続きです。
奥千本まで行き満足した私たち。
大きなザックで修験道に入山される方々を羨望のまなざしで見送りながら、
お昼ご飯を求めて下山開始です。
帰りは後回しにしてきた色々なものを見学しながら戻ります。
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「高城山展望台」標高702m
霞んではいますが大阪方面・金剛山~京都方面・吉野連山までよく見えました。
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世界遺産「吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)」
水の分配を司る、天之水分大神を主神。
“みくまり”が“御子守”となまって俗に子守さんとよばれ、子宝の神として信仰されています。
桃山様式の美しい本殿や楼門・拝殿などからなる神社。
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神社見学を終え車道に出ると脇に分岐があり、「如意輪寺」方面へ続いているとの道標、行って見ます。
参道よりぐっと人が減り、山を歩いている気分。
トレッキングシューズにすればよかった、と、ちょっと後悔。
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藪のような場所はすぐに開け、前方に「蔵王堂」が見えてきました。
多分今、「上千本」の中を歩いているのだと思います。
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花曇りになって来ましたが、それもまた味なもの。
光の加減によって、さまざまな表情を見せる吉野桜にほれぼれしながら歩きます。
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山肌になだらかに作られた遊歩道のような坂を下って行きます。
鶯のさえずり、ツツジのみずみずしい紫なども合わさり、目も耳も楽しませてくれます。
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こ~~んな中を歩いているんですよ、もうシアワセでシアワセで・・・
このままずっと見ていたい・・・気分。
でも・・・空腹には勝てません。
途中で不思議なものに出会いました。
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ナンダロウ?ちょっと不気味~?不思議の国のアリスに出てきそうな・・・?
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これは「コウヤマキ(高野槇)の群落」というものでした。
普通この木は木冠が鋭い尖りをみせて天にそびえるのですが、ここのは高さ7,8メートルしかなく、
分岐に分岐を重ね、不気味ささえ感じさせます。
これは毎年お盆の供木として、枝先を切る為なのです・・・と書いてあります。
高野槙そのものが生きた「化石植物」であり県天然記念物に指定されているということでした。
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車道に出て地図を見ると、目指す「如意輪寺」までまだ時間がかかりそう。
先ほどからハラペコ大魔王と化したダンナさまのご機嫌が微妙(笑)
時計を見ると13:00を廻ったところなので仕方ないか・・・
急遽一番早く店が立ち並ぶ通りに出れそうな、バス車道歩きにルート変更しました。
店の立ち並ぶ尾根はまだずっと先に見えるけど、バス車道なのに結構人も歩いているし、
それほど遠くもないのかな~?
と歩き始めると、車道脇にどんどん桜が増えてきて・・・
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人が多い訳が解りました、
この車道は「上千本」の見事な眺めを堪能できる場所だったのです。
今、降りていたのはあの斜面。
見下ろしていた「上千本」を、今度は見上げることができました。
吉野の桜は清楚で一つの花だけをみるとそれほど目立ちませんが、
開花と同時に出る若葉が紅・褐・黄・緑と木によっていろいろあるため、
葉の色と花の色との調和が美しく、この豪華絢爛な眺めとなるそうです。
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★6 それはそれは圧巻で・・・うわ~とかは~とか・・ため息しか出ません(笑)
空の真ん中に見える虫のようなものはヘリです。
この時間帯2~3時間ずっと飛んでいてちょっとうるさかったですが、
新聞社かなにかのヘリみたいでした。
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こんな場所から見上げていました。
朝、逆光で見ていたここの桜たち、今度は日の光を浴びて輝いていました。
ハラペコに我慢が出来なかったおかげで、観光パンフレットの
展望ポイントには載っていなかったこの場所、
こんなに素晴らしい眺めに出会えてよかったです。
吉野山観桜はシャトルバスで奥千本まで上がり、桜を見ながら降りてくる、
というのが一般的な観光コースらしいのですが、
ここは是非!歩いて欲しい!行き帰りは別ルートで。
登りや下り、見る角度、見る方向、時間帯によってさまざまな表情を魅せる吉野山。
これを見ないのは本当にもったいない、と強く感じました。
さてその後、参道に戻るとものすごい混雑で、柿の葉寿司を買おうにも、売り切れ続出!
