カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

飛行機嫌いになったワケ

2008-09-02 | ヒビのこと

忘れられない、忘れられるはずもないあの日・・・

11年前のこと。
まだ我が家では海外旅行ブームだったあの頃。
成田空港は晴。
フツーに搭乗手続きを済ませJALに乗り込む。
目的地はホノルル国際空港。

なんなく離陸し、安定飛行に入ったら食事の時間。
ビール♪ビール♪なんて楽しみにしていたのだけれど、なんだかいつもと様子が違う。

そう、安定しないのだ、機体が揺れっぱなし、シートベルトサインは消えない。

「揺れが収まるまでしばらくお待ちください」
とアナウンスされ約2時間。
窓の外、空には月が見え、やっと落ち着いて食事を・・・

とったのもつかの間、1時間位で又、揺れだした。

それまで飛行機は電車やバスより揺れないもの、と思っていたので、
こんなに揺れるのは初めての体験だった。
小刻みな揺れが延々と続き、時折大きく揺れる。
眠れたもんじゃない。

揺れは収まるどころか更にひどくなり、
座っていても足を踏ん張らないと椅子からずれてしまうようになった。
大丈夫なんだろうか・・・・・?
揺れている限り不安は消えない。

でも、この揺れに関してのアナウンスは全くない。
スチュさんに聞いても理由は誰も答えない。普通の顔している。
この程度は普通なのか??

正直、怖かった。手に汗かいてた。
天井からつるして欲しいくらいだった(座っていると揺れを感じるから)
もう飛行機なんて乗るもんか、と思った。
いや、それよりもしかしたらこれが最後か・・・とも思った。

揺れが最高潮に達したその瞬間、一旦時が止まった。

「ひゃぁ~~~~~~~~~~~~~~~~っ

体が宙に浮いた。機内は悲鳴と叫び声の大合唱
エアポケットに落ちたのだった。


その後も揺れはひどく、カラダが左右に揺さぶられる。
精神的な不安とひどい揺れのため、体調不良を訴える人続出・・・
ホントにもう落ちるんだ、と思った。

・・・恐怖と戦いながらもいつしかホノルル上空へ。
そんな一夜を過ごし、気の休まるまもなく約7時間のフライトが終わった。

私たちは乗り継ぎでマウイへ行く予定だったが、
案の定悪天候の為空港で3時間ほど過ごした。
もう乗りたくない・・・と思ったが仕方なく乗り継いで、
今度はさほど揺れもなく、無事カパルア空港へ到着。

一睡も出来ぬまま長旅を終え、精神的なダメージと疲れでぐったり。
ホテルで簡単に夕食を済ませ、爆睡

翌朝、まだ天気は不安定だったが、開きなおって楽しむしかない。


さとうきび列車とワタシ。若かったなぁ・・・

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ホノルルに無事着いたとき、あの恐ろしい揺れの原因は、
メキシコにいた「ハリケーン」のせいだと聞いた。
メキシコと成田上空はとてつもなく離れていると思っていたのに・・・
ハリケーンの威力に驚いたのだった。
それから台風シーズンは出来るだけ飛行機を避けるようになった。


その時の恐怖がカラダに染み付いて、未だに飛行機嫌いが治らない・・・。
ハリケーンと聞く度にあの日のことが蘇るのであった。