘病話でよく聞きますが、そこでいきなり生活がひっくり返っちゃうからもめるんだよね。時間が取れてれば、その件も先回りして対処できる。余裕が持てるかどうか、は大きい。結局、「健康には自信があります」という全く根拠感のない話を自慢話にする、というのはアホたれじゃないかと。

 まあそんなわけだから、行政の検診も侮れないです。医療にカネがかかるとか言うなら、タダの検診をがっちりやる方がいい。今年はなんとなく人間ドックでも受けようかとか思ってた、その料金が7万円。病気疑いでMRI撮ってその代金が7000円。1/10じゃないですかあ!健保使う方が安上がりに決まってる。国の健康保険制度は、何のかんのいってもよくできてるんですよ。使わないとソンです。

 だから、節約記事等で医療関係についてどうこう言ってる奴って、節約の方向性を完全に勘違いしてると思うんだよね。それから、メタボ検診はすぐ「役に立たない健康サービス」みたいに言われるけど、使わなけりゃ更に役立たずじゃない。自分的には、内科で受けてた当時も腎機能が低下傾向にあるのに気づかされて、それ以来減塩生活を送ってるわけだが、その成果がちゃあんと出てて、今のところ腎機能に問題なし。こういう先回りができたのも、検診を受けてたからでございます。何もやらないでると、こういう時に困るんだよ!!腎機能がやばいと、手術のリスクはどんどん高くなる。自分の体のケアだのチェックだのの最低限のところをタダで押さえてくれる行政の仕組みはなかなかのもので、それもやらんと文句ばかり言う、というのはひたすら愚かしい。

 あとね、健診の良い所は、「気の合うセンセ」をそこそこ見つけられる点。気の合うセンセが紹介してくれる病院のセンセとはやっぱり気が合う、確率が高いんじゃないかしらね。健診なら、ここはなあ~~、と思えば即やめていいわけで。婦人科なんぞは割とデリケートだから、そういうのを慎重に見極めるのは大事だと思う。今回は地域病院大病院という紹介システムに乗っかったんですけど、すごーく効率も良くて、楽勝だった。いい仕組みだと思います。
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入院話

2016年03月18日 | 
その2。

病院の入院というのも、随分様変わりしてます。今回は産科病棟って事もあって、更に厳重だった。子供最優先。当り前ですが。生花の持ち込みはもちろん不可。刃物不可。「サザエさん」なんか読むと、入院中にナイフでリンゴむいて、その近くに花瓶があって、っていう光景が描かれてますけどね。のんびりしてたよなあ、昔って。給湯器もなし、電気ポットも持ち込み不可。火事になると、という配慮ですね。これはね、病棟管理をなるべく簡略化するためのもので、患者は当然協力するのが筋です。看護師さんも医者も、患者のわがまま勝手を仕切るほどヒマじゃありません。

 で、今回は個室を希望して、のんびり過ごしてました。これもさあ、「差額ベッド」とかいって、やたら節約だの「病院は金かかる攻撃」だのの対象になりがちだけど、そんなことを言ってる連中って、入院治療したことがないんだと思うよ。
 今回お願いしたのは一番安いタイプで備品はトイレに応接セット・冷蔵庫・TV・DVDプレーヤー(使用料タダ)・戸棚・ロッカー等々。ケータイ・ネット使用可。トイレはマジ助かりました。。。。。応接セットもね、見舞いに来た人が座ったりするのに、やっぱりあると便利なんですわ。

 差額ベッド代とやらがつかない大部屋はどうかというと。TVは有料でイヤホン視聴のみ。DVDなんかないし、勿論ケータイ使用不可。ちらっと覗いてみたら、ベッドごとにびっちりカーテンが引かれてて、なんか息詰まる・・・・・。そんなんで気を使いつつ過ごしてたら、それだけで疲れちゃいそうだ。トイレは廊下まで出て歩かなくちゃならないし。これは術後はツライ・・・・。そういう入院疲れを回避するのにも個室はいいです。上乗せ金額ったって大したことない(今回は1日¥6,000しなかった)、宿泊費とすれば、3食昼寝付きで極安、と思ったもの。

