山小屋は2度目だが、今年もいつ寝たのか、いつ起きたのか分からないような夜だった。おそらく、8時頃に寝て、12時過ぎには目は覚めていた。その後、また寝たかどうかは記憶にないが、3時には起き上がり、山頂を目指すか思案していた。窓から外を覗くと深いガスがかかっている様子だ。
相棒はやる気なし。こちらは去年、悪天候でご来光を見に登ることすらせずに寝ていた後味の悪い想い出がある。登ってみたら、ひょっとしたらってことも・・・と思って起き上がった。ストック2本を伸ばし、デジカメだけ持って室堂センター前の神社に出た。相棒も慌てて起きてくる。
外は僅かに人影が分かる程度の明るさ。濃いガスがかかっている。ヘッドランプをつけるが、辺りが真っ白になって足元が見えなくなる。下から足元だけを照らして歩くしかない・・・・。
10人程度はいるようだ。一列になって登ってゆく。荷物がないのとストックを出したせいか、速度が出る。登っているうちに、先行の人が後ろにつき、いつのまにか先頭になってしまった。そのまま、ほとんど休まずに一気に山頂に到着。日の出の30分前だ・・・・
ポジションを決めて岩の上に座って待つ・・・・
あと、5分。。。。さぁ・・・・
・・・・・
日の出は5時12分だった。まぁ、5分前にもそらは真っ白で、赤味は全く感じなかったので予想通りの結果。しばらく、白い空を眺めていたが・・・・、考えていたのは・・・・、飲みかけのウィスキー、持って来るんだったなってこと。
しょうがないので、降りる。山頂の神社に詣でている人を見ながら、降りる。
室堂センターまで降りたが、朝飯の時間まではしばらく時間があるので、またベッドに潜り込んだ。6時半には朝飯を食べに食堂へ。。朝から運動をしたので空腹でドンブリ飯を食べるが・・・・、外はガス、雨、強風だ。。。。
寝床に戻り、一応、荷物を纏めるが出発の見込みが立たない。この天気では山頂からお池巡りもできそうもないし・・・、ここでのんびり待つしかない。となったら・・・・、また・・・・。
朝から、生ビールを売っているとは山小屋は良いところだ。9時ごろ、外の様子を見に出ると・・・・
土砂降り
ウソでしょう?!! これじゃ、去年と同じだ・・・・・。去年は途中からの土砂降りでなす術がなかったが、今年はまだ、室堂センターにいるのだから、待てるだけマシか・・・・
それから1時間後、雨がしばらく止んでいたので思い切って、レインウェアの上下、スパッツを付け、出発。デジ1眼はザックに仕舞い、ザックカバーをかけた。
いざ。
また、ハイマツ帯を抜け・・・・
南竜ヶ馬場への分岐
まだ、10時過ぎだ。このまま下っては去年と同じだ。相棒はそのまま下って温泉に入りたいようだったが、無理を言ってアルプス展望台まで寄り道をすることにした。少しは新しいところを歩かなければ・・・・・
出会ったものを順番に・・・・
ミヤマダイモンジソウ 展望台に下る斜面に沢山咲いていた・・・・
ミヤマホツツジ
ヤマハハコ
チングルマ
アルプス展望台の手前の斜面にチングルマの花の後が、ガスのかかった斜面に薄っすらと見えていた。そして、その斜面に向かって道を外れて踏み跡が・・・・。その踏み跡を進んだ。
ツガザクラ?とクロウスゴ?
広いチングルマの群生
ミヤマリンドウ 晴れていたら一斉に開くのだろうに・・・・
道に戻り、やがてアルプス展望台に到着。
またもや、展望ゼロ。。
しょうがない。気が済んだので、来た道を登り・・・・
大白川まで6.4km
一気に下ろう・・・・、性懲りもなく、途中の写真を・・・。
アラシグサ
モミジカラマツ
サラシナショウマ
キヌガサソウ
エゾノヨツバムグラ?
一時間半下り、休憩。全身汗でびっしょりだが、脱ぐわけにもいかず、水分を補給するしかないな・・・・。背負ってきたビールなど、空になった割りに重いのは何故だ・・・・
空はどんよりと曇っていて、いつ雨が降り出してもおかしくない様子だ。
途中で大倉山山頂を踏むことに・・・・
この分岐を登るが・・・
10m先で行き止まり。 ここが、山頂のようだ。。
また、途中の花、景色など。。
クロクモソウ 実は調べるのにちょっと苦労した。。
遠くに白水湖が見えた。湖面に光が射しているではないか・・・・
キツリフネ
また下る。下りの長いこと・・・・、足の先が痛くなる・・・・。
段差のある急斜面を長いこと下り、ようやく着いた・・・・登山口。所要時間は3時間といったところ。
結局、雨にはほとんど降られずに済んだが、ウェアの下は汗でびしょ濡れだ。この山で好天に恵まれるには余程の幸運がなければダメなのか・・・
つづく。