5/30(日)天気予報は曇り時々雨。
朝、家を出るときから雨が降っていたらさすがに行かないけど、
歩き出して途中で降るなら、それはそれで仕方ない。
なにより、天気が悪くてもなんでも、どうしても山を歩きたいのだ。
そんな気分の日曜日だった。
家を出るときに見た天気予報は曇りだったのに、駅に着いたらもう小雨が。
スタートからカッパのお世話になる。
カラダを動かしたいだけなら、いつものジョギングコースだって十分だ。
でも、車の排気ガスやクラクションの音、
人のざわめきや足裏に伝わるアスファルトの冷たい響、
それらを感じずに歩きたいなら、やっぱり森に来るしかない。
森はいつだって、そんな私のわがままにも嫌な顔ひとつせず答えてくれる。
自分の息使いの他には、若葉を叩く雨粒の音や、遠くに流れる沢の音しか聞こえてこない。
時折吹く風に、大きく揺れる木々、瞬間落ちてくる大粒の雨。
空を見上げれば霧のベールとともに、いまにも森の精が舞い降りてきそう。
雨のおかげで、余計なものは一切聞こえない。
晴れの日よりも更に、今歩いている山のことしか考えない、幸せな時間が過ぎていく。
いつもは展望を期待して登る頂上だけど、雨に煙る姿だってとてもステキだ。
あれが見えない、これが見たかった、なんて単なる人間の勝手。
天気に左右される、自分の気持ちの持ち方が違うだけじゃないか。
山はいつだってなにも変わってなんかいないのに。
雨の森を楽しむ目で見れば、赤いツツジもシロヤシオに見えてくる・・・・・わけない
いつもよりずっと静かな森を歩いて、カラダ中の酸素が入れ替わる。
ぐずぐずした気持ちもリセット。
ありがとう、やっぱり来てよかった、この清々しさを感じたかった。
さあ、おなかもすいた、久しぶりのあの子に会いに行こう
登山道は雨でもうぬたぬた。靴底の凹凸がなくなった?と思うほど。
前方が開けてきた、さあ、最後の階段を頑張ってひと登り。
「げ~~んちゃん!」
「・・・・・・・・・・・・」返事がない?
前へ廻ってみると青木茶屋が閉まっている。もう一軒の茶屋も。なぜ????
今日はこのエリアの茶屋は全店休業日なの?
陣馬山頂の茶屋も閉まっていた、その時嫌な予感はあったけど、まさか・・・
みぞれが降っていた3月だって開いていたのに
まだ4月からのスタンプラリー期間中なのに
登山客だってこんなにたくさんいるのに
過去10回程度来てるのに、全部閉まってるなんて初めてだ。
天ぷら・・・うどん・・・ビール・・・・影も形もない。
ここまで我慢したこの空腹を満たすものは・・・
そうなのぉ~~~(ヴィンテージ武井風)
茶屋横のいつもの場所で、呆然と立ち尽くす私。
先ほどまでガス一色だった山の景色は、いつしか高尾の町が見えるほどガスが流れて・・・。
雨が止んで眺めが良くなっても、ゆっくりする為の”ブツ”がない。
もしも、のために持っていた少しの食料で超ハラペコをやり過ごし、
そそくさと最短コースで下山した日曜日でした。
【行程:陣馬登山口バス停→新ハイキングコース→陣馬山→明王峠→景信山→小仏バス停】