 持ち込んで正解だったのは。爪切り。ドライヤー。ドライヤーは病院の備品にありましたけど、自分の髪は並のドライヤーじゃぜーんぜん乾かないもんで。爪切りだけは病院の売店(なんでも置いてあるからビックリ!)になかったような・・・・。あと、お肌のクリームとかリップクリーム。これはですね、男の方も使うべきだと思う。乾くし。皮膚状態はいい方が気分もアガるんですよね。せっけんのボディーソープは、泡切れが良くてなかなか使いでがありました。対暇グッズもあれこれ持って行ったけど、電子辞書が存外使えたか。古~~い小説をこれで読めるわけ。菊池寛の「真珠夫人」はさすが昼ドラの原作だけあってドロドロが凄かった。しっかし女が「よよと泣き崩れる」なんて描写には笑いましたが。今なんか、よよと泣き崩れるのは男の方じゃないかね、とか。ドタバタした話なんですが、なんでかと思ったら新聞小説だったんだ~~。へえ~~、こんなしょーもない話を新聞で連載ですかあ、と、それにタマゲタ。樋口一葉の「大つごもり」はやっぱりかなり読みにくくてやっとこさあらすじを追う程度にしか読めなかったけど、暗いお話と思ったら、ラスト、ちょこっとユーモアが出てくる。女性の小説で、こういうユーモアを書ける人はそう多くはないと思うので、成程、と。ネットは使えたけど、じゃぶじゃぶ課金されちゃう契約なので、カネのかからない電子辞書は重宝でした。
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退院

2016年03月18日 | 
である。あーあ、もちっと「ゴロゴロ猫ニャンライフ」を楽しみたかったんですが・・・・・・。
 
 ということで、入院話。

 とはいえ、結局全部分かっちゃうわけですよ。治療も看護も投薬も、その内容・意味・目的等々。従って、不安感0。自前の知識がまあ凶と出ることもあるんだろうけど、基本的には吉なわけで。

 今回は入院手術術後管理退院という、よくあるパターンの流れでしたが。

 主治医の方ともお話したんだけど。腹腔鏡手術ってのがありますね。これは邪道ですよ。入院前の診察でやなこった、って断ったんだけど。群大の話があるから、だけじゃない。
 腹腔鏡の手術の実態とは。闇夜のクレーンゲームという感じなのさ。狭~~い術野で真っ暗闇の中、しょぼい明りを頼りにちょこちょこ小さいはさみを動かすという。相当訓練しないと、いや、訓練したって危険率は高めになる、に決まってるんです。学生の頃、外科実習の時に渡された「べしべからず集」の中にあった「術野は大きく取るべし」というのに最初から背いてるんだもの。
 この術式は、適応症も限られてる。今回切除することになったブツ、切開しなくちゃ引っぱり出せないサイズだったし。腹腔内でばらす?そんな事やったら、腹膜炎になります。
 痛くないってのもどうだかねえ?術野を確保するために(おそらく)酸素ガスかなんかを腹腔内に吹き込む、それが吸収されるまではかなりつらい、と聞いたこともある。
 今は腹部から下を手術する場合には、まず硬膜外鎮痛をやります。だから、切開手術でも以前よりうーんと楽に過ごせるんですわ。今回は午後手術して、夜には「お義父さんと呼ばせて」を見てました。笑えないのがツラかったけど。だから、痛くなさそうだから、とか、負担が軽そうだから、とかというのは、あまり受ける側の根拠にならないと思う。マスコミの煽りを鵜呑みにしちゃダメです。

 自分としては、今までいろんな手術をして感じてるのは、いつもいつも開けてビックリ「ウッソ~~~~~!!」と喚きたくなるくらい、予測と違うことが多いのよ、手術部位の状況って。まあこちらは獣医療だから、非侵襲で体内をのぞけるのはレントゲン&エコー程度だけど、じゃあ、MRI撮ればバッチリ分かるかというとそうでもない。今回自分をMRI撮影して、分かるってこんな程度かい、と思いましたもんねえ。腹腔鏡で手術すると、手術部位の全貌を理解するのにかなり時間がかかるのは確実で、麻酔時間もかかる、結局適応症じゃない、という判断になれば切開術に移行することになっちゃう、なんか、時間の無駄が多そうだ。

 でねえ、切除した奴をどこから引っ張り出すのか?と聞けば「臍から」なんて、マトリックスみたいな事を言われてぞわぞわしました。ジョーダンじゃありませんよ~~。

 ということで、切開手術。時間は2時間ほどだったらしい。事前に麻酔科医の方に「メニエールだか突発性難聴だかの既往症があります。覚醒期に眼振が出るかも」なんてお話したら、注射麻酔を選択されたようだ。こういう話は、ちゃんと申告するほうがいいわけですよ。結局術後めまいは0でした。楽勝の経過だったんじゃないかと思う。
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