ダンナ様の機嫌が悪化する中、焦ってキョロキョロ売っている店を探す私。
偶然、民家の軒先で売ってたおばあちゃんの手作り寿司を、
残り3個位のところギリギリ購入することが出来・・・
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朝立ち寄った駐車場の土手で、日の光を浴びる「中~上千本」を眺めながら、
お花見ランチが出来ました。
たくさんのシロヤマザクラを見ていると、これが日本の花見の原点なのかも?と思ったりして・・・
そしておばあちゃんの手作り「柿の葉寿司」はふわっと温かい味がしてシアワセでした。
もう行くはずだった「如意輪寺」は対岸から眺めただけでヨシ、としました(笑)
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食後まず「竹林院(ちくりんいん)」へ。
聖徳太子の創建と伝わる寺院で、格調高い宿坊としても有名。
護摩堂に安置されている聖徳太子坐像は南北朝時代の作。
庭園の群芳園は千利休が作庭されたそうで大変美しい庭園でした。
ここの宿坊に泊まるのもよさそう。
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世界遺産「吉水神社(よしみずじんじゃ)」
お昼を食べて夜行バスの寝不足睡魔と疲れが出てきてしまい、
この混雑と暑さに負けて、中に入るのをパスしてしまいました。
初期書院造りの傑作といわれる書院建築で、義経潜居の間、
後醍醐天皇玉座の間、太閤秀吉花見の間があるそうです。
太閤秀吉の花見の本陣となった「一目千本」
人が群がり、前列で写真を撮る(見る)ことができません。
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★5 仕方なくダンナが手を伸ばしてやみ雲に撮った一枚。
「上千本」を見上げるこの場所で花見をした秀吉は、ご満悦だったことでしょう。
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14:15、やっとスタートに戻ってきました「金峯山寺」
この「蔵王堂」は金峯山の高台にそびえたつ、東大寺大仏殿に次ぐ木造の大建築。
建物の周りに藻腰を付けた入母屋造り、桧皮葺。
高さが約34mもあるので、吉野を巡る折々にその威風を見ることができます。
この日は「花供千本づき」という行事が13:00からあったのですが間に合いませんでした。
翌日は「花供会式」という、吉野山の桜が最も見ごろとなるこの時期に、
吉野山の桜を金峯山寺の本尊・蔵王権現にお供えするという、
春の吉野山が最も賑わう行事がありました(見学していません)
地元の方が大変楽しみにされていました。
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午後の参道はものすごい人・人・人!!
ゆっくりお土産を見ようなんて全く無理でした。
朝はあんなに空いていたのに・・・昼間ここを(竹林院から下千本辺り)通過するときは、
相当の時間がかかることを覚悟したほうが良いです。
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人の波は「黒門」の向こうまで続いていました。逆走するのは至難の業。
夜行バスの寝不足で疲れがピークに達した私たち。
15:00、ひとまず宿に避難しようと、ロープウエイ駅脇大橋近くの宿にチェックイン。
この時期、吉野山周辺の宿はトップシーズンのため確保が難しく、
私は1月中旬に予約しましたがそれでも遅く、もともと件数が少ないので選択肢はもうほとんどなく、
空いているところを予約という状況でした。
1月末現在で料金が休前日¥30000~か¥8000程度の宿しか残っていなかったです(~_~;)
適当な値段の宿はかなり早めに抑えるか?間際までキャンセル待ちでかけるか?
難しいところです。
強行なら日帰りも可能だとは思いますが・・・
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お風呂に入り、ビールを飲んだらそのまま昼寝をしてしまいました(笑)
窓の外は吉野桜、贅沢な眺めです。
窓の下は先ほどの人の波がわらわらとまるで竹下通り、18:00頃まで賑やかでした。
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夕食後、ライトアップを見に行きます。
ライトアップしているのは「下千本」だけだそうです。
宿のしだれ桜や、シロヤマザクラの夜桜見物も堪能でき、
吉野山を”丸ごと楽しむゾ計画”はそれなりにうまくいったようです。
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ライトアップは20:30頃まで。
さすがにこの時間まで見に来ている観光客はわずか。
ライトアップの明かりが消えると、先ほどまでの喧騒がうそのようです。
ほぼ真っ暗な・・・ここは吉野山の中、ということを改めて知るのでした。
翌朝、朝もやに煙る吉野桜の姿を・・・
なんてことはすっかり忘れ、美酒に酔いながら朝まで爆睡となりました(笑)
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6:00、宿の外にはもう観光客が続々七曲坂を上がってきていました。
宿の地産地消こだわりの朝食を頂いて、私たちはその人の流れと逆に、吉野駅まで降りていきます。
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今日も賑やかな吉野山になることでしょう。昨日ここへ降りたこと、桜に包まれた一日が夢のようです。
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★の番号がついた写真を撮った位置を、簡単に地図に載せておきます。
残念ながら私の技術では本物の素晴らしさを伝えることが出来ません。
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★4 写真に収め切れなかったこの素晴らしき日本の遺産、吉野山の桜。
続きは是非皆さんの目で確かめにお出かけください。
このレポが少しでもお役に立ちますように・・・
おしまい。
【往路】奈良交通バス「やまと号」 新宿駅→天理駅 ¥8,400
【復路】京都駅→東京駅 ぷらっとこだま利用¥9,800
【宿】旅館 歌藤 1泊2食¥17,850
※歴史等「吉野町HP」より引用
(奈良オマケ編に続く予定・・・)