カラダよろこぶろぐ

山の記録と日々の話

リベンジ・パノラマ銀座 【燕岳へ】

2010-09-21 | ヤマのこと


2年前、台風の悪天候で撤退した、苦い思い出の「パノラマ銀座」
あの時はまだテント泊縦走経験もなかったのに、初心者コースということで行ってしまった私たち。
天気なら問題なかったかもしれないが、雨の2500m級テント泊の辛さも、高山の初秋の寒さも初体験。
経験未熟なままの縦走は撤退して正解だった、と納得はしたけれど、悔しくて悲しくて。
いつか必ずリベンジしたいと誓ったあの日のこと、絶対に忘れることはなかった。

あれから2年、少しずつ経験値を稼ぎ、今年必ず!と思ったのに、
ナント3連休の最終日ダンナは出勤に・・・


雨じゃなければ絶対に行きたいのに!なんで


・・・ちょっと待て。なーんだ、代休前倒しで休み取れば良いじゃ~ん


と無理矢理休んでもらい、9/17(金)~9/19(日)のリベンジ日程となったのでした。


※超メジャーコースにつき、今回は画像をサムネイルにしてあります。
大きな画像をご覧になりたい方はお手数ですがクリックしてください(*^_^*)



燕岳へ


今年の夏、体調の優れなかった私は先日の富士山で元気になったものの、
テントを担いで歩く自信はまだ取り戻していなかった。
リベンジのリベンジはありえない!と、体調を考慮し今回は「小屋泊自炊」とした。

木曜出発だと夜行バスもムーンライト信州もないので、仕事を終え21:00新宿発最終あずさで松本入り。
9/17、松本のビジネスホテルで(詳細は後日)その日を迎えた。

穂高駅で8:00発中房温泉へのバスに乗り換え、9:00登山口到着。



登山口は晴れ。平日なのでバスも私たちだけ、登山者も少ない。



出発準備を整えると、飴ちゃんを持ってなかった事に気づいた。
売店で買おうと中に入ると、あの日親切にしてくれたおにいちゃんがまだいた!
懐かしくて声をかけたら、飴売ってないけど僕の事覚えててくれたから・・・と少し分けてくれた。
忘れるはず、ないじゃない(笑)
飴ちゃんと、人の優しさ握り締め、9:30、リベンジスタート。


  
木漏れ日の注ぐ登山道はやっぱり気持ちがいい。
でも、こんなにしんどかったっけ(笑)いつものごとくアタマから水バケツかぶった位汗をかき、
体力の衰えを感じつつも、ベンチに励まされ、順調に合戦小屋手前の標識へ。



12:35、懐かしの合戦小屋到着。
おおっ!あった!スイカ
あの日はもう終わってて食べれなかったから嬉しい!
ウワサ通りの甘くてみずみずしいスイカは見た目よりとても大きくて、1切れをダンナとシェア。
こんなに美味しいスイカは初めて!生き返りました。


 
ここから燕山荘までは確か緩やかだったよね・・・
スイカで元気一杯になって「合戦沢ノ頭」到着。でも前回と同じ槍は見えなかった。
2年前、ここは既に紅葉していてキレイだったけど、今年はまだまだだ。


 
進んでいくと前方に燕岳が見えている!
お願い!そのまま雲に隠れないで待ってて~~!急げ~~~!!



14:05  やった!この稜線に再び立つことができた。



 
雲で隠れてしまわないうちに、ザックをデポしてすぐに歩き始めます。
待ってて!つばくろーーーー!


 
だけど不思議なことに、さっきまでユラユラ上がっていたガスがだんだん晴れてきて・・・
晴れの日に見るとこんな風になっていたんだね。
写真では何度も見ていた青空と、白砂と、花崗岩。
360度真っ白で、何一つ見えなかったあの日のこと考えたら、
この素晴らしい風景をこの目で見れただけで、もう嬉しくて楽しくて♪♪♪



そしてたどりついた山頂は、眩しいほど白かった。
リベンジ、まず1座達成。ありがとう、青空の下、立たせてくれて。


  
ここ、日本じゃないみたい。
花崗岩のオブジェ、自然の造形の妙・・・あまりの美しさに言葉もない。
ただ、自然と笑みがこぼれるだけ。


 
やっと、会えたね、イルカちゃん。小屋からこんな近くにいたのね。

これで雷鳥さんに会えたら言うことナシ!なのにね~、なんて欲深いこと考えたりして(汗)

明日、進んでいく稜線を目の前に、感動の燕岳山頂を後にしました。



【9/17:CT】中房登山口9:30→合戦小屋12:35(スイカ&昼食)13:10→燕山荘14:05
燕山荘14:15~燕岳往復~15:40燕山荘 行動時間=約6時間・昼食休憩含む

-------------------

小屋泊にしたのは、平日じゃないと泊まれない(りたくない)、
人気の「燕山荘」に泊まりたかったのもあった(笑)
テント泊しただけなのに、毎年DM送ってくれたから^_^;



狙い通り3連休前で空いていたので、混雑時6人部屋の2階を2人で使えると言う贅沢。
前日までの寝不足をここで一気に解消でき、超快適な山小屋時間を過ごせた。



自炊も中でOKだし、小屋の方は親切に対応してくれ、お茶もお湯も自由に頂ける。
テント泊じゃないと交通費に加え小屋代で、金銭的に豪華な山旅になる我が家だけど、
やっぱりお金には代えられない価値があるなぁ、としみじみ感じた。

横殴りの雨の中、温かい小屋の灯りを恨めしそうに眺めていたあの日の自分を思い出した。
あの苦い体験があったから、余計にありがたく感じたのかもしれない。

オーナーさん不在でアルペンホルンが聞けなかったのだけが残念・・・


翌日へ